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カエルの歌が聴こえない
第3話
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そうか、心の中を読んだのか。でも、これはとてもありがたい。会社なんかで、苦しい時に、当然言葉では助けなんか求められない局面が幾らでもあって、かといって態度でSOSを出したって、届かないのだ。それに、大丈夫か、と声を掛けられたら、大丈夫だ、と返すしかなく、それが上司や先輩としての役割であるとしたら、行きつく先は結局無関心になってしまう。多くの場合は、単純に解決をして欲しいだけじゃないんだ。ただ、共感して欲しいだけ、という事が沢山ある。誰もが、自分が一番苦しい思いをして生きていると思うから、他人の苦しみなんて理解できないし、しようともしない。だから、共感される事が、ただそれだけの事が嬉しいと思える筈なんだ。僕は心から思う。喧嘩っ早く、すぐに怒る様な人種は、客観的にとても厄介だが、でも実は違う。彼らが怒るのは、ただ、共感して欲しいだけなのだ。こんなに怒らなければならない程、悲しいのだ、だから、怒りをあなたにぶつける事で、この悲しみを追体験して欲しいだけなのだ。
「スランプの分析をしてるんだよ」
僕が言葉を返した。
「そお?」ミコが言った。「そんな風には見えないけど?」
僕は苦笑した。
「半分は嘘だけれど、でも、スランプの分析が出来れば、僕の悩みもなんとなく解決できそうな気がするのは確かなんだよね」
「どういう事?」
言われても、まだ僕の中でも整理が出来ていな。寧ろ、ミコが整理を手伝ってくれれば、ありがたいんだけれどね。
「よく、なんで自分はこの局面でこの行動をしてしまうんだろう、とか、こういう感情に陥ってしまうんだろう、って悩むんだよね」僕の言葉に、ミコは、うんうん、と頷いた。「そういう時、その要因って、僕の人生のどこにあったんだろう、と思う事があるんだ」
「トラウマみたいな事?」
僕は首肯した。
「例えばだけどね。小さい頃のなんらかの恐怖経験が、巡り巡って今の僕の人格形成に多大なる影響を与えているんじゃないかって思ったりするんだ」
「解るよ、そういうの」
僕は、その言葉にありがとうを言った。
「だから、このタイミングで曲が急に作れなくなった事には、何らかの要因があるだろうし、意味があるような気がするんだよね」
「そこまで言うと、占いみたいだね」
ミコがクスクスと笑った。然し、ミコはよく我慢して僕の話を聞いてくれる。
「僕は占いとかの疑似科学はあまり信頼していないんだけれど、僕の精神内で起こり得る事は、大体在り得る事だと信じているよ」僕は小さく咳をした。「明晰夢なんて物が実際に見られる訳だし、君の存在なんて、最たるものだよね」
「そうだけど」ミコが言った。「ボクが言うのも変だけれど、考え過ぎには注意だよ。人の精神なんて、容易に崩壊し得るんだから」
ユングの共時性の話なんかは好きだし、こういったスランプが僕の精神を離れて、もう少し大局的な節理に繋がっているんじゃないか、なんて考え方は雄大でロマンがあるけど、ユング自身も統合失調症だったと言われているしな。
「兎に角、なんでスランプになったかは、もう少し考えようと思うよ」
「スランプの分析をしてるんだよ」
僕が言葉を返した。
「そお?」ミコが言った。「そんな風には見えないけど?」
僕は苦笑した。
「半分は嘘だけれど、でも、スランプの分析が出来れば、僕の悩みもなんとなく解決できそうな気がするのは確かなんだよね」
「どういう事?」
言われても、まだ僕の中でも整理が出来ていな。寧ろ、ミコが整理を手伝ってくれれば、ありがたいんだけれどね。
「よく、なんで自分はこの局面でこの行動をしてしまうんだろう、とか、こういう感情に陥ってしまうんだろう、って悩むんだよね」僕の言葉に、ミコは、うんうん、と頷いた。「そういう時、その要因って、僕の人生のどこにあったんだろう、と思う事があるんだ」
「トラウマみたいな事?」
僕は首肯した。
「例えばだけどね。小さい頃のなんらかの恐怖経験が、巡り巡って今の僕の人格形成に多大なる影響を与えているんじゃないかって思ったりするんだ」
「解るよ、そういうの」
僕は、その言葉にありがとうを言った。
「だから、このタイミングで曲が急に作れなくなった事には、何らかの要因があるだろうし、意味があるような気がするんだよね」
「そこまで言うと、占いみたいだね」
ミコがクスクスと笑った。然し、ミコはよく我慢して僕の話を聞いてくれる。
「僕は占いとかの疑似科学はあまり信頼していないんだけれど、僕の精神内で起こり得る事は、大体在り得る事だと信じているよ」僕は小さく咳をした。「明晰夢なんて物が実際に見られる訳だし、君の存在なんて、最たるものだよね」
「そうだけど」ミコが言った。「ボクが言うのも変だけれど、考え過ぎには注意だよ。人の精神なんて、容易に崩壊し得るんだから」
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「兎に角、なんでスランプになったかは、もう少し考えようと思うよ」
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