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第二章
act 2 さ迷う心
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一体どれだけの量を打ったのだろう?
瞳の身体は尋常じゃない熱さが襲っていた。
目も回っていた。
死ぬのだろうか?
初めて瞳を襲った恐怖心だった。
「け…んじ…、どう、して…?」
「どうして?気持ちいいだろ?」
「く、るし、い…」
「死ぬのか?瞳?」
死ぬ…?あたしを、殺すの…?
「バーカ、俺が付いててお前を死なせる筈ねぇだろ」
本当にそうだろうか…?
瞳の中に降って沸いた疑惑だった。
賢司の身勝手さに、何故か恐怖心が消せなかった。
瞳の四肢は痙攣を始めていた。
それでも賢司に瞳を気遣う様子は見られなかった。
賢司は、バイアグラを飲んでいたのだ。
ただ自身の快楽の為に…。
瞳は賢司の快楽の道具でしかなかったのだろうか?
「け…んじ…。や、め…」
瞳の哀願は、賢司の耳には届かない。
このままだと死ぬかも…。
瞳には理解出来ない賢司の行動だった。
「ほら、瞳。気持ちいいだろ?だったらよがれよ」
瞳は喘ぎ声すら、出せない状態だった。
本当に死ぬんじゃないか…?
瞳には、ただ恐怖のみが付きまとっていたのだ。
「ひ…っ、ひ…っ」
苦しげに吐き出す瞳の嗚咽。
それを賢司は喘ぎ声と勘違いし、殊更に激しく腰を動かした。
「あ…、あ…」
かくかくと、瞳の顎が痙攣を始めた。
意識も朦朧となっていたが、賢司はひたすらに腰を振り続けた。
「瞳…、瞳。最高だぜ」
今の賢司には、瞳の様子を見る余裕などなかった。
それが瞳の運命を二分したのだった…。
「あ....、う....」
頻り(しきり)に瞳は何かを言おうとしていたが、賢司はただ己れの快楽に頭からどっぷりと浸かっていた。
多分この時の賢司には、理性の欠片すら残ってはいなかっただろう。
覚醒剤に支配され、またバイアグラまで使っていた賢司は、瞳の花芯に挿入し、その快感を貪る事だけが全てだった。
瞳は…。
生きているのが奇跡の様なものだった。
顎だけでなく、四肢までも痙攣を起こしていた。
それも、賢司が腰を動かす度に、だった。
瞳の身体は限界だった。
「あ…ぁ…」
小さく声を上げ、瞳の身体はそのまま動かなくなった。
「瞳…?」
無論、返事など返って来る筈もない。
「瞳…?おい、瞳?」
賢司の狼狽はどれほどだっただろうか?
「瞳、返事をしろよ?」
賢司の頭は未だ廻らない。
どうすれば…。
急性中毒だろうか?
ならば風呂に入れて…。
賢司はおぼつかない足取りで、バスルームに向かった。
そして、バスタブに熱い湯を張った。
ベッドの上では瞳がぴくりとも動かなくなっていた。
だが…。
賢司が次に取った行動は、意識の飛んだ瞳の花芯に自らを突き進めた。
「っっ…。気持ち良いぜ~、瞳~」
歓喜の声を挙げながら、賢司は瞳の中で腰を振った。
感じさせりゃいいんだ。
目一杯感じまくれば、瞳は目を覚ます。
「瞳~、どうだ?気持ち良いだろう?」
「……」
瞳の口から何か聞こえた…。
「ぁ…、ぁ…」
「瞳~、気が付いたか~。どうだ?天にも昇る様だろ~」
もはや賢司にまともな思考回路は残ってはいなかった。
「ひ…、う…」
瞳の口から漏れ聞こえる嗚咽の様な声。
賢司はそれを喘ぎ声と聞き取った。
益々激しく瞳を責め立てる。
「あ…っ…、あっ…」
瞳に変化が表れた。
賢司が瞳に薬を打ってから、六時間以上が過ぎていた。
「瞳、戻ったか?」
「な…に……?」
まだ、呂律が廻らない。
瞳には、賢司に覚醒剤を打たれてからの記憶がなかった。
普通なら死んでもおかしくない量だった。
記憶が飛ぶくらいで済んだ方が奇跡の様なものだった。
「瞳…瞳…、俺の可愛い瞳…」
賢司がうわ言の様に繰り返し、言葉を放つ。
「あっ、はっ…、はっ…、いくっ…、いっちゃう~」
瞳の感じ方も、尋常ではなかった。
死にかけた…。
それだけの量の覚醒剤から、生還し、今まさに快感は頂点に達しようとしていた。
…むろん身体の限界をとうに超えて。
「瞳~、気持ち良いだろ?もっともっと逝かせてやるからな~」
ふたりは覚醒剤の魔力に、どっぷりと浸かってしまった。
もう戻れない。
忘れる事など出来はしない。
ただ…。
突き進むしか、道はなかった。
瞳の身体は尋常じゃない熱さが襲っていた。
目も回っていた。
死ぬのだろうか?
