39 / 91
ユルメルは食いしん坊
しおりを挟む
「はぁっ!」
俺は右足で四足歩行で向かってくるモンスターを首を吹き飛ばしながら、持て余した両手で刀を使い、背後から迫る最後のモンスターを両断した。
「……良いダンジョンを引いたな」
一層から最奥まで全てを含めたフロアがおおよそ百、ここまで現れたモンスターの強さは最高でB、最低でEまたはそれ以下だろうか。
俺が思っている以上にここは大規模なダンジョンになっておりモンスターの強さや種類も幅広かったため、初心者から上級者まで多くの冒険者が経験を積めそうだ。
「よっと! おお……やっぱりダンジョンってのは凄いな……」
俺はダンジョンの壁を軽く斬撃を飛ばすことで破壊した。
すると、木っ端微塵に砕けた壁は、まるで生きているかのようにゆっくりと静かに再生し始めた。
これこそがダンジョンにおける最大の特性だ。
俺たち人間が手を加えなくても、壁や地面は時間を置けば勝手に元に戻るので、難しい管理がいらないのだ。
さらに、死んだモンスターは新たに生まれた別のモンスターに捕食されるので、処理をする必要もないのだ。
「今日のところは一旦引き上げて、後は上で考えるか」
俺は刀を鞘に収めて、上へと続く階段へ向かった
なぜか明るいダンジョンの内部には大小様々なフロアが存在しているので、ただ普通に歩いているだけでも暇潰し程度にはなる。
が、しかし、今は時間に余裕がないので、俺はフロアごとに別の位置に設けられた階段を全力で登っていく。
気配を頼りにおおよそのフロア数を把握することができたが、まだまだ下に続いていそうだ。
それに、上の状況はどうなっているかが気になるな。
特に問題なく家が完成してくれているとありがたいのだが……。
◇
「——ただいまー……って、ユルメル! 凄いじゃないか……家があるぞ!」
俺はユルメルを待たせてはいけないと思い、急いで元の場所に戻ると、そこには角を削って丸みを帯びた四角い家が一つ建っていた。
一人で住むにしては少し小さいくらいだが、かなり満足のいく仕上がりだ。
どうやら俺の考えは杞憂だったようだな。
「へへへ! あんまり立派なものじゃないけどね!」
ユルメルは少し疲れた様子で照れ臭そうにしていた。
もしかすると、結構な魔力を酷使させてしまったのかもしれないな。
「いや、正直驚いた。こんなに早く完成するとは思っていなかったからな」
「頑張ったからねっ! でも、今日はもう休みたいかな? 少し疲れちゃった」
ユルメルは大きく深呼吸をして疲れを誤魔化していたが、いつものような笑顔が見られないことから、かなり疲れていることがわかる。
「だな。すぐ飯にしよう。俺が準備するからユルメルは休んでいてくれ」
俺は来た当初と同じく外に置かれていたバックパックを背負ってから、家の中に入った。
入ってすぐのところに扉が三つ並んでおり、真ん中が二人の共同スペース、右が俺の部屋、左がユルメルの部屋というように、手書きの看板が扉に貼り付けられていた。
「そうだなぁ……飯は適当で良いか」
共同スペースに入った俺は、バックパックから硬いパンと干し肉を適量取り出して、それを軽く火の初球魔法で熱に通してから皿に盛りつけた。
正直、二人だけだとただの小旅行みたいな感じになっているので、明日は住民を勧誘したいものだな。
そうしないと、いつまで経っても発展しないしな。
「ほい。お待たせ」
「ありがとっ!」
俺が小さなテーブルの上に皿を置くと、ユルメルは「待ってました!」と言わんばかりにパンと干し肉に齧り付いた。
「……ああ。食べながらで良いんだが話を聞いてほしい。俺は明日、国の住民となる人を適当に勧誘する予定だ」
「……ぅ……うん……っ!」
ユルメルは口をパンパンに膨らませながら、首を縦にブンブンと振った。
「ユルメルには家を作れるのなら少しでも多く作ってほしいんだが……どうだ?」
俺はこれから来る予定の住民のために、ユルメルには家を作ってほしかった。
「……んぐんぐ……ぷはっ! いいよ! この辺りはモンスターも現れないしね! でも、水と食料を何とかしないと危ないかな? ここは他のところよりも日差しが強いから、ずぅーっと働くのは中々厳しいんだよね」
ユルメルはコップに注がれた水で口の中の咀嚼物を全て流し込むと、小さな窓から外を見ながら言った。
「わかった。水と食料、住民の問題は俺が明日中に何とかしよう
俺は何の確証もなかったが、水と食料、住民の問題、その全てを引き受けた。
自分を追い込め追い込むほど”やれる”気がしているからこその判断だが、失敗した時のツケが大きいので、何としてでも成功しなければならない。
まあ、その分やる気がでるのだが。
