優しい手に守られたい

水守真子

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連載

慶び事 前編 ※R18(保険)

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 刺激的な艶の色が、血に、神経に流れ込んで、正常な判断を瞬時に手放してしまう。
 何とか理性を掴んでは見るものの、煌く深紅の光がチカチカと弾けると、ふっと手は緩む。
 肌と肌が触れ合うだけで、その箇所は熱を持ち、感覚が全て悦楽へと繋がる扉に変化する。
 悦に漂う時、それを眠気かと紛うのだが、これが「空(くう)」という場所かもしれないと、穿たれながら思った。
 感じているようで感じていない、全てを任せる境地は、身体の全てで、幻覚を見ているようだ。
 そんな中で、亮一はたくさんのことを力強く求めてくるようになった。

 ……ね、ねぇ、待って。

 そう言うと、亮一は悪戯っぽい表情を作る。
 体格の差を考えても敵うはずがなく、かといって為されるがまま、流されるには、抵抗がある。
 心理的な抗いは、悦の輝度を緩め、理性と冷静に手を伸ばすことを容易にした。
 身体を強張らせ、密着していた身を数ミリでも引き離す。
 自分が作り上げた自分を意識すると、瞳の中には平静が宿る。
 すると、亮一は必ず、泣くこともできず、ただそこに立ちすくむ、置いてけぼりにされた小さな子供のような顔をする。
 自分から手を伸ばす事が出来ない不器用さから、寂しげに口を引き結んで、こちらを伺うのだ。
 その表情に弱い。

 ……あの、い、嫌じゃないの。

 細かな振動が心を震わせて、簡単に、亮一が求めるものを、自分の身体を、差し出す。
 亮一は悪戯っぽい顔に戻って、新しい愉楽の炎を灯していく。

 ……あ、あぁ。

 最初は、緊張の吐息。次は、悦に酩酊した吐息。
 理性はするりとその手から滑り落ち、身体が新しい悦を貪り始める。理性も冷静さも、散らしていく。

 『きれいだ。可南子』

 低い声の中に宿るのは、賛美。
 乱れて皺だらけになったシーツに、腕を押し付け、背中を反らせ、痙攣する身体をただ明け渡す。
 濃く乱れた交わりは、部屋中に歓びの香を漂わせた。





 窓から見える流れる風景は、可南子の目には映っていない。
 大きな黒い瞳は、ぼんやりと滲んでいる。

 ……亮一さん、どうしちゃったんだろう。
 
 旅行から帰ってきて、亮一の夜の態度が変わってしまった。
 最初から夜の回数は多かったが、今思えば、その一度の行為にそこまでの濃さは無かった。
 
 ……ああいうのって、普通なのかな。

 可南子は昨夜の事を思い出して、真っ赤になった頬を両手で覆った。
 想像の範疇を超えた事の連発に、可南子はただ為されるがままになる。
 週末の今朝、ベッドから可南子は起き上がれなかった。
 その様子を見て、ジムに行く準備もせずに、可南子のそばに居ようとする亮一を、可南子はほぼ無理やり送り出した。
 ジムに行けという可南子の顔を、亮一は不機嫌さと心配が混じった表情で注意深く窺う。

『ジムに行ってください。私も、結衣さんの手伝いに行くから。……見送れなくてごめんなさい』

 掛け布団を胸元に引き寄せ身体を起こしながら、亮一を安心させるように口元を綻ばせる。
 亮一はやっと緊張を解いて、可南子のこめかみに口づけた。

『俺も後から行くから、必要なものがあればメールをくれ』
『はい。ありがとうございます』

 電車のアナウンスが降車駅を知らせ、可南子はハッと顔を上げる。
 今日は結衣から夕食の誘いを受け、その手伝いに真田家に向かっていた。
 乗り慣れない電車で、考えに耽ってしまったことを、らしくないと思う。いつもなら、電光案内板であと何駅かと数えてしまうのに、と。
 気を取り直すように姿勢を正して、晴れて良かったと思いながら電車を降りる。
 降車した人の波をやり過ごし、一番最後から改札口へと続く階段へと足を向けた。
 ブーツのヒールがコツコツと規則正しい音を立てるのを、電車の発車音や場内アナウンスと一緒に聞く。
 階段の段差を見るのに俯いて、顔にかかった髪を耳に掛けると、自分の指の刺激で、亮一の舌の感触を思い出した。

 ……んっ。

 ぎゅっと下腹部が痺れたのを、一人で動揺する。
 夜からの陶酔感が全く取れていない。今から、結衣の家に行くのに、ぼぅっとし過ぎだと可南子は慌てる。
 そこで過ぎったのは、一抹の不安。
 旅行とお酒という非日常の力で、幾つもの殻を脱ぎ捨てることが出来た。
 だが、日常に戻り思い出してみると、身悶えするほどの羞恥に襲われることがある。
 昨夜も、されるがまま、いろいろと応えてしまった。

