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第一部 地球編
2 目覚め (ビーストソウル目線)
しおりを挟む「これを飲め!」
知らない男から血を渡された。僕はそれを飲み込んで鷹になり、部屋の中を飛んでいる。とても気持ちいい感覚だ
「はっ!」
僕は目覚めた。白い天井がとても眩しい
「おっ!やっと目が覚めたか、平均より、五日多く寝てたな」
隣で声がした。横を見ると僕の夢に出てきた男性がこちらを見ている。僕が体を起こすと
「コンピューター!マスターウェザーに寝坊助が起きたと伝えろ」
男性は急にそう言うと、こちらを向いて自己紹介を始めた
「私はサンストーン。君を救った者だ。礼はいい」
サンストーンと名乗った者は、僕の手を無理矢理握り、握手した
「えっと・・・」
「これを左耳に着けろ!」
僕は質問をしようとしたのに遮られ、通信機のようなものを渡された。渋々受けとると
「何してる早く着けろ。来てしまうぞ」
そう言われるがまま、僕は左耳に渡されたものを着けた。その時、部屋のドアが開いて、老人が入ってきた
「こんにちは。お寝坊さん」
「あっどうも」
「私のことはマスターウェザーと呼んでください」
僕は急に電車内での事を思い出し、二人がどうなったか聞きたくなった
「あの~」
「どんなビジョンを見た?」
サンストーンが僕の話をまた遮り、質問してきた。ていうかビジョンってなに?
「は?」
「夢を見ましたよね。その内容を教えてくれませんか?」
マスターウェザーという人が分かりやすく言ってくれた
「あー夢ね。えっと・・・何かいろいろな動物に僕が変身してました。なんか、その動物の血を飲むといつでも、その動物に姿を変えることができるみたいな」
僕は見た夢のままを話した。するとサンストーンが
「いい能力だ。戦闘向きな上に諜報活動にも使えるな」
「私もそう思います。他の二人といいコンビネーションになるでしょう」
マスターウェザーがそういうのを聞いて
「あの、僕と共に」
「マスターウェザー。私がこの子の教官になっても」
また遮られた。何でこの人はいつも僕の話を遮るんだ
「いいともサンストーン。で、君何か言いかけましたか?」
マスターウェザーさんが気づいてくれた。やっと質問できる
「はい。僕と共に電車に乗ってた、男の子と女の子はどうなったの?ていうかここどこ?」
「二人とも無事で、君より早く目覚めた。そしてここはA.C.T の東京支部です」
「あくと?」
あくとは何か知らんが、二人が無事な事に安心した
「A.C.T は地球外生命体掃除団体の略で、国連が秘密裏に創設した影の組織です」
地球外生命体?エイリアンか。ていうか存在してたんだ
「奴らは特殊能力を使う。そして、あいつらの血を取り込んで適合してしまった人間も特殊能力を使える。お前もその一人になった」
「特殊能力?なにを言ってるんですか?だいたい僕はエイリアンの血なんか飲んでないし」
「はぁ~。私が飲ませた。仕方ない。『ラーの憤怒』」
サンストーンの体が僕の前で燃え始めた
「やばっ!燃えてる」
「ちょっと失礼」
マスターウェザーがそういうと、いつの間にか持っていたナイフで僕の腕を切りつけた。
「痛っ!何するんだ!」
「申し訳ない。ですが腕の傷を治したいと想像してください」
僕がそう想像すると、体が疲れるが傷が治っていった
「これで信じたか?君の能力は夢でみた動物への変身だ!」
サンストーンが元の姿に戻ってそう言った
「そして君は、これから私達の元で訓練をする。そしていつか、エイリアンと戦うことになる」
エイリアンと戦う?冗談じゃない!
