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第3章ゲーム開始?時期じゃないでしょう
第53話 ばら撒かれた毒
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「おい、アイル王女殿下からお茶会の招待状が届いたか?」
「いや、俺は届いてないな。隣のクラスに知り合いがいるんだけど、そいつは届いたらしい」
「参加するって言ってたか?」
「当たり前だろう。王族からの招待状だぞ。そうそう断れるわけがない」
「だよなぁ。どうするかな」
王女は昔から噂の絶えない方だった。もちろん、王族という身分上注目が集まるので噂が絶えないというのも仕方のないことかもしれない。
しかし、公爵令嬢に王族の権力を使って使用人や騎士の真似事をさせたりとあまりにも横暴すぎる噂が決して誇張ではないということを学校に入学して初めて理解した。
公爵令嬢の社交界デビューに下位貴族ですら着ないお粗末なドレスを送りつけ、そちらも王族の権力を使って必ず着てくるように命令していたと聞いた。
正直、関わり合いになりたくない。両親からも極力、距離を置くように言われている。
権力の意味を分かっていない王族なんて厄災でしかないのだから当然だ。
「前回のお茶会は殿下が自ら開催する初めてのものだったらしい。でも、来なかったんだと」
「急用でも入ったのか?」
「さぁ。一切の説明がなかったらしい。ただ、噂によれば忘れてたらしい」
「は?そんなことあり得るのか?」
「まぁ、普通はあり得ないわな」
でも、あの王女ならあり得るという空気がいつの間に学校内に漂っていた。王女のことを知らなかった人も、学校内でも関わったことがない人も多い中それでも何をしでかすか分からない危険人物となっている。
本来であれば、少しでも顔を覚えてもらおうと媚を売られまくるはずなのに誰もが避ける存在へと変わってしまった。
「しかも前回呼ばれた人たちが、何の説明も謝罪もなく再度お茶会の招待状を送りつけられたことに怒った何人かが断りの手紙を出したみたいなんだ」
王族の招待を断れるということはそれなりに有力貴族ということになる。陛下ならともかく王女が怒らせていい相手ではない。
「参加を断った連中に王女はどうしたと思う?」
「どうって、そりゃあ、前回のお茶会について説明して、謝ったんじゃないか?」
いくら王族でも貴族を敵に回しすぎるのは良くないだろう。我が国は法治国家だ。王族の横暴に目を瞑るにも限界がある。
ただでさえ、公爵令嬢の扱いに対して不満が大きくなり始めているのにこれ以上はいくら王でも庇えなくなる。
「普通ならな。でも、アイル殿下はそうはしなかった。殿下はお茶会に参加するよう命令したんだ」
「なっ」
悪手だ。誰も止めなかったのか?公爵令嬢でさえも?
「アイル殿下は誰の言葉も聞かない人らしいからな。気に入って側に置いているミラノ公爵令嬢の言葉ですら一度も聞いたことがないらしい。それと、これは憶測なんだけどな」
そう言って友人は一段と声を小さくした。
「ミラノ公爵令嬢ってかなり美人だろう?社交界デビューの時から囁かれていたんだけどさ、王女殿下は公爵令嬢の美しさに嫉妬して、わざと貶めているんじゃないかって言われてる」
アイル殿下も容姿は整っている。でも、公爵令嬢と比べると確かに見劣りはするな。
親友だ、友人だと言いながら名前を間違えていたり、扱いが雑なのはそういうことか。女って怖っ。
口が裂けても言えないけど、王女殿下って性格が悪いな。
「ますます関わりになりたくない。知ってるか?前回と今回のお茶会を王女殿下が開催した理由」
「ああ、王女殿下は明確にはしてなかったけど招待客を見れば一目瞭然だろう。実際、俺のところには来てないからな。王女殿下にとっては取るに足らない田舎貴族で良かったと今回ほど思ったことはないよ」
「他人事だと思って」
「実際、他人事だからな」
憎らしい奴だ。
「だが、そう警戒する必要もないだろう。容姿と家柄重視で選んでるみたいだし。そうすると、お前の容姿は悪くないけど良くもない。まぁ、手が届きそうなイケメンって感じだな」
「貶してるのか?」
「褒めてるよ。そういう人間の方がモテるけど。自分を特別視している王女の目には止まらないんだから良かったじゃないか。喜んでおけよ」