 ……はしたないって、思われてたらどうしよう。

 すっと、鋭敏になっていた感覚から醒める。
 改札にICカードをかざし、残額を虚ろに見ると、ビル風のような強い風が正面から吹き付けてきた。
 晴れとはいえ、冬の、しかも勢いのある風は冷たい。
 ぶるっと震えて、首元に巻いてある大判のストールをぎゅっと握ると、可南子は結衣の家へと足を速めた。


 
 真田家に着くと結衣に笑顔で迎えられる。広信は仕事があって出社しているらしい。
 出迎えた結衣の顔色が悪いのを可南子は指摘したのだが、結衣は明るく平気だと言った。
 だが、二人で作った昼食を前にすると、ダイニングテーブルを挟んだ可南子の目の前で、結衣はその顔を更に青くする。
 皿に盛られたパスタをフォークに巻きつけたり、解いたりしながら、気分の悪さと戦っているように見えた。
 何事も無いように振舞おうとする結衣に、可南子は生真面目な顔を向ける。

「大丈夫に見えません」

 可南子は心配のあまりフォークを置いた。

「……広信さんに連絡したほうが良いですね。結衣さんのかかりつけのお医者様が無ければ、今から開いている所を調べます。亮一さんには今日はキャンセルだと連絡するので」
「大丈夫、病気じゃないから」
「疲れですか? 最近、忙しかったから……。とにかく横になりましょう。顔色が普通ではないです」

 会社のハロウィンから続く目も回るような忙しい期間がやっと終わった。
 結衣は営業なので店に顔を出す仕事もあるだろうが、閉店後の夜中にディスプレイの変更を手伝いに行くような事はしなくて済むはずだ。
 可南子は立ち上がって結衣のそばに寄り、整った顔を覗き込んだ。
 近くで見るとますます結衣の顔色が悪いのがわかり、その白にも近い唇の色に可南子は焦る。
 結衣はテーブルに置いているスマートフォンで、広信に連絡をしようともしない。
 不思議に思いながら、可南子は促すように「結衣さん」と声を掛ける。

「……妊娠、したみたいなの。これ、つわりだよね、気持ち悪い。いきなり来るって本当なんだね。昨日までは普通だったのに」
「……に、んしん」

 何の前置きもない唐突な告白に、可南子は驚いて頭が真っ白になる。
 じわじわと感情がこみ上げてくると、可南子の手が震えた。
 結衣のお腹に、広信との新しい命が宿ったのだ。
 今もその命を結衣が育んでいるかと思うと感動して、可南子の目が潤んだ。

「おめでとうございます! あの、ますます、広信さんに」
「広信、まだ知らないの」
「……結衣さん、とにかく、横になりましょう。食事は取れていますか?」

 事情はよくわからないが、とにかく寝かせるのが先だと、可南子は結衣を立ち上がらせる。
 夫婦の寝室に立ち入るのは憚られたが、結衣の顔色を見ているとそうも言っていられない。
 エアコンが効いた寝室に入り、掛け布団を捲って横になるようにお願いすると、結衣は不承不承といった様子で横たわる。
 それを確認すると、昨日の夜からあまり食べられていないという結衣に、冷蔵庫の中のもの勝手に使う許可をもらって、台所へと急いだ。
 可南子は妊娠をしたことは無いが、つわりの苦しみなら義妹からよく聞いていた。

 ……遥(はるか)ちゃん、何なら食べられるって言ってったけ。

 義妹が言っていた事を思い出しながら、冷蔵庫の中身を端から端まで見ていく。
 目に入ったレモンを見て、これなら大丈夫だと言っていた気がした。
 急いで、レモンを絞りレモン水を作る。
 薄く切って塩水につけた林檎と一緒にトレイに乗せて寝室に持っていくと、横になった結衣が天井を見ていた。
 サイドテーブルにトレイを乗せて可南子が微笑むと、結衣も釣られたように弱々しくだが笑んだ。

「いい香りがする」
「勝手にレモンを使いました。レモン水、飲めそうですか?」
「飲みたい」

 結衣が身体を起こして飲むのを、可南子はほっとして見つめる。
 その後、林檎に手を伸ばして口に入れたのだが、結衣は二口程で手を止めてしまった。
 結衣のきれいな横顔が心持ちやつれている。
 広信がまだ知らないらしいことが気懸かりだ。
 可南子の憂慮の表情を見て、結衣は林檎が乗った皿を可南子に返しながら、口を開いた。