「お願いするね! 僕も頑張るからさ!」
「ああ、頼んだぞ……。それより、もう少しゆっくり食べてくれ。見てて心配になる」
俺はまたもやパンと干し肉を同時に口に放り込もうとしていたユルメルに軽い注意を促した。
美味しそうに食べるのは一向に構わないのだが、その小さな体であんな大胆な食べ方をされては、どうしても心配の念が勝ってしまう。
「え? こんなの普通だよ? なんならもっと早く食べることもできるし……」
「いやいい。頼むから普通に食べてくれ。俺の分もあげるから……な?」
俺はまだ手をつけていないパンと干し肉が盛りつけられた皿を、向かいに座るユルメルの方に滑らせた。
「いいの? ほんとに?」
途端にユルメルはパァっと満面の笑みを浮かべていたが、すぐに俺の顔色を伺い始めた。
変なところで気を遣っているらしいが、それならなんでもない男女が同じ建物に住んでいること自体に疑問を持ってほしいな。
「ああ。俺は明日に備えて寝るから、ユルメルも早く寝るんだぞ?」
俺はバックパックを持って、共同スペースから自分の部屋に向かった。
「流石にベッドも布団もないよな……」
俺はほんの少しだけ反発性のある床に寝転がって目を閉じた。
建物の手触りや見た目の感じが名も無き領地の地面にかなり酷似していることから、それを原材料として家を建てたのだろう。
かなりの魔力を込めることで人が住めるようにしてあり、雨風を凌ぐには十分すぎると言える。
「……」
明日はやることが盛り沢山なので、早朝に出発するとしよう。
俺はそっと目を閉じて、深い眠りに落ちていった。
俺は右足で四足歩行で向かってくるモンスターを首を吹き飛ばしながら、持て余した両手で刀を使い、背後から迫る最後のモンスターを両断した。
「……良いダンジョンを引いたな」
一層から最奥まで全てを含めたフロアがおおよそ百、ここまで現れたモンスターの強さは最高でB、最低でEまたはそれ以下だろうか。
俺が思っている以上にここは大規模なダンジョンになっておりモンスターの強さや種類も幅広かったため、初心者から上級者まで多くの冒険者が経験を積めそうだ。
「よっと! おお……やっぱりダンジョンってのは凄いな……」
俺はダンジョンの壁を軽く斬撃を飛ばすことで破壊した。
すると、木っ端微塵に砕けた壁は、まるで生きているかのようにゆっくりと静かに再生し始めた。
これこそがダンジョンにおける最大の特性だ。
俺たち人間が手を加えなくても、壁や地面は時間を置けば勝手に元に戻るので、難しい管理がいらないのだ。
さらに、死んだモンスターは新たに生まれた別のモンスターに捕食されるので、処理をする必要もないのだ。
「今日のところは一旦引き上げて、後は上で考えるか」
俺は刀を鞘に収めて、上へと続く階段へ向かった
なぜか明るいダンジョンの内部には大小様々なフロアが存在しているので、ただ普通に歩いているだけでも暇潰し程度にはなる。
が、しかし、今は時間に余裕がないので、俺はフロアごとに別の位置に設けられた階段を全力で登っていく。
気配を頼りにおおよそのフロア数を把握することができたが、まだまだ下に続いていそうだ。
それに、上の状況はどうなっているかが気になるな。
特に問題なく家が完成してくれているとありがたいのだが……。
◇
「——ただいまー……って、ユルメル! 凄いじゃないか……家があるぞ!」
俺はユルメルを待たせてはいけないと思い、急いで元の場所に戻ると、そこには角を削って丸みを帯びた四角い家が一つ建っていた。
一人で住むにしては少し小さいくらいだが、かなり満足のいく仕上がりだ。
どうやら俺の考えは杞憂だったようだな。
「へへへ! あんまり立派なものじゃないけどね!」
ユルメルは少し疲れた様子で照れ臭そうにしていた。
もしかすると、結構な魔力を酷使させてしまったのかもしれないな。
「いや、正直驚いた。こんなに早く完成するとは思っていなかったからな」
「頑張ったからねっ! でも、今日はもう休みたいかな? 少し疲れちゃった」
ユルメルは大きく深呼吸をして疲れを誤魔化していたが、いつものような笑顔が見られないことから、かなり疲れていることがわかる。
「だな。すぐ飯にしよう。俺が準備するからユルメルは休んでいてくれ」
俺は来た当初と同じく外に置かれていたバックパックを背負ってから、家の中に入った。
入ってすぐのところに扉が三つ並んでおり、真ん中が二人の共同スペース、右が俺の部屋、左がユルメルの部屋というように、手書きの看板が扉に貼り付けられていた。
「そうだなぁ……飯は適当で良いか」
共同スペースに入った俺は、バックパックから硬いパンと干し肉を適量取り出して、それを軽く火の初球魔法で熱に通してから皿に盛りつけた。
