仄暗い部屋から

神崎真紅

文字の大きさ
45 / 87
第三章

act 4 民子さんと面会

しおりを挟む
賢司の面会に行った。
  先週末に行ったばかりだったけど、二番目のお姉さんが差し入れのお金を振り込んでくれたからだった。

 「どうした?何かあったのか?」
「違うよ、明ちゃんがお金差し入れしてくれたのを持って来たんだよ。瑠花もパパに逢いたいって泣くからさ」

  ・・・・本当は瞳だって逢いたかった。
  だから、面会に来る口実なんて、何でも良かった。

 「ガラ受けの件で、民に手紙出したんだ」

  賢司がそう切り出した。

 「あたしも民子さんに話したよ・・・・それからセナが死んだよ」
 「セナが?そうか・・・・みんな死んじゃうんだな」
 「外は色々変わっていくよ。中はそんなに変化はないんだろうけどね」
 「パパー、瑠花は3dsが欲しいから、サンタさんに頼むの!」
 「サンタ?随分先の話だな」

  そう言って笑った。

 「民に手紙出したけど、返事は来ないんだ。だからガラ受けはやっぱり瞳に探して貰うしかないと思うんだ」
 「こっちは赤津さんはOK取れてるよ。ただ、今北の方に仕事で行ってるみたいで連絡が取れないって、夏樹が言ってた。だから、連絡取れたら賢司に手紙書いて貰うように頼んだけど」
 「五分前です」

  あぁ・・・・。
  もうそんなに経つの?

 「瑠花、もう終わりだから、パパとお話ししたら?」
 「パパー、早く帰ってきて。瑠花パパがいないと淋しいよ」

  くくっ。
  これは瑠花の殺し文句だな。
  賢司泣くんじゃ、ないの?泣いたら笑えるなぁ~。



  賢司の面会に行った日から、十日ほど経ったある夜の事だった。
  民子さんからメールが入った。

 『賢司の事で話しがあるので、電話下さい』

  何だろう?
  民子さんと話すのはかなり勇気がいるなぁ。瞳はとにかく電話をしてみた。

 「もしもし、瞳です」
 『こんばんは。あのさ、賢司から手紙貰ったんだけど、その事で賢司の面会に行きたいんだけど、瞳都合悪い日ある?』
 「えっと、3日は病院の予約が入ってて、4日は市役所の人が訪問に来るし、5日はお金が入る日なんで、支払いに回らなくちゃならないです」
 『じゃあ来週の水曜日は大丈夫?』
 「はい、大丈夫です」
 『それじゃ10日の水曜日に迎えに来てよ』
 「・・・・?判りました」
 『どのくらいかかるの?』
 「家からで大体二時間弱ってところですね。途中ねずみ取りが多いんで」
 『ふーん、いつも何時に出るの?』
 「大体10時頃です。それで受付は午後からになりますけど」
 『もっと早く出て午前中に帰って来ようよ』
 「じゃあ8時頃に迎えに行きます」
 『判ったよ、それじゃ10日の水曜日にね』
 「はい、それじゃ」

  ふー。
  民子さんと一緒に面会か。
  しかも賢司の実家は逆方向なんだけど・・・・。

  家何時に出るの?
  国道が朝は渋滞するから、かなり早く出かけないと午前中の受付になんか間に合わないよ。
  ガラ受け、断られるのかな?
  とにかく賢司に手紙を書かなくちゃ。
  賢司びっくりするだろな。民子さんが面会に行くなんて。

  あぁ・・・・。
  あたしは気が重いよ。
  二時間以上の距離を、一体何を話せばいいんだろう?
  一番苦手なんだもん。
  あたしの事もどう思っているのか、判らないしなぁ。まぁ、瑠花もいるからふたりっきりって訳でもないけどね。
  行くしか、ないんでしょうね。
  しかし、迎えに行くのはちょっとなぁ。
  逆方向だしなぁ、でも逆らえないしね。
  仕方ないね。