「大丈夫。喧嘩をしているわけじゃないから。今朝、広信が行ってから検査したの。生理が遅れているの、忙しいせいだと思っていたから」
「そうですか」

 可南子はほっとしながら、皿を受け取る。

「亮一さんに今日はキャンセルだってメールしますね。もうそろそろジムが終わる頃だと思うので」

 可南子がそう言うと、結衣はにこりと可南子に微笑んだ。

「亮一は変な事をしてきていない?」

 変な事、と言われて、昨日の夜の事を思い出して、可南子はぼっと顔が赤くなる。

「……仲の良いことで」

 可南子が何を想像したのかがわかったようで、結衣は青白い顔を楽しそうに綻ばせた。
 結衣の表情が緩んだのは嬉しいが、気恥ずかしくて可南子は黙る。

「温泉旅行に行ったって聞いて、亮一が戻ってきたんだなって思った」

 可南子は結衣の「戻ってきた」という言葉を不思議に思いながら、また横になった結衣の掛け布団を整える。
 結衣は枕に頭を預けなおして、目を瞑った。
 
「あいつ、根は良い奴なんだよ。でもね、女の事ではかなり早くに曲がってしまってね、諦めていたの。……旅行に行ったと聞いて、肩の荷が下りた」

 結衣は目を瞑ったまま、続ける。
 可南子はベッド脇に置いてあるスツールに腰掛けた。

「可南子、私と亮一が仲良く見えるのは、家族だからなの。心配とかしないでね。これからも、私たち、仲良くしていこうね」

 心配などしたことが無かった可南子は驚いた。
 そして、結衣はそういう誤解を受けて、多少なりとも嫌な思いをしてきたのだろうと思った。

「心配、したことありませんでしたよ。だって、結衣さんと広信さんが、とても仲が良いのを知っていますから。……二人の素敵な結婚式が無ければ、私も恋愛をしたいって思わなかったと思います」

 結衣は瞑っていた目を開いた。
 掛け布団のお陰で身体が温まったのか、顔色が少し戻ってきている。

「……どういう意味か、聞いてもいい?」

 結衣の目がとても真剣になって、雰囲気に緊張が宿った。
 それで、可南子は何かあったと気づかれていることを知った。
 会社では普通に過ごせていたと思っていた分、可南子はショックに思う。
 だが、三年も身近にいたら、気づかれてしまうのかもしれない。
 ただの興味というよりも、深く知っておきたいという静かな結衣の目に、一歩だけ足を進めるように、可南子は息を吸う。
 心臓が早く打ち、目元から後頭部に掛けて頭痛が走る。

「昔、付き合っていた人に叩かれたことがあります。私、弱くて……どうしても乗り越えられなくて。男の人への苦手意識が消えなくて」
「……亮一は、大丈夫だった?」
「不思議と、最初から大丈夫でした」
「……そう」

 結衣は掛け布団の中から手を伸ばすと、細くて綺麗な指で可南子の頬に触れた。
 その親しく優しい触れ方に、可南子の緊張が解れ目が潤む。

「大変だったね。私、男の人がいる飲み会に沢山連れて行ってたね。ごめんね」
「……結衣さんが連れ出してくれて、ありがたかったです」

 自分一人だったら、引篭もっていただけだと思うのだ。
 連れ出してくれたから、少しずつ慣れていったというのは、絶対にある。
 目から涙が零れたのを誤魔化すように、可南子は笑みを作る。

「これからも、いろいろ連れて行ってください」
「もちろん。この子も一緒に仲良くしてね」

 結衣と微笑み合うと、「ただいま!」と広信の声がした。
 パタパタと足音がダイニングに向かっているのを、二人で顔を見合わせて聞く。
 そこには、食べかけのパスタが置いたままになっている。
 それから数秒、部屋中に広信の声が響き渡った。

「結衣! どこ! どこにいるの! かなちゃん! 結衣!」

 事件が起こったかのような、切迫した大声に可南子は立ち上がりかける。
 結衣にはいつもの事なのか、起き上がろうともせず、「大丈夫」と溜め息交じりに可南子に言った。

「可南子!」

 広信の声と一緒に、ここに居るはずの無い、でも聞きなれた声が叫んでいるのが耳に届いて、可南子は反射的に「はい!」と返事をしてしまった。
 それを見て、結衣が相好を崩す。
 寝室のドアが、突風が吹いたかのように開いて、二人の大きな男が血相を変えている姿が目に入った。
 結衣は「よっこいしょ」と言いながら身体を起こすのを、可南子は手を貸す。

「結衣! どうしたの、体調が悪いの?」

 広信がサイドテーブルにあるレモン水や林檎を見て、結衣が横たわるベッドにまっすぐに駆け寄る。
 可南子は座っていたスツールから立ち上がると、近寄ってきた亮一に微笑んだ。
 亮一は可南子の目元、涙の跡に触れながら、目を険しくする。

「……どうした」
「あの……」

 私たちは外に出たほうが良いと思う、と可南子は亮一を見上げながらダウンの袖を引っ張った。
 亮一は可南子の背中に手を回して、胸に抱きこむ。
 可南子は人前でそんなことをされて離れようとするが、ジム帰りの亮一の腕はぴくりともしない。
 耳まで熱くなった可南子は結衣の方を見られなくなる。

「俺たちは出てる」
「珈琲とか、勝手に淹れて飲んでてね」

 結衣は微笑んで、亮一に向かって手をひらひらと振った。
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