『〇〇夜に読む、お伽話の癒し帳』 ― どんな夜も、あなたの心に寄り添う小さな物語 ―

だって、これも愛なの。

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第三話 寂しい夜に

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 どんなに人が集う昼でも、夜になると急に心細さが押し寄せてくる。
 令嬢エマは窓辺で頬杖をつき、真っ暗な空を見上げていた。

「どうして、こんなにも静かなの……」

 胸の奥にぽっかりと穴が空いたようで、寂しさが広がっていく。
 すると、不意に窓の外から光がこぼれた。

 見れば、庭先にひとりの青年が立っていた。
 掌の上には、小さな星の欠片が瞬いている。

「拾ったんです。空から落ちてきた星を」
「……そんなことが」

 思わず微笑んでしまう自分に気づき、エマは驚いた。
 青年はその星を彼女に差し出す。

「君が寂しいときは、この星を灯してください。たとえ離れていても、同じ光を見ていられるから」

 冷たい夜風の中、掌に宿る小さな光が温かかった。
 孤独は消えなくても、確かにつながっていると感じられる。

「……ありがとう」
「いいえ。星は、寂しさを分け合うために降るのかもしれません」

 その言葉に、エマは胸が満たされるのを覚えた。
 寂しい夜はもう、ただの空虚ではなかった。
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