人生の追憶〜私のReal Life〜

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未来からの告知〜見えない何かのお告げ〜

2話 私のおばあちゃん

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私のおばあちゃんは秦野にある団地に一人暮らしをしていた。お母さんが結婚する前まで一緒に住んでいた場所だ。

お母さんは一人っ子でおばあちゃんが一人で大変な思いをしながら育てたという話を聞いた。

おばあちゃんは団地の中にある創価学会という宗教(仏教)に入っていたため、おばあちゃん家に遊びに行って泊まる度に毎朝早く起きて仏壇に向かってお経を唱えていた。

毎朝口癖のように「子供たちが今日も一日無事に過ごせますように」とお祈りを最後にしていたのを覚えている。常に私達を家族や兄弟を大切にしてくれていた。私の親とは違っていつも優しく話を聞いてくれて優しい言葉で色々なことを教えてくれた。私はそんなおばあちゃんみたいな優しい人になりたいと思っていた。

おばあちゃんは若かった頃に踊り子をしていた。夏祭りに良く盆踊りを見に行ったり踊ったり花火を見たりしていた。着物の着付けがすごく上手くて良く浴衣を着せてくれた。それが何よりもすごく嬉しかった。
手先も器用で料理も上手くてすごく美味しかった。理想の大人だなと小さいながらにも思っていた。

一番厳しかったのは料理についてだった。初めてカレーをおばあちゃんに作ったら水っぽくなってしまいかなり怒られた。

おばあちゃんは調理の仕事をしていたため、味や作り方にはこだわりがあるみたいでその分調理師としてプライドが高かった。作業場にも遊びに行った記憶がうる覚えだけどあって、仕事姿がすごくかっこよかった。

おばあちゃんの影響もあり、中学生になった時に将来調理師を目指したいと思い始めていた。
おばあちゃんの過去を詳しくは分からないけど、すごく苦労したと思う。仕事しながら片親で子供を育てるって本当に大変だと思うし、私が同じ立場だったらきつかったかもしれない。

苦労してきた人生とは裏腹に亡くなる時は苦しみながら亡くなっていったおばあちゃんがすごく可愛そうですごく悔しかった。あんなに優しくて器用で大切にしてきてくれたおばあちゃんがどうしてこんな辛い最期を迎えたのか、私はただただ泣くだけしか出来なかった。

どうして良い人は病気をして苦しみながら亡くなっていくのか…。私はおばあちゃんが最期まで幸せで生きてきたのか知りたかった。自分の話はあまりしない人だったから…。
おばあちゃんみたいな良い人に巡り会えるか分からなかった。

おばあちゃんが亡くなって49日が経とうとしていたある夜のことだった。
私はベッドに入り、眠りに着こうとしていた時、急に身体が何かに締め付けられるような感覚になり、声も出なかった。
首と目だけがあえて動くだけで私は何が起こったのか分からずかすれた声で助けを呼んでいた。その時、私の下半身が急に重くなり、白いモヤが浮かんで見えた。形がはっきり分かったのは数秒後くらいだったか…よく見てみるとそれは亡くなったおばあちゃんだった。私は怖くておばあちゃんから目を逸らしていた。そんな私を見たおばあちゃんがベッドから落ちたブランケットを私に掛けてくれていた。
ずっと笑顔のおばあちゃんがブランケットを掛け終わった後、私の顔を見て手を振って笑顔のまま静かに消えていった。

私は一瞬、またおばあちゃんが来てくれたと思っていて嬉しかった。けどびっくりの方が大きくて笑顔で見送ることが出来なかった…。
その初めての体験を家族に話したら金縛りにあってなぜか私だけに会いに来てくれたのだと言われた。私以外はそんな体験はしていなかったらしい。
あの時、おばあちゃんにありがとうって言えていたらなと後悔をした。
大好きなおばあちゃんとの最期はただ泣いていたことしか覚えていない…。

きっと心配で会いに来てくれたんだろうともう少し先になってから思い直した。
何か伝えたかったのかもしれない。少し寂しげな感じがしていたような気もした。

それから暫くして、私は不思議な体験をするようになった。
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