26 / 32
1
24
しおりを挟む
✳︎✳︎✳︎
デーさんが第三王子であることを聞かされたスミレは、今までのやり取りを振り返ると恐ろしくなった
知らないとは言え、畏れ多くもゼイン殿下のお身体に治療を…
捕まって裁かれるのではないかと青ざめるスミレ
そんなスミレをアルは「怪我の件は私達だけの秘密だから問題ない」と軽く笑ってなだめる
そして、そのアメさんことアルさん、本名アルバート様の身の上も知り落ち着かない
「あ、あの、クロフト伯爵さま」
急によそよそしくなったスミレの態度に、アルは距離を感じて顔をしかめる
その表情を見てスミレは、オロオロするはばかり
「何かそそうがありましたでしょうか?」
「アルでいい」
「え?」
「名前だ、私のことはアルと。敬語もいらないそんなに畏まらなくていい。急に態度を変えられると調子が狂う」
今までの自身の彼への態度を考えたら反省するばかりだ
「アルバートさま、本当に今まで申し訳ありません」
「アルだ」
呼び方が違うとアルは納得しない
「さすがに、それは…では、アルさまとお呼びしても…」
「あぁ」
表情の柔らいだアルを見てスミレはほっとする
ゼイン殿下にも謝罪しなければと心に誓うスミレだった
✳︎✳︎✳︎
デーさんが第三王子であることを聞かされたスミレは、今までのやり取りを振り返ると恐ろしくなった
知らないとは言え、畏れ多くもゼイン殿下のお身体に治療を…
捕まって裁かれるのではないかと青ざめるスミレ
そんなスミレをアルは「怪我の件は私達だけの秘密だから問題ない」と軽く笑ってなだめる
そして、そのアメさんことアルさん、本名アルバート様の身の上も知り落ち着かない
「あ、あの、クロフト伯爵さま」
急によそよそしくなったスミレの態度に、アルは距離を感じて顔をしかめる
その表情を見てスミレは、オロオロするはばかり
「何かそそうがありましたでしょうか?」
「アルでいい」
「え?」
「名前だ、私のことはアルと。敬語もいらないそんなに畏まらなくていい。急に態度を変えられると調子が狂う」
今までの自身の彼への態度を考えたら反省するばかりだ
「アルバートさま、本当に今まで申し訳ありません」
「アルだ」
呼び方が違うとアルは納得しない
「さすがに、それは…では、アルさまとお呼びしても…」
「あぁ」
表情の柔らいだアルを見てスミレはほっとする
ゼイン殿下にも謝罪しなければと心に誓うスミレだった
✳︎✳︎✳︎
1
あなたにおすすめの小説
白い結婚に、猶予を。――冷徹公爵と選び続ける夫婦の話
鷹 綾
恋愛
婚約者である王子から「有能すぎる」と切り捨てられた令嬢エテルナ。
彼女が選んだ新たな居場所は、冷徹と噂される公爵セーブルとの白い結婚だった。
干渉しない。触れない。期待しない。
それは、互いを守るための合理的な選択だったはずなのに――
静かな日常の中で、二人は少しずつ「選び続けている関係」へと変わっていく。
越えない一線に名前を付け、それを“猶予”と呼ぶ二人。
壊すより、急ぐより、今日も隣にいることを選ぶ。
これは、激情ではなく、
確かな意思で育つ夫婦の物語。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
お兄様の指輪が壊れたら、溺愛が始まりまして
みこと。
恋愛
お兄様は女王陛下からいただいた指輪を、ずっと大切にしている。
きっと苦しい片恋をなさっているお兄様。
私はただ、お兄様の家に引き取られただけの存在。血の繋がってない妹。
だから、早々に屋敷を出なくては。私がお兄様の恋路を邪魔するわけにはいかないの。私の想いは、ずっと秘めて生きていく──。
なのに、ある日、お兄様の指輪が壊れて?
全7話、ご都合主義のハピエンです! 楽しんでいただけると嬉しいです!
※「小説家になろう」様にも掲載しています。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
誰にも口外できない方法で父の借金を返済した令嬢にも諦めた幸せは訪れる
しゃーりん
恋愛
伯爵令嬢ジュゼットは、兄から父が背負った借金の金額を聞いて絶望した。
しかも返済期日が迫っており、家族全員が危険な仕事や売られることを覚悟しなければならない。
そんな時、借金を払う代わりに仕事を依頼したいと声をかけられた。
ジュゼットは自分と家族の将来のためにその依頼を受けたが、当然口外できないようなことだった。
その仕事を終えて実家に帰るジュゼットは、もう幸せな結婚は望めないために一人で生きていく決心をしていたけれど求婚してくれる人がいたというお話です。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる