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番外編
I.グロリア(※細かい表現はありませんがR18指定に触れる内容有り)
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「いやぁっ!やめてぇ、放して」
「くそっ、暴れんな」
バシン
頬に痛みが走る。
口の中を斬ったのか鉄の味が広がって、気持ちが悪い。
お母様にも打たれたことなかったのに、どうして私はこんな目に。
「おら、挿入れるぞ」
「いやあぁぁぁっ、あが」
「くっそ、せめぇな。力抜けよ」
バシン
今度は逆の頬を打たれた。
「お前、ひでぇな。この子、処女だろ。
前戯もなしにいきないり入れるとか、とんだ鬼畜だぜ」
「でもよ、圧迫感半端あって気持ちいぜ」
「いやぁっ、痛い、痛い、止めてよぉっ。
私はラインネット家の娘なのよ。
こんなことしたらお父様もお姉様もお母様もあんたらを許さないんだから」
「へぇ、貴族様なのか」
「嘘に決まってんだろ」
「次、俺代われよ」
「面倒だからいっぺんにしちまおうぜ」
「いあやぁぁぁっ」
何が起きているのか分からなかった。
ただ痛くて、体中が他人の体液でベトベトに染まって気持ちが悪い。
どうして私がこんな目に合わないといけないの。
私は何も悪いことしていないのに。
どうして・・・・・
「なんだ、反応が薄いな」
「壊れてんじゃなねぇのか?」
「・・・・・めて・・・・たしは、ラインネット、娘
・・・・・わ、たしは・・・・ねっとの・・・・・め
・・・・・・は・・・・・・ライン・・・・・・の・・・・
だれか、たすけ、て・・・・・・様」
繰り返し、繰り返しグロリアは言い続けた。
痛みは既になく、何も感じないグロリアを男達は構わず犯し続けた。
「・・・・・様、たすけて」
彼女が誰に助けを求めているのか、それを知る必要性のない男達の耳には当然届かなかった。
がやがやと煩い音がする。
目を覚ましたらそこは朱色で塗られた部屋だった。
「ここは?」
「何だい、気づいたのかい?」
口元にほくろのある、30代半ばの女がスケスケの破廉恥なドレスを着て私を見下ろす。
なんてはしたないのだろうと私は自然と眉間に皺が寄った。
「ここは娼館だよ」
「・・・・娼館?」
「そう。体を売って金を稼ぐ場所さ」
「なっ!なんて下品な」
グロリアの口から咄嗟に出た言葉に女は気を悪くした様子はなく、寧ろ面白そうにグロリアを見つめた。
「その下品な場所であんたも今日から働くんだよ」
「どうして私が!私は貴族なのよ」
「でもあんたはここに売られた」
「そんなはずないわ!はっ!まさか、お姉様が私を?」
「お姉様?うんや、あんたをここに運んできたのは大柄な男だったよ」
「きっと、お姉様が雇ったのよ。
なんて酷いの。人間じゃないわ」
「どこに行くんだい」
「家に帰るのよ」
「それはできない。あんたはここで働くんだよ。
金はもう出したんだ、その分は働いてもらわないと」
「私は貴族なのよ」
「関係ないさね。あんたみたいな人間は珍しくもない」
「貴族の娘がこんな所で働くわけないでしょ。あんた、バカじゃないの」
「不幸ってのはどこにでも転がっているものさ。
あんたにも何かしらの事情があるようだけど、売られたことに変わりはない。
あんたがここから出られるのは死ぬ時か売られた分の金を店に返した時だけさ」
ニヤリと蛇のような不気味な笑みを浮かべて女は言った。
「地獄の入り口へようこそ、貴族のお嬢さん」
「くそっ、暴れんな」
バシン
頬に痛みが走る。
口の中を斬ったのか鉄の味が広がって、気持ちが悪い。
お母様にも打たれたことなかったのに、どうして私はこんな目に。
「おら、挿入れるぞ」
「いやあぁぁぁっ、あが」
「くっそ、せめぇな。力抜けよ」
バシン
今度は逆の頬を打たれた。
「お前、ひでぇな。この子、処女だろ。
前戯もなしにいきないり入れるとか、とんだ鬼畜だぜ」
「でもよ、圧迫感半端あって気持ちいぜ」
「いやぁっ、痛い、痛い、止めてよぉっ。
私はラインネット家の娘なのよ。
こんなことしたらお父様もお姉様もお母様もあんたらを許さないんだから」
「へぇ、貴族様なのか」
「嘘に決まってんだろ」
「次、俺代われよ」
「面倒だからいっぺんにしちまおうぜ」
「いあやぁぁぁっ」
何が起きているのか分からなかった。
ただ痛くて、体中が他人の体液でベトベトに染まって気持ちが悪い。
どうして私がこんな目に合わないといけないの。
私は何も悪いことしていないのに。
どうして・・・・・
「なんだ、反応が薄いな」
「壊れてんじゃなねぇのか?」
「・・・・・めて・・・・たしは、ラインネット、娘
・・・・・わ、たしは・・・・ねっとの・・・・・め
・・・・・・は・・・・・・ライン・・・・・・の・・・・
だれか、たすけ、て・・・・・・様」
繰り返し、繰り返しグロリアは言い続けた。
痛みは既になく、何も感じないグロリアを男達は構わず犯し続けた。
「・・・・・様、たすけて」
彼女が誰に助けを求めているのか、それを知る必要性のない男達の耳には当然届かなかった。
がやがやと煩い音がする。
目を覚ましたらそこは朱色で塗られた部屋だった。
「ここは?」
「何だい、気づいたのかい?」
口元にほくろのある、30代半ばの女がスケスケの破廉恥なドレスを着て私を見下ろす。
なんてはしたないのだろうと私は自然と眉間に皺が寄った。
「ここは娼館だよ」
「・・・・娼館?」
「そう。体を売って金を稼ぐ場所さ」
「なっ!なんて下品な」
グロリアの口から咄嗟に出た言葉に女は気を悪くした様子はなく、寧ろ面白そうにグロリアを見つめた。
「その下品な場所であんたも今日から働くんだよ」
「どうして私が!私は貴族なのよ」
「でもあんたはここに売られた」
「そんなはずないわ!はっ!まさか、お姉様が私を?」
「お姉様?うんや、あんたをここに運んできたのは大柄な男だったよ」
「きっと、お姉様が雇ったのよ。
なんて酷いの。人間じゃないわ」
「どこに行くんだい」
「家に帰るのよ」
「それはできない。あんたはここで働くんだよ。
金はもう出したんだ、その分は働いてもらわないと」
「私は貴族なのよ」
「関係ないさね。あんたみたいな人間は珍しくもない」
「貴族の娘がこんな所で働くわけないでしょ。あんた、バカじゃないの」
「不幸ってのはどこにでも転がっているものさ。
あんたにも何かしらの事情があるようだけど、売られたことに変わりはない。
あんたがここから出られるのは死ぬ時か売られた分の金を店に返した時だけさ」
ニヤリと蛇のような不気味な笑みを浮かべて女は言った。
「地獄の入り口へようこそ、貴族のお嬢さん」
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