  賢司への手紙にぶつぶつ文句を書いて出した。
  民子さんが面会に来る事を、賢司はどう思うだろう?
  落ち着かない日々を過ごし、いよいよ明日に迫った。

 「瑠花、明日は早く出かけなくちゃならないから、今夜は早く寝るよ」
 「瑠花まだ眠くない」
 「明日起きなかったら、置いてくよ?」
 「やだ!ママのバカ!」

  ったく、賢司にそっくりだよ。
  ワガママでさ。

 「じゃあママは先に寝~よっと!もう眠剤も飲んじゃったし」
 「あっ!!瑠花も寝る!」

  ウォークマンに、大好きな嵐のアルバムを入れて、それを子守唄代わりに聴いている。瑠花が言うには、大好きな嵐の歌を聴いてるとすぐに眠れるらしい。
  民子さんと一緒に面会に行く当日。
  瞳より瑠花の方が早く起きた。

 「ママ、6時半だよ?」
 「んー、まだ早いよ・・・・」

  眠剤が抜けない。
  まだ起きられない。

 「ママ、早く行こうよー」
 「・・・・判ったよ、起きるよ。瑠花は着替え、って、もう着替えてんの?」
 「これ、昨日買った服だよ?これ着てパパに逢いに行くの!」
 「あっそ。じゃあママも昨日買った服着ようかな」

  今日も暑くなりそうだ。
  時間はあっという間に過ぎてしまい、予定より30分遅れて家を出た。

  ・・・・やっぱり国道は朝の通勤ラッシュにぶつかってしまった。
  のろのろと一向に進まない。
  焦りだけが瞳を襲う。
  そんな時、民子さんから電話が入った。

 『今どこ?』
 「国道走ってるんですけど、渋滞しててもう少しかかりそうです」
 『判ったよ、気を付けておいで』

  あれ?
  何だか優しいな。
  何とか8時過ぎに賢司の実家に着いた。

 「おはようございます。遅くなりました」
 「おはよう。瑠花、大きくなったんじゃない?」

  茶の間にお義母さんの姿があった。

 「お義母さん、おはようございます。お久しぶりです」
 「おはよ」

  糖尿病を患っている義母は、辛そうに足を撫でていた。

 「じゃあ行こうか。どの道を通って行くの?」
 「こっちからだと118号から123号に出て293号に乗ります」
 「あっそ。瞳が道判ってるだろうから、調べてないから任せるよ」
 「はい、じゃあお義母さん、行って来ます」
 「気を付けて」

  瞳の頭の中で道順を考えていた。
  あそこから確か118号にぶつかって、そのまま123号に入るはず・・・・だけど。

 「あれ?あたし何で真っ直ぐ来ちゃったんだろう?」

  既に瞳の中のナビは故障していた。

 「どこの道に出たいの?」

  民子さんが心配して聞いてくれた。

 「118号に出たいんだけど」
 「じゃあその先を右折して。118に出ればいいんでしょ?」
 「いや、118に出たいんじゃなくて、123号に出たいんだけど。118から確か行けた筈なんだけど・・・・。戻った方がいいかな?」
 「瞳の知ってる道行った方がいいだろね?瞳が知ってると思ってたから、調べてないし」
 「じゃあ戻るね」

  大分時間がかかってしまった。
  午前中の受付に間に合うだろうか?
  何とか123号に乗った。後はいつも通りの道順だ。
  これなら10時半頃には着けそうだ。
  10時半なら午前中の受付には間に合う筈なんだけど。
  辛うじて10時半に刑務所に着いた。
  とにかく受付に向かった。

 「何か身分証明は必要なの?」
 「はい、免許証で大丈夫です」
 「面会お願いします」
 「あ、すみません。午前中の受付は終わってしまいまして、午後からになります」
 「えっ?まだ10時半なのにですか?」
 「10時頃から混み出しまして」
 「瞳、昼飯食いに行こう。ここから9㎞くらいのところに、ガストがあるから」
 「えっ?あたしお金ないですよ?」
 「いいから、こんなところで三時間も待ってるの嫌だよ。朝食べてないんでしょ?」
 「食べてないですけど。それじゃナビして下さい」
 「はいよ、まず左折して。そのまましばらく道なりね」
 「はい」
 「次の交差点を左折して」
 「はい」
 「左折したら多分もうすぐのはずだから」
 「あっ、ガストの看板見えて来ました」

  駐車場に車を滑り込ませて、入り口に向かう。

 「いらっしゃいませ、三名様ですか?お煙草はお吸いになりますか?」
 「はい」
 「それではこちらのお席にどうぞ。ご注文がお決まりになりましたら、お呼び下さい」
 「さぁ瑠花は何がいいの?」

  民子さんが優しく瑠花に聞いてくれた。

 「瑠花はこれ!」

  チキンソテー。
  いつも瑠花がガストで注文するメニューだ。

 「じゃあ民ちゃんも同じのにしようかな。瞳は?」
 「あたしは炭水化物禁止なんで、イタリアンチーズハンバーグを単品で」
 「ドリンクバーもね。瞳、痩せたいんならサラダ食べな」
 「食べ順ダイエット?」
 「そう、先にサラダを食べると満腹感が早くなるからね」

  煙草に火をつけながら、そう言った。

 「まだお義兄さんの前では吸わないの?」

  瞳が聞いた。

 「吸わないよ」

  スゴいな・・・・。
  でも吸わない人には、判るだろうけど、お義兄さんは黙認してるんだろうな。

 「民子さん、あたし今年海の手伝いに行ってもいい?」
 「あたしは瞳に海に来るな、なんて一言も言ってないよ。あんたが勝手にそう思ってただけだよ」
 「お義母ちゃんが辛そうだったから、あたしに手伝えることがあるなら手伝いたいと思って」
 「瞳がそう思ってくれるんだったら、来ればいいだろ?」
 「ありがとう。今年は手伝うね」

  なんだ、民子さん優しいじゃない?

 「実家の隣に建ててる家、民子さんが建ててるのかと思ったよ」
 「うちはそんな余裕ないよ。お母ちゃん達は年金も入ってないし、これからお金かかるんだよ」
 「そうなんだ、民子さんのとこはダンナさんの稼ぎがいいから、余裕あるんだと思ってたよ」
 「ないよ。うちはそんな余裕なんて。何でそう思うの?」
 「だって、服とかお下がり貰ったのなんか、全部いいものばっかりだったし」
 「そんなの昔の事だよ。ダンナだって今は全部GUだよ」
 「そうなの?でもあたしはGUのサイズ入らない・・・・」
 「そんなに太ってたら、腰だって良くならないよ」
 「内科で野菜と豆腐しか食べちゃダメって言われたよ」

  あれ?
  あたし民子さんと普通に話してる?
  民子さんの事、誤解してたのかな?

 「瞳、もう行こう」
 「えっ?もうそんな時間?」
 「戻るのにも時間かかるしさ。あれっ、3333円だよ。瑠花ほら、全部3だよ。珍しいねー」

  レシートを取ってレジに向かう民子さんを追った。

 「民子さん、これ、少ないけど・・・・」

  二千円を取り出した。

 「いいよ。これ、ダンナが誕生日に買ってくれたの」

  赤いヴィトンの財布を見せた。

 「凄いねー。六万ぐらいする?」
 「さあ?」
 「あたしはヴィヴィアンが好きだなぁ」

  今使ってる財布もヴィヴィアンだ。

 「民子さん、あたし来た道戻れないんだけど。左折だから右折だよね?」
 「うん、そのまま少し走ったら、交差点があるから、そこも右折ね」
 「はい」
 「次の信号を右折して。そしたらそのまま走れば道沿いだから」
 「はい」