初めて瞳を襲った恐怖心だった。
「け…んじ…、どう、して…?」
「どうして?気持ちいいだろ?」
「く、るし、い…」
「死ぬのか?瞳?」
死ぬ…?あたしを、殺すの…?
「バーカ、俺が付いててお前を死なせる筈ねぇだろ」
本当にそうだろうか…?
瞳の中に降って沸いた疑惑だった。
賢司の身勝手さに、何故か恐怖心が消せなかった。
瞳の四肢は痙攣を始めていた。
それでも賢司に瞳を気遣う様子は見られなかった。
賢司は、バイアグラを飲んでいたのだ。
ただ自身の快楽の為に…。
瞳は賢司の快楽の道具でしかなかったのだろうか?
「け…んじ…。や、め…」
瞳の哀願は、賢司の耳には届かない。
このままだと死ぬかも…。
瞳には理解出来ない賢司の行動だった。
「ほら、瞳。気持ちいいだろ?だったらよがれよ」
瞳は喘ぎ声すら、出せない状態だった。
本当に死ぬんじゃないか…?
瞳には、ただ恐怖のみが付きまとっていたのだ。
「ひ…っ、ひ…っ」
苦しげに吐き出す瞳の嗚咽。
それを賢司は喘ぎ声と勘違いし、殊更に激しく腰を動かした。
「あ…、あ…」
かくかくと、瞳の顎が痙攣を始めた。
意識も朦朧となっていたが、賢司はひたすらに腰を振り続けた。
「瞳…、瞳。最高だぜ」
今の賢司には、瞳の様子を見る余裕などなかった。
それが瞳の運命を二分したのだった…。
「あ....、う....」
頻り(しきり)に瞳は何かを言おうとしていたが、賢司はただ己れの快楽に頭からどっぷりと浸かっていた。
多分この時の賢司には、理性の欠片すら残ってはいなかっただろう。
覚醒剤に支配され、またバイアグラまで使っていた賢司は、瞳の花芯に挿入し、その快感を貪る事だけが全てだった。
瞳は…。
生きているのが奇跡の様なものだった。
顎だけでなく、四肢までも痙攣を起こしていた。
それも、賢司が腰を動かす度に、だった。
瞳の身体は限界だった。
「あ…ぁ…」
小さく声を上げ、瞳の身体はそのまま動かなくなった。
「瞳…?」
無論、返事など返って来る筈もない。
「瞳…?おい、瞳?」
賢司の狼狽はどれほどだっただろうか?
「瞳、返事をしろよ?」
賢司の頭は未だ廻らない。
どうすれば…。
急性中毒だろうか?
ならば風呂に入れて…。
賢司はおぼつかない足取りで、バスルームに向かった。
そして、バスタブに熱い湯を張った。
ベッドの上では瞳がぴくりとも動かなくなっていた。
だが…。
賢司が次に取った行動は、意識の飛んだ瞳の花芯に自らを突き進めた。
「っっ…。気持ち良いぜ~、瞳~」
歓喜の声を挙げながら、賢司は瞳の中で腰を振った。
感じさせりゃいいんだ。
目一杯感じまくれば、瞳は目を覚ます。
「瞳~、どうだ?気持ち良いだろう?」
「……」
瞳の口から何か聞こえた…。
「ぁ…、ぁ…」
「瞳~、気が付いたか~。どうだ?天にも昇る様だろ~」
もはや賢司にまともな思考回路は残ってはいなかった。
「ひ…、う…」
瞳の口から漏れ聞こえる嗚咽の様な声。
賢司はそれを喘ぎ声と聞き取った。
益々激しく瞳を責め立てる。
「あ…っ…、あっ…」
瞳に変化が表れた。
賢司が瞳に薬を打ってから、六時間以上が過ぎていた。
「瞳、戻ったか?」
「な…に……?」
まだ、呂律が廻らない。
瞳には、賢司に覚醒剤を打たれてからの記憶がなかった。
普通なら死んでもおかしくない量だった。
記憶が飛ぶくらいで済んだ方が奇跡の様なものだった。
「瞳…瞳…、俺の可愛い瞳…」
賢司がうわ言の様に繰り返し、言葉を放つ。
「あっ、はっ…、はっ…、いくっ…、いっちゃう~」
瞳の感じ方も、尋常ではなかった。
死にかけた…。
それだけの量の覚醒剤から、生還し、今まさに快感は頂点に達しようとしていた。
…むろん身体の限界をとうに超えて。
「瞳~、気持ち良いだろ?もっともっと逝かせてやるからな~」
ふたりは覚醒剤の魔力に、どっぷりと浸かってしまった。
もう戻れない。
忘れる事など出来はしない。
ただ…。
突き進むしか、道はなかった。
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