仄暗い部屋から

神崎真紅

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「ぁっ....、はっ....はっ....」

  仄暗い部屋から、聞こえるのは女の喘ぎ声だけ。
 時折、切なそうに声が高まる。

 「あぁ....、もっと、して....」

  哀願する様に、女は男の身体に腕を回す。
 男が女の両足を開いて、その中心に顔を埋める。

 「ひっ....っっ」

  悲鳴にも似た、女のその声だけが、薄暗い部屋に響く。
ぴちゃっ....。
 女の秘所から、溢れる愛液。
それを男は舌先で舐め上げる。

 「ぁぁぁ~」

  男は無言のまま、溢れる愛液を啜っていく。
 女はすでに、幾度目かの絶頂を迎えているのは、その声で判る。
だが、男は無言のまま、女の身体を愛撫し続ける。

 「お、ねがい....頂戴....」

  耐え切れずに、女はその大きく硬くなった男のものをねだった。
しかし。
 男は無言のまま、愛撫し続ける。
 秘所から太ももに、舌先を這わしていく。
 痺れる様な快感に、女は酔いしれていく。
 意識を保っているのが、精一杯だった。

 「お願い....入れて....」

 幾度も懇願するけれど、男は一向に聞き入れようとしない。

  まだ味わっていたいんだ。お前の身体を....。
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