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王宮へ
ローラ
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「ああー、少し前の生活が恋しいわ」
そう言いながらも、彼女の目ははつらつとして楽しげだ。
ローラは王宮内で、使い古しのドレスを集めて回っていた。
事の発端は一月前にさかのぼる。
かつての同輩であり、現在は王女宮の侍女長を務める人物がローラのもとを訪れた。
彼女が言うには、王女と隣国の王太子との婚儀を控え、侍女を多く雇い入れようとしているそうだ。
「私みたいに現場を離れて久しい人間でもお役に立てるかしら?」
「何言ってるのよ。お産が順調だったら、王女殿下の侍女長はあなただったはずよ。もうお子さんたちも手が離れた頃でしょう? 三年後のお輿入れまででいいの。お願いできないかしら」
侍女長の懇願に応じて再び王宮に上がったローラに用意されていたのは、侍女長補佐という肩書だった。
補佐の喫緊の役割は、一人でも多くの『動ける』侍女を雇うことだ。指示を受け、あるいは受けずとも察してすぐ動く。時には走ることも汚れることもあるだろう。それらを厭わない者を求めた。
自身の箔付けを目的とするような者ではいけない。しかし王宮という場所柄、ある程度の礼儀作法は必要だ。
それらを鑑みてローラが集めた人材は、下級貴族、それもあまり裕福ではない家の娘が多かった。
となると必然、出仕用のドレスを用意できる者ばかりではない。
ローラは、戦力となってくれる彼女たちのために、一着でも多くのドレスを手に入れようと奔走していた。
ドレスの修繕に訪れた工房で、一人の少女の心を再び立ち上がらせるまで、あともう少し──。
そう言いながらも、彼女の目ははつらつとして楽しげだ。
ローラは王宮内で、使い古しのドレスを集めて回っていた。
事の発端は一月前にさかのぼる。
かつての同輩であり、現在は王女宮の侍女長を務める人物がローラのもとを訪れた。
彼女が言うには、王女と隣国の王太子との婚儀を控え、侍女を多く雇い入れようとしているそうだ。
「私みたいに現場を離れて久しい人間でもお役に立てるかしら?」
「何言ってるのよ。お産が順調だったら、王女殿下の侍女長はあなただったはずよ。もうお子さんたちも手が離れた頃でしょう? 三年後のお輿入れまででいいの。お願いできないかしら」
侍女長の懇願に応じて再び王宮に上がったローラに用意されていたのは、侍女長補佐という肩書だった。
補佐の喫緊の役割は、一人でも多くの『動ける』侍女を雇うことだ。指示を受け、あるいは受けずとも察してすぐ動く。時には走ることも汚れることもあるだろう。それらを厭わない者を求めた。
自身の箔付けを目的とするような者ではいけない。しかし王宮という場所柄、ある程度の礼儀作法は必要だ。
それらを鑑みてローラが集めた人材は、下級貴族、それもあまり裕福ではない家の娘が多かった。
となると必然、出仕用のドレスを用意できる者ばかりではない。
ローラは、戦力となってくれる彼女たちのために、一着でも多くのドレスを手に入れようと奔走していた。
ドレスの修繕に訪れた工房で、一人の少女の心を再び立ち上がらせるまで、あともう少し──。
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