105 / 160
第二部 エリミア編
45 ドードル・クルトナ
しおりを挟む「それで?」
「と言うと?」
「僕らをここに連れてきたのは?」
「焦るなガルク。今から、連れていくさ」
「また、移動するの?」
アイリンは笑いだした
「いや、歩いてだよ。奥の部屋」
空間移動をまたするのかと思っていたガルクは恥ずかしくなった
「悪いな。ドードルのせいだ。いつも、空間移動でしか移動しないから。そう思ったんだろ?」
ガルクは頷いた
「ドードルって、空間移動の免許持ってるの?」
「フェルムスの特殊な免許をな」
「彼もフェルムスに入るんだ・・・」
「安心しろ。あいつは頭は、フェーナと同等だ!」
「どこが、安心できるんですか?!」
「だが、戦闘能力はそこまで、高くないぞ。それこそ、フェーナと同等かもな」
「けど、能力の相性にもよりますよね?僕に憑依されたら、それだけで終わりじゃないですか」
「君には、憑依できないよ。ネオルノ先生や私にも。そして、周囲の人間にも」
「どうして?」
「ドードルは、動物にしか憑依できないんだよ。詳しくは分からないが、人間にできないのか。能力者にできないのか」
「そうなんだ」
「契りを交わしてるとはいえ、分からないんだよ。憑依ではなく、どちらかというと精神に関わる能力を引き継いでいると言った方がいいだろう。契りをやった契り屋の能力者が、もう死んでるから、誤差みたいなものが生まれているのだろう」
「彼はフェルムスに入りたいの?」
「分からない。あまり、喋らないからな。フェルムスに入隊したところで、足手まといになるかもしれない。ドードル自身も気づいているのだろう。だからずっと、勉強ばかりしてる」
「アイリン。また、話がずれていますよ」
ネオルノ先生が、さすがに話が進まないので言った
「そうだった。行こうか」
アイリン・クルトナは奥の部屋の扉を開けた。そこに、ガルクとネオルノ先生が入っていった。奥の部屋は、部屋というより、長い廊下のようだった
「ここに、歴代のクルトナ家の人間の情報がある」
アイリン・クルトナが手を叩いたら、廊下の端に何人もの、人間が出現した
「ご紹介しよう!クルトナの英雄達だ!」
アイリンは自慢気に大声を出した
「アイリン・クルトナ」
アイリンは自分の名前を言うと、廊下の真ん中に、アイリン・クルトナが現れた
「アイリン・クルトナの概要を」
すると、現れたアイリン・クルトナの頭上に文字が現れた
「読んでみろ」
アイリン・クルトナはガルクにそう言った。ガルクはホログラムのアイリン・クルトナに近づいて、頭上の文を読み出した
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
34
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる