トリプルクラッシュ ~3つの星の時空を越えた運命~

設楽 件

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第一部 地球編

15 戦う者 (タンク目線)

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 俺はとても後悔してた。先輩の俺が、後輩のトリックスターに対して、クイックと戦ったのに生きてるなんてあり得ないなんて言ってしまったから



 俺の能力は、物質に破壊エネルギーを持たせることができる能力だ。破壊エネルギーを持たせる物の質量が大きければ、より強力な破壊力を持たせられるが、物質が大きいと、持たせるのに時間がかかってしまうという能力だった。そんな能力は、戦車以上の威力を持たせることができるため、タンクというコードネームにした。元々はタンクというコードネームではなく、覚醒してから改名した。また副隊長を務め、隊長の背中を守ってるので、ゲーム等で使う盾役の意味がピッタリ合ってると後から勝手に思ってる



 CAの反撃を受けて本来の目的であるエイリアン討伐はみんな頭から消えていた。だから、普段は常にエイリアンという脅威に神経を尖らせて世界中様々な場所で、戦士と兵士共に警戒にあたっていた。そして、事件が起これば、全員協力してエイリアンを探していた。だが今は戦力が減り、また兵士達も国連の影響で多くの人達が元々在籍してた機関に、強制的に戻されてた。だから、対応が遅れたんだ。シドニーは壊滅した



 CAに様々な所を襲撃された事件から数週間たった。CAを退けた場所や破壊された場所。結果は場所でそれぞれ違ったが、両者共に死者は出なかった。しかし、破壊された所の建物は少なからず死傷者が出ていた。おまけに、世間では俺達の話題で持ち越しなため、戦ってる所の近くに人が来た所もあった。酷いところだと、一般人が戦いに介入し、銃器で攻撃された場所もあった。兵士隊の隠蔽班は、もうエイリアンとA.C.T アクトの存在を隠せなくなったので、修繕班になった。だが、職務事態はそこまで変わっておらず、被害状況の把握と被害物の修復だった。そして、仲間同士で疑心暗鬼の日々が続いたある日警報がなった。シドニーでエイリアンが暴れてるらしい。だが、戦士達は本部内で軟禁状態にされていたのですぐには、誰も向かえなかった。俺以外は。俺は、昔から探してるものがある。マスターウェザーはその在りかを見つけ出し、その情報を戦士の数人に断片的に渡した。渡された戦士達全員の情報はそれぞれ違い、全員のを揃えると場所の在りかが分かり、なおかつその場所の詳しい情報が分かるようになっていた。しかし、マスターウェザーは渡すときに

「私がずっと守ってきた真実がそこにはあります。知りたいなら探しなさい」

 と言った。この言い方のせいで渡された戦士達は意見が割れた。真実を知りたい者、尊敬する人が守ってきたものを守り通そうとする者、どちらでもないので、情報を確認もせずに何処かに隠した者等様々だった。情報を渡された戦士は五人だったが、渡された情報の数が人によって違く、また渡された情報の形も違かった。俺の場合は様々な言語で書かれて内容が暗号になってる手帳と、その手帳の暗号を解く為のヒントを口頭で言われた

「16番目」

 この一言のみでそれ以外は何も言わなかった。この意味を解くのに一年以上かかった。そして手帳の暗号を解こうと思ったが複数の言語を解くのにコンピューターに解読させようと思ったが、マスターウェザーから制限をかけられて手伝ってくれない。その上言語が解っていたとしても、書かれてる内容が難しかった。母語で書かれてる部分しかまだ解けていなかった。だが重要な部分だった。何を探せばいいかそれを理解することができた。だが、何処を探せばいいかは分からなかった。そして各地に出向き、たまたまオーストラリアの内陸部の南、グレートビクトリア砂漠に来ていた。しかし、シドニーまで行くのにA.C.T アクトのジェット機を使っても時間がかかった。連絡を砂漠で受けて、一番近い支部に向かってからジェット機に乗り込む。最初から支部に居ればすぐにいけた。シドニーに着いた頃にはビル街は崩れ、港や周辺にある建物は水により壊されてた 

「酷いな。コンピューター!状況報告!」

「エイリアンは確認されたのは五人。その内二人は死亡。都市部は壊滅。死傷者は多すぎて把握できてません。A.C.T アクトのオーストラリアの支部が各地から応援に来てますが人員が足らず。ですがあなた以外の戦士が戦ってます」

「トリックスターだろ?」

「そうです。シドニー支部に転移して来ました」

「そしてもうすぐ来るのが、マスターウェザーとハンドジェットだな」

「流石です」

「トリックスターは今どこだ?」

「港で交戦中です。苦戦してます」

「他のエイリアンは?」

「衛星での確認ですが、一人はビル街。もう一人は郊外にいます」

 どうする。どこに向かう。考えろ!いや考えるな!俺は港に走った



 港に着くと、トリックスターは液体の巨人と戦ってた。まるで水が意思を持ったような動きをしてる。トリックスターは巨人の首に斬りかかってたが、液体の体には刃が効いてない。そして空中にいるトリックスターを巨人は体から水を放ち跳ね返した。トリックスターは地面に背中から落ちた。トリックスターのパワードスーツが傷だらけだ。一人で頑張ってたんだな。巨人は腕を鞭のようにしならせ始めた。そして起き上がったトリックスターめがけて振り下ろした。俺はすぐに

