コミュ障じゃないボカロPが書いたラノベなんて読まない

ぼを

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サンタの存在証明

第3話

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 先輩の家は、月島駅で降りてから佃島に向かう途中にあった。子供はおらず、旦那さんと2人暮らしとの事で、そのマンションの間取りが1LDKであろう事はバルコニーの外観から推し測れた。

 何号室かを訊いていなかったので、LINEで電話を掛けた。かなりコールして、ようやっと出てくれた。先輩は、今ちょうど着替えている所で、出られなかったの、と第一声で言った。僕は彼女から部屋の番号を聞き出すと、ロビーのインターフォンを鳴らした。はーい、という声と共に、オートロックの自動ドアが開いた。

「まだ着替えてる途中だったりして」
 ミコが言った。
「だったら、電話とらないと思うよ」

 先輩の家について、僕は入口のチャイムを鳴らした。少しだけ時間が経って、扉が開いた。なんか、この待ってる時間って、妙な緊張感があるよな。

 あっ、と、僕は思わず声を上げて、先輩が手をかけて開けている扉を、閉めようとした。何故なら、明らかに着替えの途中だったからだ。ウィッグをまだしていないので、明確にキャラクタを判別できなかったけれど、腕にはサンタ仕様のミニのワンピースが掛けられている様だった。つまり、先日ミコがしていたコスプレと同じ系統。で、先輩は上下とも下着のまま。先輩は、あ~、ごめんね、シャワー浴びてた所だから、と気力ない声で言いながら、一旦扉を閉めた。

「ね~?」ミコが同意を求めるような声で、僕の顔を覗き込みながら言った。「着替えの途中だったでしょ」
「さすがにびっくりしたよ」僕が言った。「無頓着な性格とは思っていたけれど、一応、僕は男だよ?」
「やっぱり、レズだからじゃないの?」ミコが言った。「でなければ、キミに気があるか」
 僕はミコの言葉に、苦笑した。そう言えば、旦那さんは留守なんだろうか。

 少し時間が経って、先輩が扉を開けてくれた。ワンピースだけ着ている状態で、ストッキングもまだ履いておらず、素足だった。僕は目の遣り場に困った振りをしながら、招かれるままに中に入った。

「お邪魔しま~す」
 と言ったのはミコだが、当然先輩には聞こえない。

 玄関は、浴室からの蒸気で少し蒸せており、シャンプーの良い香りがした。湯上りの先輩の頬は、少し紅潮していて、すっぴんだけれども綺麗だった。
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