上 下
74 / 160
第二部 エリミア編

14 双子の夢

しおりを挟む
 フェルムスの隊員が護衛について、ガルクとシュリオンは宮殿に帰宅した。フェルムスの隊員は、ある提案をしてきた

「君らも、狙われるかもしれない。奴らは、警備が厳重な元老院の家を襲撃した。明日、宮殿から二人とも出るぞ」

「は?どこ行くんだよ」

「リンドルズ学校。宮殿より、守りが強い」

「学校?」

「君ら二人と、フィオルを明日、学校に連れていく」

「フィオルも?」

「あぁ。フェーナは、もう少ししたら、記憶を書き換えて、学校に連れていく」

「宮殿の警備増やせば?」

「いや、学校にいた方が安全だ。敵が君らが居たことに気付いたら、殺しに来る。その時、敵は学校に居るとは思わない。それに、フェルムスは全員忙しい。警備にはつけない。王直属の軍も、信用できない。裏切り者がいるかもしれん。そして、学校ならフェルムスの隊員レベルに強い、先生達がいる」

「なるほど。明日、迎えに来る」

 フェルムスの隊員は、そう言うとその場に空間を裂いた

「準備しとけ」

 そして、空間に入り消えた

「空間移動。この場で出来るの!?」

「シュリオン。僕、決めた」

「何を?」

「夢だよ。僕は、フェルムスに入る」

「フェルムス?!」

「フェーナの家族を殺し。フェーナを傷つけた奴を捕まえる。そして、犯罪がない世の中を造る」

「犯罪のない世の中か。ずいぶんと、傲慢になったな」

「傲慢?」

「それは、無理だと思う。人がいる限り。善があるかぎり」

「なんだと!こんな事件をこの世から無くしたいと思うのを馬鹿にしてんのか!」

「ガルク。俺も夢ができた。傲慢な夢だ」

「一緒にフェルムスに入るか?」

「入らない。俺は、父の後を継ぐ。唯一王になる!」

「唯一王。二人とも、無茶な夢を持ったな」

「ガルクは、リンドルズ学校で50教科で最高評価をもらうことから」

「シュリオンは、学校を卒業したら、大陸の選挙で選ばれ、元老院に入るところから」

 二人とも、笑いだした。ハイタッチした

「負けんなよ」

「そっちこそ」



 次の日、フェルムス隊員が宮殿に空間移動してきた

「シュリオン。ガルク。準備したな」

「宮殿に勝手に来れるの?空間移動防止してるのに。勝手にはできない」

「フェルムスの隊員だぞ。フェルムスは、独自のルートで空間移動ができる。空間移動防止を破ることもできる」

「何でもありかよ」

「フェルムスの力は、使い方を間違えれば、エリミアを支配できる。だから、入隊が難しいんだ」

 フェルムス隊員が開いてる、空間を二人は通り、リンドルズ学校に移動した
しおりを挟む
1 / 3

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

生まれる前から

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:12

保険金

現代文学 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

ひつじと姫。

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

試し行動なんて、馬鹿ですか

恋愛 / 完結 24h.ポイント:383pt お気に入り:51

げすいの短編集

大衆娯楽 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

処理中です...