「トリックスター!盾を出せ!」

「タンクさん!?『解』」

 俺はトリックスターから盾を受け取り彼の前で構えた

「『チャージ』」

 盾にエネルギーを込めた。巨人の腕が盾に当たった瞬間、巨人の腕が破裂した。俺の覚醒前の能力は、気体や液体のように掴むことの出来ない物に物理攻撃できる能力だった。盾に破壊エネルギーを蓄えることでカウンター攻撃をした。しかし、腕が吹き飛んだ巨人はすぐに海に入った

「生きた水め!」

「トリックスター!郊外にエイリアンがいるからそっちに向かえ」

「オーストラリアに居るとは聞いてたけど、何かあったの?」

「野暮用があった。そんなことより集中しろ!戦場だぞ!周りを見て自分ができることを考えろ!お前にはこのエイリアンの能力は不利だ。だが、こいつは俺が倒す!違うな。今倒せるのは俺だけだ!」

「ありがとう。あなたが言ったエイリアンの所に行くね」

「一人でよく頑張ったな。そして悪かったな」

「あの時の話だったら。みんな同罪さ!あと、盾はあげるね」

 そういうとトリックスターは走っていった。海に逃げた液体の巨人が海上に再び現れた。さっきは陸の上だったが、海の上だと体が一回りでかくなってる。俺は左手で盾を構え、右手で小さな鉄球を人差し指から小指までの全ての指同士の間に挟んだ

「『チャージ』」

 鉄球と盾にに物理攻撃できる能力と破壊エネルギーの両方を蓄えた。液体のエイリアンは水の塊を複数飛ばしてきた

「『ゴッドブラスト』」

 飛ばしてきた水の塊を避けつつ液体の巨人に対して、鉄球を放った。巨人の体の頭、脇腹、右肩にそれぞれ当たった。巨人は呻き声をあげたが、すぐにまた攻撃してきた。フルチャージではなかったので、倒せないことは分かってたが、もう少し効くかと思ってた。コスチュームや武器は本部に置いてきてしまってたから、いつもみたいに戦えない。どうする?残されてる鉄球は少ないぞ。そこら辺に落ちている物も武器に変えられるが、良さそうな物は少ないぞ。体にもエネルギーを纏って特効するか?いやしかし、反動もでかいぞ。そんな事を攻撃を回避しながら考えてると

「私から逃げたあの臆病者も、他の者も誰も助けには来てくれないぞ」

 臆病者?全身から怒りの感情が湧いてきた

「お前!さっきの奴が臆病者だと言ったのか?」

「他に誰がいる?」

「戦う奴は馬鹿しかいない!あいつも俺も、お前もだ。だがな、戦う奴は臆病者なんかじゃない!戦ってる奴はみんな、覚悟と勇気を持っている!心を殺して相手を傷つける覚悟。恐怖に打ち勝つ勇気。それを持ってる者を臆病者なんて呼ぶなら、俺は許さない!」

「しかし、お前に任せて撤退したではないか」

「まだ分からないのか?共に戦う仲間も少なく、応援もすぐには来れない。そんな状況で一人で敵と対峙してた、彼の気持ちが。そんな時に応援が来た。仲間を信じているから、彼は戦いから退いたんだ!もし彼が臆病者なら、五人で襲ってきたお前らのほうがよっぽど臆病者だ!」

 俺も覚悟が決まった。この敵を倒すことだけ考えろ。集中しろ

「『フルチャージ』」

 体にエネルギーを貯めていく。体が痛い。液体の巨人の胸目掛けて飛び込め!エイリアンは放水してくる。この水を割っていけ!俺は盾を体の前に出し、身を低くして、放水してきた水の中を進んでいく。盾に当たった瞬間に水が壊れるが、一瞬で次の水が当たる。その繰り返しだ。一歩、一歩と相手に近づいていく。目前まで近づいていた所で、放水してこなくなった。いける!と思ったら、真上から水柱が俺目掛けて、落ちてきた。ヤバい防げない!盾を頭上に構えようとするが、落ちてくるスピードのほうが圧倒的に速い。死ぬと思い、目を瞑ってしまった。だが、水は当たらなかった。右目を開けると、顔の数センチ前で水が止まっていた。液体が固まったように動かない

「タンクさん。僕が動きを止めるんで、倒してください!」

 声のする方を見ると、コールドアイがいて、能力で止めてくれていた。何でCAが。そんなこと後で考えろ!

「恩に着る」

 俺はエイリアンの胸に向かって飛び込んだ

「『ビッグバン』」

 エイリアンの胸に当たった瞬間に放出した。激しい熱が自分にもくる。だが、エイリアンの体は水滴が無数に飛び散った。勝ったんだ。少し安心してしまった。空中でそんなことを思ってると、下が海水だということを思い出した。しかし、すぐに誰かにお姫様抱っこされた。オールロードだった
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