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しおりを挟む「――と、まぁ、カッコつけて豪語しといてあれなんだけど……こんくらいは想像で出来たけど、ここから先は正直自信が無い。どうしてやったら聖ちゃんを満たしてやれる? 俺の見事なブツは聖ちゃんに挿入られんのだろうか。けど、一つになりたい。百戦錬磨の俺としたことが情けねぇー」
カクッと項垂れた美しい顔を見つめながら、俺はそろりそろりと腹に飛んだ欲望の残滓を手指に纏わせると、膝を開いて己の秘められた最奥に指を差し込んでいく。
「聖ちゃん、そういうの反則。おじさん気後れしちゃうから。あんま見せつけないでくれ。理性崩壊五秒前。ごー、よーん、さーん――」
そんなカウントを聞きながら固く閉じられていた孔を指で解し、「時也さんの指も……っ、中に……ん、欲しい……」と腰を揺蕩わせれば、俺の指に沿うように時也さんの指も差し込まれてくるから。
自らを解しつつ時也さんの節ばっているのに繊細な指が俺の指と絡まり合って、未知の手探りといった様子で予測不能な動きが体内を刺激する色欲に悶え吐息が乱れる。
「聖ちゃん、もう指抜いていいぞ。こっからは俺にエスコートさせてくれ。ちょっとばかし下手かもしんないけど俺を挿入られるようにすればいいんだな? 時也さん、初陣の巻」
コクコクと頷いて自身の深い部分から指を引き抜いて、時也さんの首に腕を絡めてギュッと引き寄せれば、中を戦ぐ指の感覚が久しぶりすぎて、若干力が入ってしまう。
キツく指を締め付ける俺に焦れた時也さんが、意識を逸らすように唇を掠め取って、ぬめりと潤んだ舌をあやされれば、わずかに緩んだ身体を見計らって指の数が増やされて。
窄まっていた場所はしとやかに、けれど淫らに時也さんの手管で綻んで花開き、熟していく。
「んっ……と、きやさ……そこ、もっと擦って……」
「なんか膨らんでんな。ここが気持ちいいのか? 聖ちゃん。もう一本、指お邪魔しまーす」
なんて言いながら三本までに増えた指が、(物覚え良すぎ時也さん……)的確に悦いところを擦るから、俺はもうただただ濡れた喘ぎ声を放ちながら、時也さんで満たされる瞬間を予期して身体中を震えさせた。
「時也さ、も……欲しい……」
恥も理性も解けて、耳元で微弱な声で強請れば、時也さんが戯れのように唇を吸い上げて艶っぽく笑んでみせた。
「一つになろうか、聖姫?」
――今、この瞬間、俺は時也さんに災いをもたらすかもしれない。それでも、欲しがることを許してくれますか? 神様がいるのなら。
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