ちょっと複雑なんだけど。目立たないように角の方で大人しくしてよ。
王女が学校で急に始めたお茶会開催の理由は婚約者探し。多少の財力はあれど伯爵家の俺が選ばれることはまずないだろうしな。
「いや、俺は届いてないな。隣のクラスに知り合いがいるんだけど、そいつは届いたらしい」
「参加するって言ってたか?」
「当たり前だろう。王族からの招待状だぞ。そうそう断れるわけがない」
「だよなぁ。どうするかな」
王女は昔から噂の絶えない方だった。もちろん、王族という身分上注目が集まるので噂が絶えないというのも仕方のないことかもしれない。
しかし、公爵令嬢に王族の権力を使って使用人や騎士の真似事をさせたりとあまりにも横暴すぎる噂が決して誇張ではないということを学校に入学して初めて理解した。
公爵令嬢の社交界デビューに下位貴族ですら着ないお粗末なドレスを送りつけ、そちらも王族の権力を使って必ず着てくるように命令していたと聞いた。
正直、関わり合いになりたくない。両親からも極力、距離を置くように言われている。
権力の意味を分かっていない王族なんて厄災でしかないのだから当然だ。
「前回のお茶会は殿下が自ら開催する初めてのものだったらしい。でも、来なかったんだと」
「急用でも入ったのか?」
「さぁ。一切の説明がなかったらしい。ただ、噂によれば忘れてたらしい」
「は?そんなことあり得るのか?」
「まぁ、普通はあり得ないわな」
でも、あの王女ならあり得るという空気がいつの間に学校内に漂っていた。王女のことを知らなかった人も、学校内でも関わったことがない人も多い中それでも何をしでかすか分からない危険人物となっている。
本来であれば、少しでも顔を覚えてもらおうと媚を売られまくるはずなのに誰もが避ける存在へと変わってしまった。
「しかも前回呼ばれた人たちが、何の説明も謝罪もなく再度お茶会の招待状を送りつけられたことに怒った何人かが断りの手紙を出したみたいなんだ」
王族の招待を断れるということはそれなりに有力貴族ということになる。陛下ならともかく王女が怒らせていい相手ではない。
「参加を断った連中に王女はどうしたと思う?」
「どうって、そりゃあ、前回のお茶会について説明して、謝ったんじゃないか?」
いくら王族でも貴族を敵に回しすぎるのは良くないだろう。我が国は法治国家だ。王族の横暴に目を瞑るにも限界がある。
ただでさえ、公爵令嬢の扱いに対して不満が大きくなり始めているのにこれ以上はいくら王でも庇えなくなる。
「普通ならな。でも、アイル殿下はそうはしなかった。殿下はお茶会に参加するよう命令したんだ」
「なっ」
悪手だ。誰も止めなかったのか?公爵令嬢でさえも?
「アイル殿下は誰の言葉も聞かない人らしいからな。気に入って側に置いているミラノ公爵令嬢の言葉ですら一度も聞いたことがないらしい。それと、これは憶測なんだけどな」
そう言って友人は一段と声を小さくした。
「ミラノ公爵令嬢ってかなり美人だろう?社交界デビューの時から囁かれていたんだけどさ、王女殿下は公爵令嬢の美しさに嫉妬して、わざと貶めているんじゃないかって言われてる」
アイル殿下も容姿は整っている。でも、公爵令嬢と比べると確かに見劣りはするな。
親友だ、友人だと言いながら名前を間違えていたり、扱いが雑なのはそういうことか。女って怖っ。
口が裂けても言えないけど、王女殿下って性格が悪いな。
「ますます関わりになりたくない。知ってるか?前回と今回のお茶会を王女殿下が開催した理由」
「ああ、王女殿下は明確にはしてなかったけど招待客を見れば一目瞭然だろう。実際、俺のところには来てないからな。王女殿下にとっては取るに足らない田舎貴族で良かったと今回ほど思ったことはないよ」
「他人事だと思って」
「実際、他人事だからな」
憎らしい奴だ。
「だが、そう警戒する必要もないだろう。容姿と家柄重視で選んでるみたいだし。そうすると、お前の容姿は悪くないけど良くもない。まぁ、手が届きそうなイケメンって感じだな」
「貶してるのか?」
「褒めてるよ。そういう人間の方がモテるけど。自分を特別視している王女の目には止まらないんだから良かったじゃないか。喜んでおけよ」
ちょっと複雑なんだけど。目立たないように角の方で大人しくしてよ。
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