刻下の古代魔法師 〜魔法の才能がないので公爵家から追放された俺は、大賢者に弟子入りして最強の【古代魔法】を習得した〜

志鷹 志紀

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47話 魔法実技 2/4

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「おいおい、アイツ……獣人だろ? 魔法を使えるのか?」

「いくら魔力が多くても、適性がなかったら意味ないものね。獣人には魔法の適性がない場合がほとんどだけど、あの獣人はどうかしらね?」

「どうせ裏口野郎の仲間なんだから、ロクな魔法を使えないだろうな。獣人特有の馬鹿力でゴーレムに攻撃するんだろ」

「ふははは!! あんなゴミ男の侍女なんだから、大したこともできないだろうね!! 所詮は醜女の羊女さ!!」

「何はともあれ、今回でわかるはずだ。あの女の真の実力が」

 ほとんどの連中は、ピリカの実力を疑っている。
 獣人は魔法が使えないのが常識だから、彼らの疑いは理解できる。

 だが……紫黄髪男、お前だけは許さないからな。 
 ピリカのことを、醜女だと? 絶対に許さないからな。

「……始めてもいいですか?」

「あぁ、もちろん」

「では──行きます」

 刹那、ピリカの姿が消えた。
 瞬間、ピリカはゴーレムの懐に潜り込んでいた。
 そして──魔法を唱える。

「《上級の爆裂炎撃エクスプロージョン・ブレイク》」

 ピリカの手から放たれた、強力な爆撃。
 それはゴーレムの上半身を、強烈に襲う。
 
「お、おい!! 上級魔法を躊躇なく使ったぞ!!」

「さ、さすがは魔力量1000万ね!! 豪快な魔法の使い方ね!!」

「それに獣人なのに、本当に魔法を使えたぞ!! スゲェ!!」

「美人で魔法まで使えるって、さすがね!! 尊敬するわ!!」

「……ちッ。だ、だが!! 所詮は獣人だな!! 上級魔法を使っても、ゴーレムの破壊には至らないな!!」

 ムカつくが紫黄髪男の言うとおりだ。
 砂煙が晴れると、そこには一切損壊の伺えないゴーレムの姿があった。

「一筋縄ではいきませんね。では──搦手を使うまでです」

 両手の先に魔法陣を形成するピリカ。
 そして、発動したのは──

「《上級の水縄アクア・リストレイント》《最上級の光鎖エンジェル・グレイプニル》」

 魔法陣から発動したのは、2つの拘束魔法。
 水の縄と光の鎖が、ゴーレムを拘束する。

「す、スゲェ!! 上級魔法と最上級魔法を躊躇なく使ったぞ!!」

「そ、それよりも……い、今のって……多連詠唱シークェルよね!?」

「あれは間違いなく、同時に2つ以上魔法を発動させる技法の多連詠唱シークェルだ。だ、だが……多連詠唱シークェルは極めて難しく、一流の魔法師でも使えないことがある技術だ……」

「それを……獣人の彼女が使うなんて、スゴいぜ!!」

「美人で強くて、おまけに多連詠唱シークェルまで使えるなんて!! さすがね!!」

「スゴすぎるぜ!! ピリカさん!!」

「……ちッ」

 ごく一部の生徒を除き、ほとんどの生徒がピリカを応援している。
 その光景は何とも、鼻が高い。最高の気分だ。

「さて……頑張りますか」

 ピリカは合計10個の魔法陣を展開し──

「──終了!!」

 ──その魔法が発動されることはなかった。

「……え? も、もう終わりですか……?」

「あぁ。その魔法陣を消してくれ」

「……はい」

 不服そうな表情で魔法陣を消すピリカ。
 不完全燃焼、といった様子だな。

「素晴らしい戦いだった!! 特に攻撃をブッ放すだけではなく、拘束して身動きを取れなくする流れは最高だったぞ!!」

「……ありがとうございます」

 不服そうな表情で感謝を告げるピリカ。
 評価はされたが求めていた結果は得られなかったのだから、その表情も致し方ないな。あのゴーレムを、破壊したかったのだろう。

「さて、次は──ルリフくん!!」

「ふはは!! 下等な群衆よ、刮目せよ!!」

 次に名前を呼ばれたのは、紫黄髪男だった。
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