「家に帰して!」
僕がそういうと二人は顔を見合わせて
「ついてこい」
「私は二人を呼んでこよう」
僕はサンストーンの後ろについて部屋を出た。建物内の廊下を歩いていると、前から男二人が歩いてきている。僕をじろじろ見ながら通り過ぎたところで話し声が聞こえた
「おいっ!あのガキか?」
「今回は三人もいるんだとよ」
「二人化け物が死んだかと思ったのに、一人増えただけじゃねえかよ!」
その会話を僕は理解できなかったが、サンストーンの顔を見ると、唇を噛んで怒りを殺してる顔だった。その後、サンストーンと共に司令室と書かれている部屋に入り待っていると、マスターウェザーがあの二人を連れて入ってきた。二人は僕を見るなり駆け寄ってきた
「あなたがまだ起きてないと聞いて、悪いけど私笑っちゃって」
「僕も何も心配しなかったな。僕が起きて君が起きないわけないからさ」
「えっ!ひどくない?」
そんな会話をしていたら、サンストーンが咳払いをして
「家に帰りたいと三人とも言ったが、君たち三人とも能力を持ってしまったんだから、家に帰すわけにはいかない。コンピューター!東京で起きた脱線事故についての記事を出してくれ」
サンストーンがそう言うと、目の前の大きなモニターに脱線事故の新聞記事やニュース映像が流れる。ニュース映像のキャスターが
「東京で起きた脱線事故ですが、生存者は居なかったということです。大変痛ましい事故が起きました、現在捜査機関が詳しい原因を調査中です」
「コンピューター!モニターを消してくれ」
サンストーンの声と共にモニターが消える。生存者が居ないってどういうこと?僕が聞く前に彼女に言われた
「生存者が居ないってどういうことなの?もしかしてあなた達が、事故の真相を捏造して私達三人を世の中から消したの?A.C.T はエイリアンから地球を守ってる組織のはずなのよね。エイリアンと戦ったら脱線しましたと言えばいいじゃない。エイリアンの存在自体隠すからこんなことになったんでしょ」
僕が疑問に思っていた、全ての事を彼女は言った。彼女が長々と喋るときは感情が高揚しているときなのを僕らは知っている。彼女は怒っているのか?彼女の質問に答えたのはそれまで黙っていたマスターウェザーだった
「分かるとも、お嬢さんの疑問も怒りも。確かに私達の組織が事故の詳細を隠し、エイリアンの詳細も隠してきました。ですがもしエイリアンの存在が公になったいたら、世界中が恐怖と混乱に満ちてしまう。もし能力を持ってしまった君達の存在が世界中に知られたら、もしそのまま家に帰して君達の家族を巻き込んだら。君達には死んでもらっていた方が、みんなが安心して暮らせます」
「世の中には知らない方がいいことの方が多い。お前らが生きてた世の中は氷山の一角に過ぎない」
マスターウェザーとサンストーンのいうことには理解できたが、さっきいってたエイリアンと戦うことは納得できないし、他の二人もするわけがない
「いいわ。私はA.C.T に入ってエイリアンと戦ってあげる」
「彼女がそう言うなら僕もそうするよ」
はっ?何言っちゃてんの?ていうか彼女がやるならやるってお前は何なんだよ!みんなが一斉に僕の方を見る
「うん?」
「彼もオーケーだって」
「えっ!いやだれもや」
「では三人連れて本部に行きますね。マスターウェザー」
また遮った。ていうかやるって言ってないし。彼女、冗談きついな
「サンストーン。私は香港とジャカルタの支部に寄ってから本部に戻ります」
「わかりました。では、三人とも行くぞ」
サンストーンに連れられて司令室を出た僕たちは、飛行場の様なところに連れていかれた。そこからヘリコプターに乗って太平洋にある空母に行き、そこから潜水艇に乗り込んだ
「まさか本部が太平洋の底にあるとは思わなかったわ」
「めっちゃ頭痛いんだけど」
潜水艇に乗り込んで、僕は眠くなってきたので寝てしまった。狭い空間だったが熟睡してしまい到着したことに気付かなかった
「おい!起きろ。燃やすぞ」
サンストーンの声で僕は起きた。寝ていたら、A.C.T の本部に着いたらしい
「腹減った~」
「起きて第一声がそれかよ。まあ仕方ないずっと食ってないもんな」
サンストーンに食堂に連れていかれた僕たち三人は、他のA.C.T の職員達からの視線が集まるなか、飯を食った。その後会議室らしき部屋に入った
「よしこれからお前ら三人にA.C.T についての基本情報を教える」
そう言うとサンストーンは僕を指差して
「寝るなよ!寝たら燃やすからな」
僕はこの人なら燃やしかねないと思い何度も頷いた
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