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続編 正式な誓い
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宮殿の小さな礼拝堂は、夜の静寂に包まれていた。
天窓から差し込む月光が、白い大理石の床を照らし、淡い銀の道を描いている。
政略のために結ばれたはずの婚約――。
けれど今はもう、それ以上の意味を持っている。
俺にとって彼女は、ただの名ばかりの婚約者ではなく、孤独を癒し、心を満たす唯一の存在だった。
「リリアナ」
名を呼ぶと、彼女は胸の前で両手を重ね、小さく頷いた。
その瞳には揺るぎのない光が宿っている。
「……お前に伝えたいことがある」
俺は懐から、小さな箱を取り出した。
中には銀の指輪――蒼い宝石をひと粒埋め込んだもの。
群青の色を帯びるその石は、あの日彼女と一緒に植えた花と同じ、俺の好む色だった。
「政略のための婚約は、形式にすぎぬ。
だが俺は……お前をただの形式で傍に置きたくはない」
言葉を選びながらも、胸の奥から熱があふれる。
彼女の前では、もう取り繕うことができなかった。
「お前が笑えば、孤独は消える。
お前が傍にいれば、俺は“役目”ではなく“人”でいられる。
……だから、改めて誓おう」
指輪を取り、彼女の左手をそっと取る。
細く柔らかな指に、銀の輪を通した瞬間、月光が宝石に反射し、青い光が広がった。
「リリアナ。お前を、正式に俺の婚約者として迎える。
政略ではなく、俺の意思で」
声が震えるのを、抑えきれなかった。
リリアナの瞳から、透明な涙が零れる。
「……わたしも。
殿下のおそばにいられるなら、それ以上の望みはありません」
その答えに、胸が熱く締め付けられる。
俺は彼女を抱き寄せた。
月光の下、細い肩が小さく震え、けれど確かに俺に寄り添っていた。
――孤独に慣れすぎた俺の人生に、初めて訪れた光。
それを決して手放すまいと、静かに心に誓った。
天窓から差し込む月光が、白い大理石の床を照らし、淡い銀の道を描いている。
政略のために結ばれたはずの婚約――。
けれど今はもう、それ以上の意味を持っている。
俺にとって彼女は、ただの名ばかりの婚約者ではなく、孤独を癒し、心を満たす唯一の存在だった。
「リリアナ」
名を呼ぶと、彼女は胸の前で両手を重ね、小さく頷いた。
その瞳には揺るぎのない光が宿っている。
「……お前に伝えたいことがある」
俺は懐から、小さな箱を取り出した。
中には銀の指輪――蒼い宝石をひと粒埋め込んだもの。
群青の色を帯びるその石は、あの日彼女と一緒に植えた花と同じ、俺の好む色だった。
「政略のための婚約は、形式にすぎぬ。
だが俺は……お前をただの形式で傍に置きたくはない」
言葉を選びながらも、胸の奥から熱があふれる。
彼女の前では、もう取り繕うことができなかった。
「お前が笑えば、孤独は消える。
お前が傍にいれば、俺は“役目”ではなく“人”でいられる。
……だから、改めて誓おう」
指輪を取り、彼女の左手をそっと取る。
細く柔らかな指に、銀の輪を通した瞬間、月光が宝石に反射し、青い光が広がった。
「リリアナ。お前を、正式に俺の婚約者として迎える。
政略ではなく、俺の意思で」
声が震えるのを、抑えきれなかった。
リリアナの瞳から、透明な涙が零れる。
「……わたしも。
殿下のおそばにいられるなら、それ以上の望みはありません」
その答えに、胸が熱く締め付けられる。
俺は彼女を抱き寄せた。
月光の下、細い肩が小さく震え、けれど確かに俺に寄り添っていた。
――孤独に慣れすぎた俺の人生に、初めて訪れた光。
それを決して手放すまいと、静かに心に誓った。
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