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28話 確認
試合が終わり、控え室に戻ってくると──
「アルカ! 私、勝ったわよ!」
と、ベルがウキウキで報告してきた。
「え、勝った? 早くないか?」
「アルカ知らないの? 剣魔武闘大会では、同時に4つのコロッセオを使用して、時短を図っているのよ?」
「何のために?」
「忙しい主婦やビジネスパーソンのためじゃない?」
「すごい社会的」
何はともかく、ベルの戦いを見ることができないのは少し残念だ。
「さて、それじゃあ私向こうの控え室に行くわね」
「ああ。良い戦いをしよう」
「そうね、勝つのは私だけどね」
「残念、俺だ」
北門に向かうベルを見送り、肩を伸ばす。
関節の鳴る音が、心地よい。
「……その前に、一度スキルの確認を行っておこう」
俺は久しぶりに、ステータスを開いた。
────────────────────
【名 前】:アルカ
【年 齢】:15(7800)
【種 族】:人間
【職 業】:奪盗術師
【汎用スキル】:剣術LvMax
体術LvMax
身体能力強化LvMax
魔力増加LvMax
魔術強化LvMax
槍術Lv43
必要魔力減少Lv43
隠密術Lv34
人情喪失Lv99
便乗暴力Lv99
絶倫LvMax
病気耐性LvMax
毒耐性LvMax
麻痺耐性LvMax
酸耐性LvMax
打撃耐性LvMax
魔術耐性LvMax
敏捷力強化Lv43
攻撃力強化Lv31
防御力強化LvMax
棍棒術Lv47
【特殊スキル】:蜘蛛糸Lv37
蜘蛛感覚Lv24
蜘蛛吸着Lv16
痛覚無効LvMax
蟻怪力Lv39
蟻鋼鉄Lv37
蟲統制Lv36
蟲指揮Lv12
灰狼牙Lv19
灰狼爪Lv21
灰狼鼻Lv10
灰狼吠Lv3
蜂毒針Lv24
蜂毒霧Lv10
螳螂剣Lv12
超音波Lv26
怪音波Lv23
麻痺毒液Lv26
酸毒液Lv29
悪魔蛇ノ毒牙LvMax
堅牢鋼鱗LvMax
太陽閃光Lv15
【固有スキル】:天賦の才
悪魔蛇ノ鋼鱗
【魔術スキル】:下級の火球LvMax
死神の柔風LvMax
筋肉の唄LvMax
飛燕の唄LvMax
鋼鉄の唄LvMax
魔強の唄LvMax
下級の雷矢Lv39
中級の氷槍Lv34
最上級の水球Lv16
黒焔の祝福Lv8
剣聖斬Lv48
下級の水矢Lv12
中級の水槍Lv16
下級の土球Lv24
上級の砂刃Lv17
下級の風球Lv9
中級の風槍Lv7
中級の岩槍Lv3
上級の鉄壁Lv2
酸素操作LvMax
【職業スキル】:奪盗術LvMax
砕刃撃Lv78
有毒連撃Lv62
────────────────────
「スキル数もだいぶ増えてきたな」
魔物から奪ったスキル。
イリカやいじめっ子などから奪ったスキル。
前世の記憶を思い出して得たスキル。
力に覚醒てから幾日も経っていないというのに、俺はかなり強くなった。
しかし、この程度では満足できない。
前世の俺は、もっと素晴らしかった。
多くのスキルを有し、多くの敵を屠っていた。
どうせ【奪盗術師】になったのだから、もっと多くのスキルを手に入れよう。
「俺も前世と同じく、コレクター気質なのかもしれないな……」
少々苦笑。
「……」
「……ふぅ」
俺は急に、後ろに振り向く。
そこには────
「さて、ようやく2人になれたな」
先ほどからジロジロと、こちらを見てくる黒いコートの男がいた。
「……」
「アンタ、俺のことずっと見ていただろ。おまけに、サイワ戦の前で俺の名前まで呼んだよな」
「……」
「否定も肯定も、返事もする必要はない。アンタの正体くらい、とっくに気付いている」
「……」
「言っておくが、俺は昔の俺ではない。必ず、アンタに後悔させてやるからな」
「……」
「決勝で待っているぞ」
俺は必ず優勝しなくてはならない。
魔術学院に入学するために。
「ふッ、二度の復讐に成功したくらいで、生意気な口を叩きおって。才能の無い劣等生の分際で」
◆
「北門から入場! 身長162センチ! 体重41キロ! 麗しい軍刀に乗せるは、死の送り唄! ベルガモット・テ・ダージリンの入場だ!!」
実況が紹介した途端、野太い声がコロッセオ中にこだまする。
何というか、男臭い。
「ベルガモット様ー!」
「素敵ですぅ!」
「いつものように、華麗な剣術を見せてくださーい!!」
「頑張ってくださーい!!」
ベルガモットを応援する声は、決してサクラのものではない。
そのどれもが真摯に彼女を応援する……おじさんのものだ。
「じゃあ、俺もそろそろ」
南門から一歩踏み出し、コロッセオの中心へと向かう。
さて、俺にはどんな声援が待っているのだろうか。
「続いて南門から入場! 身長163センチ! 体重42キロ! 筋肉マスターサイワを屠り倒す真の実力者!! アルカ・ル・ファレトだ!!」
俺に浴びせられるのは……。
「マジカルマッスル!!」
「ダーク筋肉みせてくれ!!」
「覚醒したらマッスル賞!」
「バリバリ暗黒ナンバーワン!!」
先ほどと全く同じ、サクラの声援。
いくら筋肉の権化であるサイワを倒したとしても、そう簡単に人の評価は変わらない。
耳を澄ませば俺への声援も微かに聞こえるが、それも酔ったおじさんや若い子なら誰でもいいおばさんによるもの。
どう考えても、俺はアウェーだ。
「ようやく、アンタと戦えるわね」
「ああ。俺も楽しみにしていた」
前世の記憶を思い出し、これまで戦ってきたヤツらは全員が嫌な連中だった。
俺をいじめてきた宿敵、兄であるイリカ。
ミミズを食わせてきた悪敵、いとこのサイワ。
倒すとスカッとはするが、所詮それだけ。
血湧き肉躍る闘争そのものの楽しさは、味わうことができない。
だからこそ、俺は今歓喜しているのだ。
ようやく、まともな戦いができるのだから。
「アルカは得物を使わないの?」
「そうだな。俺が武器を使うと……すぐに戦いが終わるから」
「それはアルカがすぐに負けてしまうってこと?」
「冗談で聞いているんだよな? 当然、その逆だ。簡単に人を殺してしまうからな」
「へぇ、イリカと同じで慢心家なのね。それで私に負けても、言い訳はしないでよね!!」
ベルは腰の軍刀を抜き、その刀身を露わにする。
「へぇ、レイピア型の軍刀か」
「ええ。我がダージリン家の宝刀、『煌光剣ペテロ』よ」
鞘越しでは刀身はわからなかったが、露わになったのは針のように鋭いレイピア。
素材も優秀で、どうやらミスリルで構築されているようだ。
「保有魔力も多い……現代人にしては、かなり強いな」
ベルの身体から漏れる魔力のオーラは、俺がこれまで対峙した誰よりも強大であることを示している。
イリカも魔力量は相当多かったが、彼女はその数倍以上。
対峙しているだけだが、身体がビリビリ震えるほどの魔力量だ。
「さぁ、イリカに圧勝した実力……私に見せてよね!!」
「おもしろい戦いになりそうだ……!!」
指を鳴らしながら、覚悟の準備を整えた。
「アルカ! 私、勝ったわよ!」
と、ベルがウキウキで報告してきた。
「え、勝った? 早くないか?」
「アルカ知らないの? 剣魔武闘大会では、同時に4つのコロッセオを使用して、時短を図っているのよ?」
「何のために?」
「忙しい主婦やビジネスパーソンのためじゃない?」
「すごい社会的」
何はともかく、ベルの戦いを見ることができないのは少し残念だ。
「さて、それじゃあ私向こうの控え室に行くわね」
「ああ。良い戦いをしよう」
「そうね、勝つのは私だけどね」
「残念、俺だ」
北門に向かうベルを見送り、肩を伸ばす。
関節の鳴る音が、心地よい。
「……その前に、一度スキルの確認を行っておこう」
俺は久しぶりに、ステータスを開いた。
────────────────────
【名 前】:アルカ
【年 齢】:15(7800)
【種 族】:人間
【職 業】:奪盗術師
【汎用スキル】:剣術LvMax
体術LvMax
身体能力強化LvMax
魔力増加LvMax
魔術強化LvMax
槍術Lv43
必要魔力減少Lv43
隠密術Lv34
人情喪失Lv99
便乗暴力Lv99
絶倫LvMax
病気耐性LvMax
毒耐性LvMax
麻痺耐性LvMax
酸耐性LvMax
打撃耐性LvMax
魔術耐性LvMax
敏捷力強化Lv43
攻撃力強化Lv31
防御力強化LvMax
棍棒術Lv47
【特殊スキル】:蜘蛛糸Lv37
蜘蛛感覚Lv24
蜘蛛吸着Lv16
痛覚無効LvMax
蟻怪力Lv39
蟻鋼鉄Lv37
蟲統制Lv36
蟲指揮Lv12
灰狼牙Lv19
灰狼爪Lv21
灰狼鼻Lv10
灰狼吠Lv3
蜂毒針Lv24
蜂毒霧Lv10
螳螂剣Lv12
超音波Lv26
怪音波Lv23
麻痺毒液Lv26
酸毒液Lv29
悪魔蛇ノ毒牙LvMax
堅牢鋼鱗LvMax
太陽閃光Lv15
【固有スキル】:天賦の才
悪魔蛇ノ鋼鱗
【魔術スキル】:下級の火球LvMax
死神の柔風LvMax
筋肉の唄LvMax
飛燕の唄LvMax
鋼鉄の唄LvMax
魔強の唄LvMax
下級の雷矢Lv39
中級の氷槍Lv34
最上級の水球Lv16
黒焔の祝福Lv8
剣聖斬Lv48
下級の水矢Lv12
中級の水槍Lv16
下級の土球Lv24
上級の砂刃Lv17
下級の風球Lv9
中級の風槍Lv7
中級の岩槍Lv3
上級の鉄壁Lv2
酸素操作LvMax
【職業スキル】:奪盗術LvMax
砕刃撃Lv78
有毒連撃Lv62
────────────────────
「スキル数もだいぶ増えてきたな」
魔物から奪ったスキル。
イリカやいじめっ子などから奪ったスキル。
前世の記憶を思い出して得たスキル。
力に覚醒てから幾日も経っていないというのに、俺はかなり強くなった。
しかし、この程度では満足できない。
前世の俺は、もっと素晴らしかった。
多くのスキルを有し、多くの敵を屠っていた。
どうせ【奪盗術師】になったのだから、もっと多くのスキルを手に入れよう。
「俺も前世と同じく、コレクター気質なのかもしれないな……」
少々苦笑。
「……」
「……ふぅ」
俺は急に、後ろに振り向く。
そこには────
「さて、ようやく2人になれたな」
先ほどからジロジロと、こちらを見てくる黒いコートの男がいた。
「……」
「アンタ、俺のことずっと見ていただろ。おまけに、サイワ戦の前で俺の名前まで呼んだよな」
「……」
「否定も肯定も、返事もする必要はない。アンタの正体くらい、とっくに気付いている」
「……」
「言っておくが、俺は昔の俺ではない。必ず、アンタに後悔させてやるからな」
「……」
「決勝で待っているぞ」
俺は必ず優勝しなくてはならない。
魔術学院に入学するために。
「ふッ、二度の復讐に成功したくらいで、生意気な口を叩きおって。才能の無い劣等生の分際で」
◆
「北門から入場! 身長162センチ! 体重41キロ! 麗しい軍刀に乗せるは、死の送り唄! ベルガモット・テ・ダージリンの入場だ!!」
実況が紹介した途端、野太い声がコロッセオ中にこだまする。
何というか、男臭い。
「ベルガモット様ー!」
「素敵ですぅ!」
「いつものように、華麗な剣術を見せてくださーい!!」
「頑張ってくださーい!!」
ベルガモットを応援する声は、決してサクラのものではない。
そのどれもが真摯に彼女を応援する……おじさんのものだ。
「じゃあ、俺もそろそろ」
南門から一歩踏み出し、コロッセオの中心へと向かう。
さて、俺にはどんな声援が待っているのだろうか。
「続いて南門から入場! 身長163センチ! 体重42キロ! 筋肉マスターサイワを屠り倒す真の実力者!! アルカ・ル・ファレトだ!!」
俺に浴びせられるのは……。
「マジカルマッスル!!」
「ダーク筋肉みせてくれ!!」
「覚醒したらマッスル賞!」
「バリバリ暗黒ナンバーワン!!」
先ほどと全く同じ、サクラの声援。
いくら筋肉の権化であるサイワを倒したとしても、そう簡単に人の評価は変わらない。
耳を澄ませば俺への声援も微かに聞こえるが、それも酔ったおじさんや若い子なら誰でもいいおばさんによるもの。
どう考えても、俺はアウェーだ。
「ようやく、アンタと戦えるわね」
「ああ。俺も楽しみにしていた」
前世の記憶を思い出し、これまで戦ってきたヤツらは全員が嫌な連中だった。
俺をいじめてきた宿敵、兄であるイリカ。
ミミズを食わせてきた悪敵、いとこのサイワ。
倒すとスカッとはするが、所詮それだけ。
血湧き肉躍る闘争そのものの楽しさは、味わうことができない。
だからこそ、俺は今歓喜しているのだ。
ようやく、まともな戦いができるのだから。
「アルカは得物を使わないの?」
「そうだな。俺が武器を使うと……すぐに戦いが終わるから」
「それはアルカがすぐに負けてしまうってこと?」
「冗談で聞いているんだよな? 当然、その逆だ。簡単に人を殺してしまうからな」
「へぇ、イリカと同じで慢心家なのね。それで私に負けても、言い訳はしないでよね!!」
ベルは腰の軍刀を抜き、その刀身を露わにする。
「へぇ、レイピア型の軍刀か」
「ええ。我がダージリン家の宝刀、『煌光剣ペテロ』よ」
鞘越しでは刀身はわからなかったが、露わになったのは針のように鋭いレイピア。
素材も優秀で、どうやらミスリルで構築されているようだ。
「保有魔力も多い……現代人にしては、かなり強いな」
ベルの身体から漏れる魔力のオーラは、俺がこれまで対峙した誰よりも強大であることを示している。
イリカも魔力量は相当多かったが、彼女はその数倍以上。
対峙しているだけだが、身体がビリビリ震えるほどの魔力量だ。
「さぁ、イリカに圧勝した実力……私に見せてよね!!」
「おもしろい戦いになりそうだ……!!」
指を鳴らしながら、覚悟の準備を整えた。
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僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
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