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突然の来訪者
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ハドリーはイザベラの視線を受け止め、微苦笑して続ける。
「世襲制の貴族の場合、跡取り問題はとても大事ですから。とくにアルファとオメガの間にはアルファが生まれる確率が高いので歓迎されますよ。アルファとして生まれれば、子ができない夫婦間に養子としても選ばれやすいですし」
ハドリーは腕を組んだ。
「自分がそうですね。ウェントワース侯爵はベータの同性の番(つがい)なので、子を為すことができない。狼は唯一の番を愛するので、愛人を決して作りません。結果、親族、血族の中からアルファである私が養子に迎えられました」
狼の獣人はパートナーと一生を支えあい過ごすのは有名な話だ。
愛し合うのが同性か異性かというのはあまり関係ないのは全ての獣人共通だが、同性の場合は異性を愛人とすることが多い。
「僕は本性である狼としての番を探したいというのが本音です。だから安心してください。あなたをオメガだと理由で襲ったりはしませんよ。ああ、そうだ僕で良ければ、街へ出かける際はご一緒しますよ。狼獣人で貴族、おまけでアルファである私と共にいる方を害そうとする獣人はそういませんので」
ハドリーの笑みが広がり、イザベラの頬は勝手に赤く染まった。自分がオメガであることは関係がいないと宣言されてしまった。これで意識を続けるのは、さすがに恥ずかしい。
それに貴族の人にボディガードのように付いていてもらうのはとても助かる。
悪い人は近寄っては来ないだろうけれど、次期侯爵の番の座を射止めたい令嬢には睨まれるはず。女の嫉妬も避けたいのが本音だ。
「……父に、頼まれましたか?」
「ご想像にお任せしますよ。ところで、ハーブの水やりはどのようにしているのですか」
ハドリーは肩を竦めてから、ハーブ園を見回した。話を切られて肩透かしを食らったような気がしたが、イザベラも気持ちを切り替える。
一緒に外出すると約束したわけではないのだから心配してもしょうがない。
「地植えなので水やりはしておりません。雨水や土壌に蓄えられた水分だけで成長します」
「そうですか。ここのハーブは、どこのハーブより色が濃くて茎も太く葉も大き目だ。何か肥料を?」
久しぶりに話す家族以外の人、それがこんなにハーブに熱心な人とは。
イザベラは父の策略を疑いつつも、会話を楽しんでいる自分を自覚する。オメガではなくただのイザベラとして話ができることが嬉しくて、つい多弁になった。
「自然に近い形で栽培をしているので、土壌が痩せないのかもしれません。あと……この場所の特性というか、近くに温泉が湧き出ていて川に流れ込んでいる場所もあるのです。そういうのも関係あるのか……。そういう話は母の方が詳しいかと思います」
少し奥に熱湯の源泉が湧く温泉がある。その蒸気を利用しハーブを蒸留してハーブ水や精油を作ったりする小屋を併設していた。母の生家、伯爵家の財力の賜物だ。
ハーブ水や精油は販売用というより個人で楽しむために精製しているが、上澄みの精油は貴重なので、これは王室に献上することもある。
「ああ、コートナーのハーブ水を作る場所か。夫人から貰ったことがある」
イザベラは耳をピクリと動かした。ハーブ水を贈り物とするくらいに、母とハドリーは懇意にしているらしい。
ハドリーは興味津々といった様子でこちらを見た。
「そこに、連れて行ってくれませんか」
次期侯爵ハドリーの丁寧だが有無を言わせないお願い。
往復を考えれば自分が住む小屋に帰るにはもっと時間が掛かることになる。ハーブ園の案内しかラファティに言われていなかったから、灯りなど何の用意もない。
遅効性のハーブが効いている時間内ではあるけれど、発情も怖くてイザベラは二の足を踏んだ。
「帰るころには薄暗くなっているかと思われます、ご帰宅の時間が遅くなりますし、獣も出ますので、また次回にでも……」
「獣が出れば私が退治しますし、夜目がきくので大丈夫ですよ。ああ、それに僕は結構強いのです」
