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サンタの存在証明
第14話
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ちょうだい…って。
「君はタルパだから、物を掴んだりする事はできないんだよ?」
「わかってますよ~だ」
「大体、欲しい物は自分で出せるだろ?」
まあ、ミコが出す訳じゃなくって、僕が出す訳だけれど。タルパの一部として。そもそも、サンタの恰好をしてプレゼントくれなんて、立場が逆じゃないか。
「新しい歌はどう?」ミコが言った。「クリスマスにふさわしい曲を作って、プレゼントしてよ」
それはいいけど…今日中に作り上げるのは難しいから、クリスマスプレゼントじゃなくて、お年玉になっちゃうな。
「いいよ、お年玉でも」
そういう問題じゃなくて…。
「でも、確かに、時節を意識した曲って、作った記憶がないな」
これは単純に、僕のような底辺ボカロPは、年中聴ける歌の方がPV数を稼ぎ易いという感覚値があるので、数日のうちに消費されつくしてしまうコンテンツ制作、しかもライバルが多いジャンルの物を作るのは、非常にリスキーに思われるのだ。
「でしょ?」ミコが言った。「こうやってお願いされた時くらいしか作れないんだから」
自分のタルパながら、人を乗せるのがうまいな、と思う。
「いいよ」僕が返答した。「クリスマスソングを作ってみようか」
公開するのはお正月かもしれないけれど。
とは言え、どういうテーマが良いんだろう。
「有名なクリスマスソングだと、ジングルベルとか、色々あるよね」
ミコの言葉に、僕は首肯した。
「僕の曲調の場合は、下手に歌謡曲に寄せるよりは、寓話的な内容の方が合うかもしれないな」
「クリスマスに関する御伽話とか?」
御伽話ねえ…。
普段、歌を作るときは、先に曲を作ってから、後からテーマを考える事の方が多いし、そのやり方に慣れているけれど、今回は先にテーマがあるから、ある程度歌詞の内容とかも決めてから曲調を考えた方が効率がよさそうだ。
「となると…」僕は、視線だけミコの方を伺う様にしながら言った。「また有香の力を借りた方がいいかなあ」
僕が言うと、ミコはかぶりを振った。そういう反応をするだろうな、と思った。でも、嫉妬とか、自分の存在が脅かされるからとか、そういう訳でもなさそうなのが不可解だ。
「それならば、コスプレの先輩の方がいいと思うよ」
ミコが言った。そう言えば、先輩は昨日、サンタクロースの存在を信じるか、みたいな事を言っていたな。
僕は、LINEで先輩に連絡を取る事にした。恐らく、昨日は遅くまで飲んでいただろうから、まだ寝ているんじゃないかと思ったけれど、すぐに返事が来た。
「一緒に考えてあげるから、うちにおいでよ、だってさ」
僕が画面の文字を読み上げると、ミコは、くすくすと笑った。
「君はタルパだから、物を掴んだりする事はできないんだよ?」
「わかってますよ~だ」
「大体、欲しい物は自分で出せるだろ?」
まあ、ミコが出す訳じゃなくって、僕が出す訳だけれど。タルパの一部として。そもそも、サンタの恰好をしてプレゼントくれなんて、立場が逆じゃないか。
「新しい歌はどう?」ミコが言った。「クリスマスにふさわしい曲を作って、プレゼントしてよ」
それはいいけど…今日中に作り上げるのは難しいから、クリスマスプレゼントじゃなくて、お年玉になっちゃうな。
「いいよ、お年玉でも」
そういう問題じゃなくて…。
「でも、確かに、時節を意識した曲って、作った記憶がないな」
これは単純に、僕のような底辺ボカロPは、年中聴ける歌の方がPV数を稼ぎ易いという感覚値があるので、数日のうちに消費されつくしてしまうコンテンツ制作、しかもライバルが多いジャンルの物を作るのは、非常にリスキーに思われるのだ。
「でしょ?」ミコが言った。「こうやってお願いされた時くらいしか作れないんだから」
自分のタルパながら、人を乗せるのがうまいな、と思う。
「いいよ」僕が返答した。「クリスマスソングを作ってみようか」
公開するのはお正月かもしれないけれど。
とは言え、どういうテーマが良いんだろう。
「有名なクリスマスソングだと、ジングルベルとか、色々あるよね」
ミコの言葉に、僕は首肯した。
「僕の曲調の場合は、下手に歌謡曲に寄せるよりは、寓話的な内容の方が合うかもしれないな」
「クリスマスに関する御伽話とか?」
御伽話ねえ…。
普段、歌を作るときは、先に曲を作ってから、後からテーマを考える事の方が多いし、そのやり方に慣れているけれど、今回は先にテーマがあるから、ある程度歌詞の内容とかも決めてから曲調を考えた方が効率がよさそうだ。
「となると…」僕は、視線だけミコの方を伺う様にしながら言った。「また有香の力を借りた方がいいかなあ」
僕が言うと、ミコはかぶりを振った。そういう反応をするだろうな、と思った。でも、嫉妬とか、自分の存在が脅かされるからとか、そういう訳でもなさそうなのが不可解だ。
「それならば、コスプレの先輩の方がいいと思うよ」
ミコが言った。そう言えば、先輩は昨日、サンタクロースの存在を信じるか、みたいな事を言っていたな。
僕は、LINEで先輩に連絡を取る事にした。恐らく、昨日は遅くまで飲んでいただろうから、まだ寝ているんじゃないかと思ったけれど、すぐに返事が来た。
「一緒に考えてあげるから、うちにおいでよ、だってさ」
僕が画面の文字を読み上げると、ミコは、くすくすと笑った。
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