上 下
65 / 160
第二部 エリミア編

5 オールロード

しおりを挟む
 ネオルノ先生のザルウィン・クルトナの授業をしてから、ガルクはザルウィン・クルトナについて調べていた。レポートは提出し終えているのに、何でやるんだ。と二人は聞いてきた

「ザルウィン・クルトナって、凄くない!?ずっと先の未来を予想していたんだよ」

 シュリオンとフェーナは、物好きな奴だと認識したらしく、それ以上踏み込まなかった



 ガルクはネオルノ先生に休日、話を聞いた

「ネオルノ先生。ザルウィン・クルトナが。禁忌であるクローン作成や死者蘇生技術に興味があった。と調べたら書いてあったんですけど、デマですよね?情報の信頼度も低かったし」

「信頼度低いと書いてあったのなら、どうして聞きに来たのですか?」

「ちゃんと確かめたくて」

「ハァー。蘇生は知りませんが、クローンは本人が言ってましたね」

「クローンに興味があったんだ!?」

「今度、クローンについての歴史を授業でやりましょうか?」

「お願いします!」

 ネオルノ先生と映像で会話してたガルクが通信を切断しようとしたら

「ガルク待ちなさい!」

「なんです?」

「ザルウィン・クルトナ。確かに英雄です。しかし、野心的で完璧を求めていました。みんなと同じ人間です。私はシュリオンやフェーナ。他のどの生徒。どの人間より、あなたは彼と同じ臭いがします」

 ネオルノ先生にそう言われて、ガルクは自分の体を嗅いだ

「臭います?」

「そういう意味ではなく、雰囲気がとても似ています」

「それは、光栄?です」

 ガルクは通信を切断した



 休日で暇なので、各授業の宿題を終わらせた三人は、移動術訓練で習ったオールロードという乗り物の練習した。オールロードは、空を飛べたり、水の上を走ったりと、どこでも走る事ができるスクーターだ。乗り物の操縦は簡単だが、三人はオールロードを使ったライクルスという、エリア内で最後の一人になるまで、互いにオールロードから突き落とす。エリミア全土で人気のゲームの練習をしていた。ライクルスでは、殺さなければ能力を使っても良いため、ライクルスの練習という言い訳のもと、能力を使っていた

「そういえば、移動術訓練で先生が、ルール言ってたよね?」

 シュリオンが二人に聞いた

「1つ。殺さない」

「2つ。オールロードを直せる能力者用意すること」

「3つ。競技者以外に危害を加えない」

「4つ」

「えっ!いくつまであるの?」

 フェーナとガルクが交互にルールを言っていくので、シュリオンが止めた

「23よ(だ)」

「聞かなかったことにしてくれ」

「シュリオン。ルールは、守って初めて、ルールになるのよ」

「ルールを守る前に、知らないのは問題外だぞ」

「これ、テストに出る?」

「去年の移動術訓練の進級テストは、クラス内でライクルスをやって、クラスの半数まで、互いに蹴落としあったそうよ。けど、試合に出れるのは筆記のテストに受かった人だけだよ」

 ガルクとフェーナは、残りのルールをシュリオンに教えた
しおりを挟む

処理中です...