断ってくれないかという期待は裏切られてしまった。
困ったイザベラは眉毛をハの字にした。発情が怖いだなんて口が裂けてもいえない。
むしろ発情を見越した二人きりの時間をラファティはお膳立てしたのではないかという猜疑心が沸き上がって、イザベラはぶんぶんと首を横に振った。
ハドリーは侯爵家の人で身分が違う。イザベラはふぅと肩の力を抜いた。
結婚をしないといけないのは、番以外の女性は興味がないと宣言した、跡取りとして養子となったハドリーの方。
身分と釣り合いが取れる美しい令嬢と番となり、その一人に永遠に愛を誓う。
そんな噂が聞こえてくるのは、そんなに遠い未来ではないはず。
だからこそ、ラファティイザベラにひとりでの対応をさせたのだ。もし自分が発情しても、貴族としての矜持が、距離をちゃんととってくれると期待して。
イザベラは諦めの溜息を吐いた。
「……かしこまりました。いくつかのハーブ水がまだ残っていると思うのでお渡しします」
「それはありがたい」
破顔したハドリーにつられて、イザベラもにっこりと微笑んでしまった。
ハドリーは逞しく堂々とした身体に、全身真っ黒な衣装を纏った出で立ちなのに、全く怖くない。穏やかな口調と柔和な表情の中に、傲慢さや短気な気質も見え隠れしないからだろうか。
この人の物腰の柔らかい態度は、ポーズではなく本物だ。
イザベラの緊張も警戒心もすっかり影に潜む。
「暗くなると危ないので急ぎましょう」
「でも、あなたは夜でもハーブを摘みに来るのでしょう」
さっそく小屋の方へと歩み始めたイザベラは、ハドリーの質問に耳を動かした。
「兎の獣人の多くは臆病で警戒心が強いのです。危機に敏感で、とても足が速い。だから逃げきれます」
父や兄のように人懐こく好奇心が強い個体もいるが、イザベラは臆病なほうだ。
だからこそ、自分がオメガだとわかった時に部屋から出られなくなった。
胸騒ぎがする時はハーブ摘みには行かないし、安全第一で行動をとる。小柄で華奢な体だから、どんな細い道を通ってでも逃げられるという自負もある。
「なるほど。置いていかれないようにしなくては」
ハドリーの冗談にイザベラは笑う。
アルファを怖がっているだけではいけないという父親の言葉が染みてくる。少なくとも彼は良い人だ。
「世襲制の貴族の場合、跡取り問題はとても大事ですから。とくにアルファとオメガの間にはアルファが生まれる確率が高いので歓迎されますよ。アルファとして生まれれば、子ができない夫婦間に養子としても選ばれやすいですし」
ハドリーは腕を組んだ。
「自分がそうですね。ウェントワース侯爵はベータの同性の番(つがい)なので、子を為すことができない。狼は唯一の番を愛するので、愛人を決して作りません。結果、親族、血族の中からアルファである私が養子に迎えられました」
狼の獣人はパートナーと一生を支えあい過ごすのは有名な話だ。
愛し合うのが同性か異性かというのはあまり関係ないのは全ての獣人共通だが、同性の場合は異性を愛人とすることが多い。
「僕は本性である狼としての番を探したいというのが本音です。だから安心してください。あなたをオメガだと理由で襲ったりはしませんよ。ああ、そうだ僕で良ければ、街へ出かける際はご一緒しますよ。狼獣人で貴族、おまけでアルファである私と共にいる方を害そうとする獣人はそういませんので」
ハドリーの笑みが広がり、イザベラの頬は勝手に赤く染まった。自分がオメガであることは関係がいないと宣言されてしまった。これで意識を続けるのは、さすがに恥ずかしい。
それに貴族の人にボディガードのように付いていてもらうのはとても助かる。
悪い人は近寄っては来ないだろうけれど、次期侯爵の番の座を射止めたい令嬢には睨まれるはず。女の嫉妬も避けたいのが本音だ。
「……父に、頼まれましたか?」
「ご想像にお任せしますよ。ところで、ハーブの水やりはどのようにしているのですか」
ハドリーは肩を竦めてから、ハーブ園を見回した。話を切られて肩透かしを食らったような気がしたが、イザベラも気持ちを切り替える。
一緒に外出すると約束したわけではないのだから心配してもしょうがない。
「地植えなので水やりはしておりません。雨水や土壌に蓄えられた水分だけで成長します」
「そうですか。ここのハーブは、どこのハーブより色が濃くて茎も太く葉も大き目だ。何か肥料を?」
久しぶりに話す家族以外の人、それがこんなにハーブに熱心な人とは。
イザベラは父の策略を疑いつつも、会話を楽しんでいる自分を自覚する。オメガではなくただのイザベラとして話ができることが嬉しくて、つい多弁になった。
「自然に近い形で栽培をしているので、土壌が痩せないのかもしれません。あと……この場所の特性というか、近くに温泉が湧き出ていて川に流れ込んでいる場所もあるのです。そういうのも関係あるのか……。そういう話は母の方が詳しいかと思います」
少し奥に熱湯の源泉が湧く温泉がある。その蒸気を利用しハーブを蒸留してハーブ水や精油を作ったりする小屋を併設していた。母の生家、伯爵家の財力の賜物だ。
ハーブ水や精油は販売用というより個人で楽しむために精製しているが、上澄みの精油は貴重なので、これは王室に献上することもある。
「ああ、コートナーのハーブ水を作る場所か。夫人から貰ったことがある」
イザベラは耳をピクリと動かした。ハーブ水を贈り物とするくらいに、母とハドリーは懇意にしているらしい。
ハドリーは興味津々といった様子でこちらを見た。
「そこに、連れて行ってくれませんか」
次期侯爵ハドリーの丁寧だが有無を言わせないお願い。
往復を考えれば自分が住む小屋に帰るにはもっと時間が掛かることになる。ハーブ園の案内しかラファティに言われていなかったから、灯りなど何の用意もない。
遅効性のハーブが効いている時間内ではあるけれど、発情も怖くてイザベラは二の足を踏んだ。
「帰るころには薄暗くなっているかと思われます、ご帰宅の時間が遅くなりますし、獣も出ますので、また次回にでも……」
「獣が出れば私が退治しますし、夜目がきくので大丈夫ですよ。ああ、それに僕は結構強いのです」
断ってくれないかという期待は裏切られてしまった。
困ったイザベラは眉毛をハの字にした。発情が怖いだなんて口が裂けてもいえない。
むしろ発情を見越した二人きりの時間をラファティはお膳立てしたのではないかという猜疑心が沸き上がって、イザベラはぶんぶんと首を横に振った。
ハドリーは侯爵家の人で身分が違う。イザベラはふぅと肩の力を抜いた。
結婚をしないといけないのは、番以外の女性は興味がないと宣言した、跡取りとして養子となったハドリーの方。
身分と釣り合いが取れる美しい令嬢と番となり、その一人に永遠に愛を誓う。
そんな噂が聞こえてくるのは、そんなに遠い未来ではないはず。
だからこそ、ラファティイザベラにひとりでの対応をさせたのだ。もし自分が発情しても、貴族としての矜持が、距離をちゃんととってくれると期待して。
イザベラは諦めの溜息を吐いた。
「……かしこまりました。いくつかのハーブ水がまだ残っていると思うのでお渡しします」
「それはありがたい」
破顔したハドリーにつられて、イザベラもにっこりと微笑んでしまった。
ハドリーは逞しく堂々とした身体に、全身真っ黒な衣装を纏った出で立ちなのに、全く怖くない。穏やかな口調と柔和な表情の中に、傲慢さや短気な気質も見え隠れしないからだろうか。
この人の物腰の柔らかい態度は、ポーズではなく本物だ。
イザベラの緊張も警戒心もすっかり影に潜む。
「暗くなると危ないので急ぎましょう」
「でも、あなたは夜でもハーブを摘みに来るのでしょう」
さっそく小屋の方へと歩み始めたイザベラは、ハドリーの質問に耳を動かした。
「兎の獣人の多くは臆病で警戒心が強いのです。危機に敏感で、とても足が速い。だから逃げきれます」
父や兄のように人懐こく好奇心が強い個体もいるが、イザベラは臆病なほうだ。
だからこそ、自分がオメガだとわかった時に部屋から出られなくなった。
胸騒ぎがする時はハーブ摘みには行かないし、安全第一で行動をとる。小柄で華奢な体だから、どんな細い道を通ってでも逃げられるという自負もある。
「なるほど。置いていかれないようにしなくては」
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