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第二部 エリミア編

99 星流し

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 その後、ガルクやスミ達は牢獄に入れられた。アイリンは半分楽しんでるのか、エリミア中から反乱に参加した者や、匿ったり等と助けを行った者を捕まえに行った



 そして、辺境の惑星に飛ばす日。無数の人間達が、宇宙船のカプセルに入れられていった

「50年以上はかかるから覚悟しとけ」

 シュリオンはガルクにそう言った

「地球だっけ?フィオルやドードルを行かせたのは?」

「あぁ」

「あそこより遠いか?」

「そこまで変わらん」

「そうか」 

「ただ。お前らは、船が着くまでカプセルから目覚めることはないから覚悟しとけ」

「何を覚悟するんだ?」

「目覚めたときには50年経って、地獄のような場所にいることをだ」

「睡眠か・・・。タイムワープした気分になれるんだろう・・・」

「フィオルやドードルに伝えときたいことあるか?」

「そうだな~。人を信頼するな!お前らは良い奴過ぎる。と伝えとけ」

「分かった。・・・ガルク。50年の間に自分の罪について考えろ」

「罪ね・・・」

 シュリオンはガルクと別れた。他の人のように強引にカプセル内に入れられるのではなく、ガルクは自分から入った。何の躊躇もなく

「ガルクは選ばれた人材だった。私達のようにな」

 そんな光景をアイリンは見て、シュリオンに話しかけた

「選ばれし人材?アイリン。私達と一緒にするな」

「悪かったって。さてと・・・あなたは私を殺すつもりですか?」

 アイリンはシュリオンに聞いた

「流石だな。そんなことまで分かるのか?」

「私は知ってはいけないことを知ってしまったでしょ?」

「惜しいな・・・。クルトナの末裔が」

「王の命令なら喜びますが?」

「最初から自分の結末を分かっていて、私についたのか?」

「もちろん。あなたは私の希望ですから・・・」

「私がいなくても、お前がこの世界をどうにかしていたのかもな・・・」

「それは、破壊ですか?救済ですか?」

「両方だ。破壊することで、再生させる。そして、それが救済になる」

「ガルーダも、学生時代同じような事を言ってました」

「そうか・・・。ガルーダは理論では分かっていたが、自分の倫理観がそれを許しはしなかった」

「シュリオン。ガルーダではなく、父さんですよ」

「そうだったな!」

 シュリオンとアイリンは宇宙船に全員乗り込むまで、笑いあった

「私も一緒に行きましょうか?」

 アイリンはシュリオンに聞いた

「自動に目的の惑星に着くように設定してある」

「知ってますよ。けど、ガルクやスミ達への罪滅ぼしとして、世話をしたい」

「50年後は?」

「惑星に着いたら自決します」
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