【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません

竹柏凪紗

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第57話 全部あいつのせい

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漣は飲み干したビール缶をクチャリと片手で潰すとテーブルの上に置かれた大麻入りクッキーに手を伸ばし、個包装された1枚分を陽向へ投げる。

「陽向もいい加減、いっしょにやろうぜ?」
ニヤつきながら自分の唇を軽く舐める蓮。

つい昨年までi3アイスリーの最年長リーダーとして風磨や流伽を牽引してきた元アイドルのオーラは未だ健在で、妖艶さを身に纏ったセクシーな色気と魅力がある。

クッキーを口の中に放り投げておいしそうに咀嚼しながら、
「食べねぇの?」
漣があらためて聞く。

「いらないかな。薬物系はやらない」

受け取ったクッキーをテーブルに戻した陽向に軽く舌打ちをした漣は、
「そ?相変わらず固いヤツだな。ってか、陽向は自分が気持ち良くなるより、おかしくなってる他人を鑑賞するほうが好みってか?」
薄く嗤い、
「風磨と碧衣って子がボロボロに堕ちていくの、早く見たいな」
続けた。

「なぁ漣…」
「あ?」

「今更なんだけど…、風磨は本当に俺らを裏切ってたんだよね?」

陽向が聞いた後ほんの少しだけ間を開け、
「何?本当に今更じゃん?俺の素行が悪いって事務所にチクったのも、陽向が芸能界を諦めるよう仕向けたのも風磨だって言っただろ。何?陽向お前、俺のこと疑ってんの?」
不機嫌そうに尋ねる漣。

そして、
「それにまぁ、これには流伽も怒ってたしな」
と続けた。

「…え?」

「なに、なに?もしかして、流伽は風磨の絶対的な味方だとでも思ってたわけ?風磨なんかに味方なんかいるわけねぇだろ?何の努力もしねぇでチヤホヤされやがって。挙句の果てには、いっしょに頑張ってきた仲間を売るようなヤツだぞ?クソすぎだろ。俺らがカスみたいな毎日送ってるのは全部あいつのせいなんだから、遠慮なくぶっ潰すのみよ」
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