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第16話 手を差し伸べてくれた人
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「…あ…」
顔を上げたレナは絶句。
目の前でしゃがみ、微笑みながら手を差し出すニシジマの姿をまじまじと見つめた。
「大丈夫?派手に転んだね」
差し出されたのはハヤミやアオイとは違う少しゴツゴツして大きく日焼けした手。
線が細くてしなやかな印象のハヤミやアオイとは真逆のがっしりとした男らしいタイプのニシジマだった。
雑誌やネットなどのメディアで見るよりもイケメンで爽やか。
そんなニシジマが、パーティー会場で恥ずかしいぐらい派手に転んだ私に手を差し伸べてくれている。
やさしい微笑みまで添えて!
しかもニシジマは会場中の視線が集まっていることにも動じることなくレナを抱き起すと、
「びっくりしたよね?」
やさしい笑顔でそう声をかけてくれた。
周囲からの視線に晒されないよう、少しでもカラダで視界を遮ろうとしてくれていることにも配慮を感じる。
うわ…、なんてやさしい人なの…!
善人、紳士、神!
そのやさしさに身を任せたくなって頷くとニシジマは微笑みながら
「足くじいてるかもだからつかまって」
レナに肩を貸し、寄り添いながらBARの近くにあった個室をノック。
誰もいないことを確認してからドアを開けた。
その部屋はホテルの個室ではなく、少しオシャレな会議室のような仕様。
大きな会議用テーブルにイス、ソファに来客セットがあり、天井から床までの大きな窓ガラスからはBAR「Night view」と同じように街の灯りが一望できる。
「少しこの部屋で休んでから会場へ戻ってくるといいよ。…あ、少し待ってて」
ニシジマはそう言うと部屋を出ていき、少ししてから飲み物や食べ物が乗ったワゴンを押してきてくれた。
パーティーの主役なのに、なんていい人!
顔を上げたレナは絶句。
目の前でしゃがみ、微笑みながら手を差し出すニシジマの姿をまじまじと見つめた。
「大丈夫?派手に転んだね」
差し出されたのはハヤミやアオイとは違う少しゴツゴツして大きく日焼けした手。
線が細くてしなやかな印象のハヤミやアオイとは真逆のがっしりとした男らしいタイプのニシジマだった。
雑誌やネットなどのメディアで見るよりもイケメンで爽やか。
そんなニシジマが、パーティー会場で恥ずかしいぐらい派手に転んだ私に手を差し伸べてくれている。
やさしい微笑みまで添えて!
しかもニシジマは会場中の視線が集まっていることにも動じることなくレナを抱き起すと、
「びっくりしたよね?」
やさしい笑顔でそう声をかけてくれた。
周囲からの視線に晒されないよう、少しでもカラダで視界を遮ろうとしてくれていることにも配慮を感じる。
うわ…、なんてやさしい人なの…!
善人、紳士、神!
そのやさしさに身を任せたくなって頷くとニシジマは微笑みながら
「足くじいてるかもだからつかまって」
レナに肩を貸し、寄り添いながらBARの近くにあった個室をノック。
誰もいないことを確認してからドアを開けた。
その部屋はホテルの個室ではなく、少しオシャレな会議室のような仕様。
大きな会議用テーブルにイス、ソファに来客セットがあり、天井から床までの大きな窓ガラスからはBAR「Night view」と同じように街の灯りが一望できる。
「少しこの部屋で休んでから会場へ戻ってくるといいよ。…あ、少し待ってて」
ニシジマはそう言うと部屋を出ていき、少ししてから飲み物や食べ物が乗ったワゴンを押してきてくれた。
パーティーの主役なのに、なんていい人!
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