  しばらく走ると、見馴れた建物が見えて来た。

 「あ、ありました。着きましたよ」

  相変わらず駐車場は混んでいた。
  待ち合い室の、横側に車を停め中に入る。

 「瑠花、ママトイレ行って来るね」

  瑠花はDSで遊んでいた。

 「ママ、何番目?」
 「え~と、14番目だね」
 「今13番の人が呼ばれたよ。次だよ」
 「そう、パパに逢えるね」
 「14番でお待ちの方?」
 「はい」

  ロッカーの鍵を民子さんが受け取った。

 「荷物や携帯、ライターなどはこちらに入れて下さい。それでは案内します」

  今日は三番の部屋だった。

 「こちらでお待ち下さい」
 「ここで待つの?」
 「すぐ来ますよ」

  重い扉が開いて、賢司が入って来た。

 「民、遠いとこありがとな。セナが死んだんだって?」
 「うん・・・。死ぬちょっと前にあたしセナと話してたんだ。脚が痛いんだねぇ、明日病院に行って診て貰おうねって。それからお風呂に入ってたら、カナが泣きながらセナが動かないって。慌ててセナのところに行ったら、伏せの格好のまま遠くを見る様にして死んでたよ」
 「セナもいなくなっちゃったのか・・・・」
 「賢司、ガラ受けって何の事だよ?」
 「あぁ、身元引き受け人の事だよ」
 「だったらそう書けよ、何だか判んないだろう?」
 「そうか、中だと普通にそう言ってるからな」
 「賢司、あんたを警察に連れて行ったのはあたしだから、その、身元引き受け人もあたしが責任を持ってなるよ」

  えっ?
  民子さんガラ受けなってくれるんだ。
  断わるのかと思ったよ。

 「民、悪いな。瞳が通らなかった時、満期になると思ったよ」
 「その代わり、今回だけだからね。お母ちゃんも目も見えなくなってるし、糖尿病も大分悪くなってるから。お母ちゃんにもしもの時、やっぱり姉弟三人で送ってやりたいからね」
 「お母ちゃんそんなに悪いのか?」
 「足も浮腫んでて、靴も履けなくなってるよ」
 「今年はあたしも海手伝うよ」
 「瞳、海手伝うのか。せめて来年まで続けてくれれば、俺が続きやれるんだよな」
 「お義父さんもそう言ってたよ。賢司が海やりたいんじゃないのか?って」

  お義父さんがそんな事を?賢司とは犬猿の仲なのに?

 「パパ、この服昨日買ったんだよ」
 「そうか、瑠花可愛いよ。よく似合うよ」
 「それで?あたしが身元引き受け人になったら、何をすればいいの?」
 「保護司の人から民に連絡が入るから、その人に会ってくれればいい」
 「保護司?って?」
 「実家の近くでボランティアで保護司をやってる人がいるから、そこに行くか、家に来て貰うかのどっちかだよ」
 「あたしは家がちらかってるからって言って、向こうに行ったよ。近所のお寺の住職さんだった」
 「判ったよ。取り合えずその保護司からの連絡を待ってればいいんだね?」
 「うん、民なら大丈夫だと思うから、よろしく頼むよ」
 「5分前です」

  ああ・・・。
  もう終わるんだ。

 「瑠花、パパとお話しすれば?もう時間だってよ」

  民子さんが優しくそう言った。

 「パパ、早く帰って来てね?瑠花ずっと待ってるよ。でも今年は海に行くんだ」
 「海は危ないから、パパがいないんだから、ママと民ちゃんの言うことちゃんと聞くんだよ?」
 「判った」
 「時間です」
 「じゃあな、民、遠いとこありがとな。瞳、運転気を付けろよ」

  そう言って、鉄の扉の向こうに消えた。
 
 「さて、帰ろうか?」
 「民ちゃん、迎えに来るまでここで待ってるんだよ」

  瑠花がそう言った。

 「本当だ、ここに書いてあるね。瑠花えらいねー?」

  程なくして刑務官が、迎えに来た。

 「お待たせしました、どうぞ」

  ロッカーからバックを取って、民子さんが聞いた。

 「これで終わり?」
 「あ、本を差し入れしてくんで、車から取って来ます」

  外は焼け付くような暑さが続いている。

 「瑠花、本何冊ある?」
 「えっと・・・・、9冊あるよ?」
 「じゃあ民子さんも名前貸してくれる?ひとり三冊までなの」
 「瑠花の名前でも入るの?」
 「入るよ。本の差し入れの窓口はこっちなんだ」

  本館の一階にある窓口に、向かった。

 「差し入れお願いします」

  いつもの初老の婦人が応対してくれる。

 「どう書くの?ここは賢司の名前でいいの?」
 「うん、あとはこの本の題名をこっちに書いて」
 「何この本?東京食べ歩き?」
 「中にいると、食べる事しか楽しみがないんだって。出たら何食べようとかね」

  瑠花は黙々とジャンプの題名を書いていた。

 「お願いします」
 「はい、お預かりします」
 「さて、これで終わりだよ。帰ろう」
 「もう二時半じゃない、何時に帰れるかな?」

  車に乗りながら、民子さんが聞いてきた。

 「こっからだとウチまで二時間弱だから・・・・三時間ぐらいかかるかも」
 「どっか近道ないのか・・・・」

  民子さんは、携帯のナビで道を探し始めた。

 「瞳、118に出た方が近いだろ?その先の信号左折して」
 「はい」

  ここを左折?
  どこに出るんだろう?
  あたしの道順が一番近いんだけどな。
  山道を延々と、横断している感じだ。
  かなりの遠回りになってるのが、感じられる。一時間以上も山道を走っただろうか。
  案の定、出た所は実家から遥か手前の国道だった。
  山道を延々横断しながら、戻っていった感じだな。

 「ここって、賢司があたしと付き合う前の彼女の家の近くだよね」
 「そんな事気にしないの。今賢司の傍にいるのは瞳なんだからね?」
 「うん、あれ?あのお店可愛い」
 「あそこね石焼きビビンバの店なんだけど、美味しいんだよ。色んなビビンバが石焼きの器で出てくるの」
 「へぇ~、行ってみたいな」

  そろそろ実家が近くなって来た。
  瞳も右足の太股が筋肉痛でアクセルを踏むのが辛い。

 「瑠花、民ちゃんちにねネコがいるんだよ。レオって言うんだけどね」

  そんな話を聞かされて、瑠花が黙っているわけがない。

 「ママ、民ちゃんちに行く」
 「え?でも今日これから仕事に行くって言ってたよ?」
 「今日は休み、明日残業するよ。疲れた。瑠花、おいで。レオ見せてあげるからね」
 「ママ、ネコ見たい!」
 「民ちゃん、いいの?」
 「いいよ、二階においで」

  レオという名前のそのネコは、三毛と長毛種のミックスらしかった。
  しかし、瑠花には近寄らない。
  警戒心が強いのも、ネコの特長か、はたまた瑠花から犬の匂いを嗅ぎとったのか。
  いっこうにレオと遊べない。
  犬の習性に慣れている瑠花にとっては、ネコの習性は理解の外にあるのだろう。

 「ママ、レオ来ないよ?」

  民子さんがネコのオモチャを出して来た。
  レオがそれにじゃれる。
  でも、瑠花がやってもレオは知らんぷりだ。
  がっかりした瑠花は、帰って自分の犬で遊ぼうと考えたようだ。

 「ママ、帰ろう!」
 「そうだね、もう遅くなっちゃったしね」
 「瞳、今日はお疲れ様。気を付けて帰れよ?」
 「うん、ありがとう。海始まったら来るね。じゃね」

  疲れた・・・・。
  いつもの倍ぐらい走った気がする。
  あの道絶対遠回りだったし。

  でも、民子さんがガラ受け引き受けてくれて、賢司の心配事が消えたかな?
  帰ってお風呂に入って寝たいけど、ご飯どうしようかだなぁ。
  瑠花はすぐにお腹減ったって言うだろうな。
  冷凍庫には何もなかったと思うし。

  コンビニで買って帰るか。
  って、何かあたしコンビニばっかり寄ってない?
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

月弥総合病院

僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

離婚した妻の旅先

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

妻への最後の手紙

中七七三
ライト文芸
生きることに疲れた夫が妻へ送った最後の手紙の話。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...