正直、二人だけだとただの小旅行みたいな感じになっているので、明日は住民を勧誘したいものだな。
そうしないと、いつまで経っても発展しないしな。
「ほい。お待たせ」
「ありがとっ!」
俺が小さなテーブルの上に皿を置くと、ユルメルは「待ってました!」と言わんばかりにパンと干し肉に齧り付いた。
「……ああ。食べながらで良いんだが話を聞いてほしい。俺は明日、国の住民となる人を適当に勧誘する予定だ」
「……ぅ……うん……っ!」
ユルメルは口をパンパンに膨らませながら、首を縦にブンブンと振った。
「ユルメルには家を作れるのなら少しでも多く作ってほしいんだが……どうだ?」
俺はこれから来る予定の住民のために、ユルメルには家を作ってほしかった。
「……んぐんぐ……ぷはっ! いいよ! この辺りはモンスターも現れないしね! でも、水と食料を何とかしないと危ないかな? ここは他のところよりも日差しが強いから、ずぅーっと働くのは中々厳しいんだよね」
ユルメルはコップに注がれた水で口の中の咀嚼物を全て流し込むと、小さな窓から外を見ながら言った。
「わかった。水と食料、住民の問題は俺が明日中に何とかしよう
俺は何の確証もなかったが、水と食料、住民の問題、その全てを引き受けた。
自分を追い込め追い込むほど”やれる”気がしているからこその判断だが、失敗した時のツケが大きいので、何としてでも成功しなければならない。
まあ、その分やる気がでるのだが。
「お願いするね! 僕も頑張るからさ!」
「ああ、頼んだぞ……。それより、もう少しゆっくり食べてくれ。見てて心配になる」
俺はまたもやパンと干し肉を同時に口に放り込もうとしていたユルメルに軽い注意を促した。
美味しそうに食べるのは一向に構わないのだが、その小さな体であんな大胆な食べ方をされては、どうしても心配の念が勝ってしまう。
「え? こんなの普通だよ? なんならもっと早く食べることもできるし……」
「いやいい。頼むから普通に食べてくれ。俺の分もあげるから……な?」
俺はまだ手をつけていないパンと干し肉が盛りつけられた皿を、向かいに座るユルメルの方に滑らせた。
「いいの? ほんとに?」
途端にユルメルはパァっと満面の笑みを浮かべていたが、すぐに俺の顔色を伺い始めた。
変なところで気を遣っているらしいが、それならなんでもない男女が同じ建物に住んでいること自体に疑問を持ってほしいな。
「ああ。俺は明日に備えて寝るから、ユルメルも早く寝るんだぞ?」
俺はバックパックを持って、共同スペースから自分の部屋に向かった。
「流石にベッドも布団もないよな……」
俺はほんの少しだけ反発性のある床に寝転がって目を閉じた。
建物の手触りや見た目の感じが名も無き領地の地面にかなり酷似していることから、それを原材料として家を建てたのだろう。
かなりの魔力を込めることで人が住めるようにしてあり、雨風を凌ぐには十分すぎると言える。
「……」
明日はやることが盛り沢山なので、早朝に出発するとしよう。
俺はそっと目を閉じて、深い眠りに落ちていった。
12
あなたにおすすめの小説
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
悪霊令嬢~死した聖女憎悪に染まりて呪いを成す~
女譜香あいす
ファンタジー
数え切れない人々をその身に宿す奇跡の力で救ってきた少女、サヤ・パメラ・カグラバ。
聖女と称えられた彼女であったが陰謀の末に愛した者から婚約破棄を言い渡され、友人達からも裏切られ、最後には命を奪われてしまう。
だがそのとき感じた怒りと悲しみ、そして絶望によって彼女の心は黒く歪み、果てにサヤは悪霊として蘇った。
そして、そんな彼女と世を憎みながらもただ生きる事しかできていなかった一人の少女が巡り合う事で、世界に呪いが拡がり始める事となる。
これは誰よりも清らかだった乙女が、憎悪の化身となりすべての人間に復讐を果たす物語。
※この作品は小説家になろうにも掲載しています。
魔法筆職人の俺が居なくなったら、お前ら魔法使えないけど良いんだよな?!
川井田ナツナ
ファンタジー
俺は慈悲深い人間だ。
だから、魔法の『ま』の字も理解していない住民たちに俺の作った魔法筆を使わせてあげていた。
だが、国の総意は『国家転覆罪で国外追放』だとよ。
馬鹿だとは思っていたが、俺の想像を絶する馬鹿だったとはな……。
俺が居なくなったら、お前ら魔法使えなくて生活困るだろうけど良いってことだよな??
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる