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辞退させていただきますわ
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「ルアーナ様、この度は突然の訪問をお許しいただきありがとうございます。先日は」
「ああ、もうその話はいいわ。用件だけ聞かせてちょうだい。」
「はっ、この度は聖女様がご懐妊との事で、聖女の代替わりが発表されております。つきましては、聖魔法の使い手であるルアーナ様にも聖女判定の儀式にご参列いただきたく、こちらに参りました次第でございます」
うーん、やっぱりそういうことですか。
食事の時にお母さまが口にしていらしたからもしかしたらとは思っていましたけれど、まさか本当に来るとは。
「ありがたいお話ですが、辞退させていただきますわ」
「はっ、ありが……いえ、しかしですね」
うーん、私から説明しないとだめかしら。
「ですから、私は辞退させていただきますわ。婚約破棄されたばかりの令嬢が聖女候補だなんて、他の清いご令嬢方に申し訳が立ちませんわ。」
「ですが」
「それにもし万が一私が聖女になってしまった場合、次期国王のフィアンセ候補になるんですよ。ますます婚約破棄の経歴があっては良くないではありませんか」
まあ、その場合は裏でよろしくないとか言い募って、私は選ばれないと思いますけれどね。
「そのようなわけですから、私、そろそろお暇してもよろしいかしら。遠いところからご苦労様でした」
自室のドアが閉まった瞬間、さっきまでの素晴らしい令嬢モードは一気に解除される。
「あー、肩凝ったわ。さ、続きを読みましょう。これ読んだらクッキー焼きましょうか」
求められるのはうれしいですけど、やっぱり訳アリですし、私は聖女より、こういう生活の方が向いていると思うのです。
「ああ、もうその話はいいわ。用件だけ聞かせてちょうだい。」
「はっ、この度は聖女様がご懐妊との事で、聖女の代替わりが発表されております。つきましては、聖魔法の使い手であるルアーナ様にも聖女判定の儀式にご参列いただきたく、こちらに参りました次第でございます」
うーん、やっぱりそういうことですか。
食事の時にお母さまが口にしていらしたからもしかしたらとは思っていましたけれど、まさか本当に来るとは。
「ありがたいお話ですが、辞退させていただきますわ」
「はっ、ありが……いえ、しかしですね」
うーん、私から説明しないとだめかしら。
「ですから、私は辞退させていただきますわ。婚約破棄されたばかりの令嬢が聖女候補だなんて、他の清いご令嬢方に申し訳が立ちませんわ。」
「ですが」
「それにもし万が一私が聖女になってしまった場合、次期国王のフィアンセ候補になるんですよ。ますます婚約破棄の経歴があっては良くないではありませんか」
まあ、その場合は裏でよろしくないとか言い募って、私は選ばれないと思いますけれどね。
「そのようなわけですから、私、そろそろお暇してもよろしいかしら。遠いところからご苦労様でした」
自室のドアが閉まった瞬間、さっきまでの素晴らしい令嬢モードは一気に解除される。
「あー、肩凝ったわ。さ、続きを読みましょう。これ読んだらクッキー焼きましょうか」
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