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第173話 虫唾が走る
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「こっそりと抜け駆けしてずるいことを平気でしようとする。金さえ積めば何でも思い通りになると勘違いしているところに虫唾が走るわ!世の中には、こういう人間が多すぎる」
成金はキタを見おろすとその顔面を鷲掴みにし
「こんなヤツらのせいで…」
吐き捨てるように言う。
そして勢いをつけてキタの顔面を自分の足から引き剥がした。
「とにかくキタさん、アンタの処分は検討させてもらいます。それまでパーティーへの参加は禁止。もし不正をして入場しているのを見つけたら即、退場してもらう。わかったわね?」
きつい口調で蔑むように言うと飛鷹のほうへ顔を向け
「もうそろそろ授賞式だからステージのほうへ来てくれるかしら?」
満面の微笑みを浮かべる。
チラリと相師のほうを見て、さらに続けた。
「あら?そちらは見事ベストカップルコンテスト2位を獲得したイケメンよね?こんにちは。アタシはここABC遊園地のオーナーよ。モデル並みのイケメンがこうも揃っているとは、私も運がいいわ。さぁ、アナタたちもステージのほうへいらっしゃい」
「金の亡者め…!」
アスファルトの上で尻もちをついたまま怒鳴ったキタになど目もくれず、くるりと背を向けて歩き出す。
成金の後ろをついて行くしかない状況に歩きはじめた美羽。
尻もちをついたままのキタに
「大丈夫ですか?」
沙那がそっと手を差し出す。
その手を軽く掴み、ゆっくりと立ち上がってからキタがつぶやくように言う。
「お嬢さんはやさしですね。突き飛ばされたあとだから、やさしさが余計にかな?身に沁みますよ。こんなところをお見せして情けない…」
うなだれるキタをチラリと見て相師はニヤリと笑った。
成金はキタを見おろすとその顔面を鷲掴みにし
「こんなヤツらのせいで…」
吐き捨てるように言う。
そして勢いをつけてキタの顔面を自分の足から引き剥がした。
「とにかくキタさん、アンタの処分は検討させてもらいます。それまでパーティーへの参加は禁止。もし不正をして入場しているのを見つけたら即、退場してもらう。わかったわね?」
きつい口調で蔑むように言うと飛鷹のほうへ顔を向け
「もうそろそろ授賞式だからステージのほうへ来てくれるかしら?」
満面の微笑みを浮かべる。
チラリと相師のほうを見て、さらに続けた。
「あら?そちらは見事ベストカップルコンテスト2位を獲得したイケメンよね?こんにちは。アタシはここABC遊園地のオーナーよ。モデル並みのイケメンがこうも揃っているとは、私も運がいいわ。さぁ、アナタたちもステージのほうへいらっしゃい」
「金の亡者め…!」
アスファルトの上で尻もちをついたまま怒鳴ったキタになど目もくれず、くるりと背を向けて歩き出す。
成金の後ろをついて行くしかない状況に歩きはじめた美羽。
尻もちをついたままのキタに
「大丈夫ですか?」
沙那がそっと手を差し出す。
その手を軽く掴み、ゆっくりと立ち上がってからキタがつぶやくように言う。
「お嬢さんはやさしですね。突き飛ばされたあとだから、やさしさが余計にかな?身に沁みますよ。こんなところをお見せして情けない…」
うなだれるキタをチラリと見て相師はニヤリと笑った。
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