5 / 11
未来からの告知〜見えない何かのお告げ〜
4話 学生時代
しおりを挟む
正直、私はどの学生時代もあまりいい思い出がない。思い出せないこともあるし思い出したくないことばかりだった。
友達とよく遊んだ記憶は小学生か中学生くらいしかない気がする。後はあまり覚えていない。
私が高校生になった頃は、ほとんどバイトで毎日忙しくしていた。昼間にどうしてもバイトしたくて高校は親に土下座して定時制に通わせてもらった。そこまでバイトしたい理由があったからだ。
私には夢があった。将来調理師になっていつか自分の店を出したいと思っていた。
そのためには調理師専門学校を卒業して資格を取らないといけないため、まずは学費を自分で貯めるためにバイトを始めた。定時制は4年制で夕方17時から授業が始まる為、学校行く前の時間までバイトを毎日した。学校が休みの日はバイトを掛け持ちして朝から早朝まで働いた時もあった。
正直、大変だったけどお金を稼ぐ事の大変さが一番身に染みて感じた。
お金が溜まり、専門学校の下見も始めた。親には1年だけなら通っていいと言われ1年だけ通うことにした。調理師専門学校は川崎の方にあったため、実家から片道2時間掛けて通った。授業が終わったあとは直ぐに帰ってそのままバイトに行く毎日だった。
どの学生生活の中よりもまだマシな方だった。
だけど、どの学生生活も変わらないことがあった。それは人間関係だった。仲いい子もいたが大体は悪口や陰口、いじめがあった。なくなりはしないいじめにただ耐えるしかなかった。言葉の暴力はどんなに切れるナイフよりも鋭く胸に突き刺さってきた。私からしたら親よりかはマシだと思った。軍隊にいたら私が一番メンタル強いとさえも思った。だから昔から集団生活が嫌いだった。学校の先生すらも嫌いだった。好きな人はいたが居ないようなものだった。
今思い返すと吐き気がするほどだ。地元が嫌いで実家も嫌いで好きな場所がなかった。楽しいことよりも辛いことの方が多くて毎日周りを憎んだ。私が何かしたのか?したかもしれないが記憶にない。言いたいことがあれば直接言えばいいのにとさえ思った。それを考えたらまだ親がマシだとまた思った。
私はいつしか孤立するようになった。1人が一番楽だった。相談する人なんかいなかった。
悪く言えばメンタルだけどんどん強くなって行った。自分を守るために人との距離も置いた。ただ、ひたすら夢のために勉強してバイトしていた。
私には分かっていた。将来もきっとこんな感じなんだろうとどこかで察していたのかもしれない。楽しい時間はあっという間にすぎると言うが私には長く感じた学生時代を過ごしてきた。親からも褒められず文句を言われ、学校の先生や周りの人からは笑われバカにされてきた私を悲劇のヒロインぶるなと言われたこともあったりしたけど、それが全て私には生き地獄でしか無かった。
バイト先が唯一現実を忘れられた。必死にただ真面目に仕事をしていた。みんな周りの人は優しく接してくれて涙が出た。私が高校や専門学校卒業するまで働いていたバイト先の方には感謝しかない。無事に卒業できたのはその人達の励ましがあったおかげでもあった。
就職先も無事決まって5年働いてきたバイト先を辞めることなった時は号泣した。新たな仕事先でも頑張ろうと思った。
だけど、現実はさらに厳しかった。就職先は予約を取らないといけないフレンチレストランでランチとディナーをしていた。結婚式場としても店を貸し出ししていたため、毎日忙しかった。
私は調理の仕事が初めてで手取り足取り教えてくれる職場ではあまりなかったため、調理場の仕込みだけでいっぱいいっぱいだった。
1年くらい働いた時くらいだった。シェフから呼び出されてこう言われた。
「お前、調理師向いてないからやめた方がいいよ?違う仕事に変えた方がいい。」
そう聞かされた私は直ぐには諦めれなかったがその後体調を悪くして職場を辞めた。
それからは居酒屋の調理場の仕事やイタリアンレストランの調理場の仕事をした。どこも店長やスタッフからセクハラやパワハラを受け辞めては仕事を変えての繰り返しをした。
結局どこに行っても同じだった。
調理師を辞めて、良い出会いがあってそれからネイリストの道を行こうと思い資格を取り仕事先を見つけて仕事をしたがそこでもパワハラがあり結局辞めてしまった。
どうしても人間関係が上手くいかない、集団行動が苦手な私にはどの仕事も辛かった。けど、ニートにはなりたくないと必死に働いてきた。
学生の頃から何も変わっていない自分が嫌だった。夢に向かって頑張って来たのに全てが水の泡となってしまった。
みんな消えてしまえばいいとさえ思った。こんなに辛い思いするなら消えてしまいたい…。だけど悔しかった。いつか見返してやりたいって気持ちだけが残った。
それからは自分がやりたいことをやった。
だけど、行く先々で向いていないと言われ挫折した。
成功したり、幸せになれたことは無かった。
今まで一度も…。それから私は人を憎むようになった。その方が楽だった。
ある出来事があるまでは…。
友達とよく遊んだ記憶は小学生か中学生くらいしかない気がする。後はあまり覚えていない。
私が高校生になった頃は、ほとんどバイトで毎日忙しくしていた。昼間にどうしてもバイトしたくて高校は親に土下座して定時制に通わせてもらった。そこまでバイトしたい理由があったからだ。
私には夢があった。将来調理師になっていつか自分の店を出したいと思っていた。
そのためには調理師専門学校を卒業して資格を取らないといけないため、まずは学費を自分で貯めるためにバイトを始めた。定時制は4年制で夕方17時から授業が始まる為、学校行く前の時間までバイトを毎日した。学校が休みの日はバイトを掛け持ちして朝から早朝まで働いた時もあった。
正直、大変だったけどお金を稼ぐ事の大変さが一番身に染みて感じた。
お金が溜まり、専門学校の下見も始めた。親には1年だけなら通っていいと言われ1年だけ通うことにした。調理師専門学校は川崎の方にあったため、実家から片道2時間掛けて通った。授業が終わったあとは直ぐに帰ってそのままバイトに行く毎日だった。
どの学生生活の中よりもまだマシな方だった。
だけど、どの学生生活も変わらないことがあった。それは人間関係だった。仲いい子もいたが大体は悪口や陰口、いじめがあった。なくなりはしないいじめにただ耐えるしかなかった。言葉の暴力はどんなに切れるナイフよりも鋭く胸に突き刺さってきた。私からしたら親よりかはマシだと思った。軍隊にいたら私が一番メンタル強いとさえも思った。だから昔から集団生活が嫌いだった。学校の先生すらも嫌いだった。好きな人はいたが居ないようなものだった。
今思い返すと吐き気がするほどだ。地元が嫌いで実家も嫌いで好きな場所がなかった。楽しいことよりも辛いことの方が多くて毎日周りを憎んだ。私が何かしたのか?したかもしれないが記憶にない。言いたいことがあれば直接言えばいいのにとさえ思った。それを考えたらまだ親がマシだとまた思った。
私はいつしか孤立するようになった。1人が一番楽だった。相談する人なんかいなかった。
悪く言えばメンタルだけどんどん強くなって行った。自分を守るために人との距離も置いた。ただ、ひたすら夢のために勉強してバイトしていた。
私には分かっていた。将来もきっとこんな感じなんだろうとどこかで察していたのかもしれない。楽しい時間はあっという間にすぎると言うが私には長く感じた学生時代を過ごしてきた。親からも褒められず文句を言われ、学校の先生や周りの人からは笑われバカにされてきた私を悲劇のヒロインぶるなと言われたこともあったりしたけど、それが全て私には生き地獄でしか無かった。
バイト先が唯一現実を忘れられた。必死にただ真面目に仕事をしていた。みんな周りの人は優しく接してくれて涙が出た。私が高校や専門学校卒業するまで働いていたバイト先の方には感謝しかない。無事に卒業できたのはその人達の励ましがあったおかげでもあった。
就職先も無事決まって5年働いてきたバイト先を辞めることなった時は号泣した。新たな仕事先でも頑張ろうと思った。
だけど、現実はさらに厳しかった。就職先は予約を取らないといけないフレンチレストランでランチとディナーをしていた。結婚式場としても店を貸し出ししていたため、毎日忙しかった。
私は調理の仕事が初めてで手取り足取り教えてくれる職場ではあまりなかったため、調理場の仕込みだけでいっぱいいっぱいだった。
1年くらい働いた時くらいだった。シェフから呼び出されてこう言われた。
「お前、調理師向いてないからやめた方がいいよ?違う仕事に変えた方がいい。」
そう聞かされた私は直ぐには諦めれなかったがその後体調を悪くして職場を辞めた。
それからは居酒屋の調理場の仕事やイタリアンレストランの調理場の仕事をした。どこも店長やスタッフからセクハラやパワハラを受け辞めては仕事を変えての繰り返しをした。
結局どこに行っても同じだった。
調理師を辞めて、良い出会いがあってそれからネイリストの道を行こうと思い資格を取り仕事先を見つけて仕事をしたがそこでもパワハラがあり結局辞めてしまった。
どうしても人間関係が上手くいかない、集団行動が苦手な私にはどの仕事も辛かった。けど、ニートにはなりたくないと必死に働いてきた。
学生の頃から何も変わっていない自分が嫌だった。夢に向かって頑張って来たのに全てが水の泡となってしまった。
みんな消えてしまえばいいとさえ思った。こんなに辛い思いするなら消えてしまいたい…。だけど悔しかった。いつか見返してやりたいって気持ちだけが残った。
それからは自分がやりたいことをやった。
だけど、行く先々で向いていないと言われ挫折した。
成功したり、幸せになれたことは無かった。
今まで一度も…。それから私は人を憎むようになった。その方が楽だった。
ある出来事があるまでは…。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる