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第二部 エリミア編
44 クルトナ家と契り
しおりを挟む「だが、クルトナ家は母親達の命のおかげで続いてる。ザルウィン・クルトナと同じようの能力を引き継げて」
「その、契りは破れないの?」
「子孫を残そうとしなければ大丈夫だが・・・」
「それ、以外の方法は?例えば、契りを変えるとか」
「契りを変えるか・・・。恐らく、契りを変える対価は、想像もできないほど大きいでしょう」
「アイリン。あなたは、それでいいのですか?あなたの妻と母親は契りのせいで死んでるのですよ。ドードルだって、母親が欲しかったはず。将来、愛する妻を死なせたくないはず!」
「分かってますよ。そんなこと!妻を失った、私が平常でいられたとでも?!顔も知らない、先祖の契りのせいで、どれだけ苦しんでるか、先生に分かりますか?!」
「ネオルノ先生。クルトナさん。落ち着いてください。僕やシュリオン、フェーナも、さっき喧嘩しましたが、戦いで平常心を保ててないからです」
「そうですね。アイリン、部外者が口を挟んでしまい、すいません」
「こちらこそ、すいません。戦いや任務の後は、感情の波が激しくて・・・。今回も、部下を何人か失った」
「だからこそ、事件の真相を調べるために、頑張るのでしょ?」
「はい。だから、先生とガルクをクルトナ家に連れてきたのですから」
契り屋の話のせいで、ガルクはすっかり連れてこられた理由を聞くのを忘れていた
「だいぶ、話が脱線しました。本題です。もし、リッゾルが憑依されていたら?その可能性が高いですが・・・」
「クルトナ家に犯人がいる?」
「そうだ。犯人は私かもしれないぞ。簡単に隙を見せるな!」
アイリン・クルトナは、ガルクが気が緩んでいたので、叱責した
「クルトナ家は、フェルムスにしかいないんですよね?」
「そうだ。それ以外で、聞いたことがない。勝手に子供が誕生してたら分かりませんが。その時も、能力データベースに憑依能力の情報が入るはずなので・・・」
「データベースに登録されていなかったら?」
「うーん。微妙なラインですね。確かに、存在を把握できませんが、この世界で生きていけますかね?」
「・・・ずっと、裏社会で生活してたら?」
「言いたいことは分かりますよ。ですが、幼少期から裏社会で生活・・・。裏社会も情報網で大まか把握してますが、聞いたことがないですね」
「けど、情報網が機能していなかったら?」
「ガルクは、フェルムスが役立たずの組織だと言いたいんですか?」
「先生。私もガルクと同じ考えを持っていますよ」
ガルクが勝ち誇った顔でネオルノ先生を見た
「確かに、フェルムスはテロの情報を得られていない。情報網が完璧なら、組織犯罪は撲滅できますから」
「ほら!」
ガルクが調子に乗ったので、ネオルノ先生が頭を叩いた
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