128 / 185
第128話 不審な車両
しおりを挟む
飛鷹から薄い目を向けられてビクっとなった相師は苦笑い。
「…飛鷹って鋭いよね。まぁ、悠馬や行方不明ホストに関係あるかどうかはまだわからないけど、シイタケファームで何度か不審な車両を見かけていてね。それが成金の車なんじゃないかと、ふと思ったんだよ」
「相師は素直だな。嘘がつけないというか。誤魔化せばいいものを」
あらためて苦笑いした相師は小さく舌を出しながら
「無理、無理。飛鷹にウソなんかつけるわけないでしょ。わかってるクセに」
少しスネ気味に相師が言う。
「…そういうヤツだから、嫌なのに手伝ってしまう…」
重くて深い溜め息をつきながら飛鷹が聞いた。
「…で、シイタケファームで見かけた車を不審だと思った理由はなんだ?それに、それが成金の車だと思った理由も気になるな」
「まず、シイタケファームには俺がシイタケせんべいの打ち合わせに行くたびに1千万超えのSUV車が駐車しているのを見かけていたこと。取引先になるかもしれない企業だから、年商なんかも調査済。なのに1千万超えの新車が常にとまっているのは違和感しかない」
「なるほど。相師はSUV好きだから、どうせ車両のまわりをぐるぐる回りながらひとりではしゃいでたんだろう?」
当時の状況を目に浮かべて呆れた飛鷹に
「正解!さすがは幼馴染みで親友なだけあって、俺のことをわかってるね」
嬉しそうに相師。
「そしたらまぁ、車内がことごとく趣味悪く改造されまくっていたわけよ」
相師はそう言うと昨日の話を持ち出して2人に尋ねた。
「実は昨日、飛鷹と沙那ちゃんがパーティー会場での出来事を話してくれただろ?そのとき、VIPルーム。本当の金持ちや著名人だけが招待される秘密の部屋だっけ。そこにブレブレの写真が飾ってあったって話してくれたじゃん?」
「…飛鷹って鋭いよね。まぁ、悠馬や行方不明ホストに関係あるかどうかはまだわからないけど、シイタケファームで何度か不審な車両を見かけていてね。それが成金の車なんじゃないかと、ふと思ったんだよ」
「相師は素直だな。嘘がつけないというか。誤魔化せばいいものを」
あらためて苦笑いした相師は小さく舌を出しながら
「無理、無理。飛鷹にウソなんかつけるわけないでしょ。わかってるクセに」
少しスネ気味に相師が言う。
「…そういうヤツだから、嫌なのに手伝ってしまう…」
重くて深い溜め息をつきながら飛鷹が聞いた。
「…で、シイタケファームで見かけた車を不審だと思った理由はなんだ?それに、それが成金の車だと思った理由も気になるな」
「まず、シイタケファームには俺がシイタケせんべいの打ち合わせに行くたびに1千万超えのSUV車が駐車しているのを見かけていたこと。取引先になるかもしれない企業だから、年商なんかも調査済。なのに1千万超えの新車が常にとまっているのは違和感しかない」
「なるほど。相師はSUV好きだから、どうせ車両のまわりをぐるぐる回りながらひとりではしゃいでたんだろう?」
当時の状況を目に浮かべて呆れた飛鷹に
「正解!さすがは幼馴染みで親友なだけあって、俺のことをわかってるね」
嬉しそうに相師。
「そしたらまぁ、車内がことごとく趣味悪く改造されまくっていたわけよ」
相師はそう言うと昨日の話を持ち出して2人に尋ねた。
「実は昨日、飛鷹と沙那ちゃんがパーティー会場での出来事を話してくれただろ?そのとき、VIPルーム。本当の金持ちや著名人だけが招待される秘密の部屋だっけ。そこにブレブレの写真が飾ってあったって話してくれたじゃん?」
15
あなたにおすすめの小説
国王一家は堅実です
satomi
恋愛
オスメーモ王国…そこは国王一家は麗しくいつも輝かんばかりのドレスなどを身につけている。
その実態は、国王一家は国民と共に畑を耕したり、国民(子供)に読み書きを教えたり庶民的な生活をしている。
国王には現在愛する妻と双子の男女の子に恵まれ、幸せに生活している。
外部に行くときは着飾るが、領地に戻れば庶民的で非常に無駄遣いをしない王族である。
国庫は大事に。何故か、厨房担当のワーグが王家の子どもたちからの支持を得ている。
忘れられたら苦労しない
菅井群青
恋愛
結婚を考えていた彼氏に突然振られ、二年間引きずる女と同じく過去の恋に囚われている男が出会う。
似ている、私たち……
でもそれは全然違った……私なんかより彼の方が心を囚われたままだ。
別れた恋人を忘れられない女と、運命によって引き裂かれ突然亡くなった彼女の思い出の中で生きる男の物語
「……まだいいよ──会えたら……」
「え?」
あなたには忘れらない人が、いますか?──
らっきー♪
市尾彩佳
恋愛
公爵家の下働きをしているアネットと、その公爵の息子であるケヴィン。同じ邸で育ちながら、出会ったのはケヴィン16歳の年。しかもふかふかなベッドの中。
意思の疎通の食い違いから“知り合い”になった二人。互いに結ばれることがないとわかっているからこそ、頑なに距離を保ち続けていたはずが──。「これがわたしの旦那さま」の過去編です。本編をお読みでなくても大丈夫な書き方を目指しました。「小説家になろう」さんでも公開しています。
傷付いた騎士なんて要らないと妹は言った~残念ながら、変わってしまった関係は元には戻りません~
キョウキョウ
恋愛
ディアヌ・モリエールの妹であるエレーヌ・モリエールは、とてもワガママな性格だった。
両親もエレーヌの意見や行動を第一に優先して、姉であるディアヌのことは雑に扱った。
ある日、エレーヌの婚約者だったジョセフ・ラングロワという騎士が仕事中に大怪我を負った。
全身を包帯で巻き、1人では歩けないほどの重症だという。
エレーヌは婚約者であるジョセフのことを少しも心配せず、要らなくなったと姉のディアヌに看病を押し付けた。
ついでに、婚約関係まで押し付けようと両親に頼み込む。
こうして、出会うことになったディアヌとジョセフの物語。
エリザは恋について考えていた
通木遼平
恋愛
「シューディルくんのこと好きじゃないなら、彼に付きまとうのはやめてほしいの」――名前も知らない可愛らしい女子生徒にそう告げられ、エリザは困惑した。シューディルはエリザの幼馴染で、そういう意味ではちゃんと彼のことが好きだ。しかしそうではないと言われてしまう。目の前の可愛らしい人が先日シューディルに告白したのは知っていたが、その「好き」の違いは何なのだろう? エリザはずっと考えていた。
※他のサイトにも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる