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過去のこと
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それは、9年前の10月。
今とは違う職場の栄養士として毎日忙しくしていた時の話だ。
「理恵ちゃん、そっちじゃないよ。こっち」
ふらっと道を逸れた理恵子に、舞が声をかける。
「私、飲み物を買ってから行くから、先に行ってていいよ。演劇部って、あそこの視聴覚室でしょ?」
校舎を見上げて窓を指させば、舞は「わかった。先に行ってるね」と手をひらひらさせた。
ここは、とある県立高校の外廊下。
授業もない土曜日の午後だが、周囲からは部活中の生徒たちの声が聞こえる。
(若者は元気だなぁ)
なんて、ババくさいことを考えてしまうのは、自分が24歳の社会人で、とっくに高校を卒業している身だからだ。
私服姿で来客用スリッパを履き、許可証の入った名札をぶら下げている姿は、まるで卒業生が休みの日に遊びに来たような感じに見えるが、この学校は母校ではない。
なのにどうしてここにいるかというと、現在はこの高校で演劇部の顧問をしていて、数年前は理恵子たちの高校の演劇部の顧問だった先生から、創作作品の演技指導を頼まれたからだ。
どうせ暇だったからと引き受けて、初めて入るK高校に足を踏み入れたわけだが。
(こんな機会でもなければ、他校を見ることなんて出来ないもんね。開始の時間までまだちょっとあるし。見学させてもらおうっと)
なんて考えて、久しぶりに見る高校の景色に内心興奮しながらも、自由に歩きまわった数分後のことだ。
「…ここは、どこ?」
自動販売機は食堂の近くにあるはずだ!という根拠のない自信で、進んだのが悪かったらしい。
案の定、迷ってしまった。
舞に電話して迎えに来てもらおうと思ったが、こういう時に限ってスマホは充電切れ。
途方に暮れていると、どこからともなく流れてきた甘い香りが鼻に届いた。
(あ、この香り。…金木犀だ)
慣れた香りに誘われるまま、ふらふらと匂いの強くなる場所に向かう。
辿り着いた先は校舎裏の中庭のような場所で、目の前にはたくさんのオレンジ色の花を咲かせた大きな金木犀の木が見えた。
(わぁ、綺麗。学校に金木犀なんて珍しいかも。素敵)
その美しさにしばらく見とれていたが、ふと視線を視線にずらした時、近くのベンチに横たわっている人影があってドキリとする。
(ビックリした。人がいたなんて気づかなかった。…男子高校生?)
男子の制服に身を包み、顔の上に台本をのせたまま横になっている人物。
理恵子が気になったのは、その顔の上にのっている台本が、演技指導をする予定の演劇部しか持っていないはずの台本だからだ。
(ということは、演劇部の子かな?)
深く考えずに、その台本に手を伸ばして顔の上から台本を奪い取る。
「え?」
てっきり寝ていると思ったのに、ばっちりと目があった。
驚いたのは、その人が起きていたからではなく、泣いていたからだ。
長めの前髪と眼鏡で隠れた瞳が、涙で光っている。
(男の人が泣いてるの、初めて見た)
「ご、ごめんなさい!寝てるのかと」
「…誰ですか?」
威圧するような低い声と共に、眉がひそめられる。
「あ、怪しいものじゃないの。私、演劇部に用事があって来たんだけど、迷っちゃって。そしたら君が、その台本を持ってたから、つい…」
不機嫌そうな雰囲気に少しひるみながらも言うと、彼は突然プハっと笑った。
(あれ?私、変なこと言った?)
「はは。『怪しいものじゃない』とか。本当に言う人、初めて会いました」
最初に見たのが泣き顔だったからか、笑った顔を見て、なんだか妙にドキドキする。
迷子になったことを説明すると、「だったら、俺が後で案内するので、今はちょっと話しませんか?」と言われ、なぜかベンチに腰掛けて話すことになった。
本当はすぐにでも案内してほしかったけれど、落ち込んだ様子の彼を見ていたら、一人にしてはいけない気持ちになったので、彼の提案を受けたのだ。
とはいえ、初対面の男子高校生とペラペラ話せるほどコミュ強でもない。
(困ったな。何を話せばいいんだろう)
考えていると、彼が先に口を開いた。
「演劇部に用事ってことは、今日来る予定の演技指導の方ですか?元O高校演劇部の」
「え?あ、うん!そう!君も演劇部?」
「はい、1年です」
(やっぱり。…あれ?でも…)
「君は部活には行かないの?」
舞の話によれば、部員はもう全員活動場所である視聴覚室に集まっているはずだ。
なのに、どうして彼は一人で制服姿のまま、こんなところにいたのだろう。
軽い気持ちで聞いたが、彼は表情を曇らせて俯いた。
「…本当は俺、今日まで学校も部活も休みだったんです。父が亡くなって葬儀とかでバタバタしていたので。でも、やることが終わって家にいるのもしんどかったので学校に。かと言って部活って気分でもなかったんで、ここでサボってた感じです」
「そうなんだ。…ごめんなさい。話しづらいことを聞いて…」
(だから泣いてたのか。ああ、余計なことを聞いちゃった…)
「いえ。あなたが謝ることでは。…それに、父の闘病生活は長かったので、覚悟はしていたんです」
そうは言うけれど、まだ高校生の彼にとって身内の不幸は辛いだろう。
理恵子も最近、大切な人を交通事故で亡くしたから、彼の気持ちは痛いほどわかる。
思わず泣きそうな顔をすると、彼は小さく笑った。
「そんな顔しないで下さい。本当に覚悟していたので、父の死に関してはもう諦めていた部分もあるんです。でも、葬儀では親戚たちが悲しむどころか、後継者だの相続だの汚い大人の話ばかりで。誰も純粋に悲しんでくれなかったなって思ったら、泣けてきて。そうやって人の死って忘れられていくんだと思ったら悔しくなって。…ガキですよね、俺」
「ううん。そんなことないよ」
静かに喋る彼の言葉に胸がギュッと締め付けられて、黙っていられなかった。
「…私ね、ずっと自分の声がコンプレックスだったの」
「え?」
突然変わった話題に、彼が不思議そうに顔をあげたが、構わず言葉を続ける。
「人より高くてアニメっぽい声で、普通に話しているつもりなのに、ふざけてるの?って言われて、それが原因で喋れなくなったり。本当に自分の声が嫌いだった。…でも、高校で出会った女の先輩に言われたの。自分にしかない声は恥ずかしいものじゃない。立派な武器だよって。だから私、演劇部に入ってその人が立ち上げた同人サークルで声優もやって。毎日楽しかったんだけど、最近、その先輩が交通事故で亡くなっちゃって…」
「…え?」
「先輩が亡くなって、思い出すのが辛いから何度も声優を辞めようと思った。でも、気付いたの。亡くなった人には思い出の中でしか会えないって。だから思い出ごと大事にしたくて、今でも演劇を続けてるんだ」
彼はじっと黙って話を聞いている。
「…つまり、何が言いたいかっていうと。他の人がどう思っても、君が思い出を大切にしてればその人は消えないわけで。…ごめん、何が言いたいかわからないよね?」
「…いえ。わかります。俺も…」
彼が言いかけた時、彼の持っていたスマホがメッセージの着信を告げる。
それを確認した彼が、理恵子に向かって言った。
「そろそろ行きましょうか?…今日は話せて嬉しかったです。ありがとうございました」
(あ、そういえば名前聞いてない。…まぁ、いっか)
その後は約束通り、彼が視聴覚室まで案内してくれて、彼のあだ名が「トミやん」だと知った。
(高校生って話しにくいと思ってたけど、そんなことはなかったな)
なんて思っていたのに、まさかその数時間後、彼によってトラウマを植え付けられるなんて、この時はまだ知らなかった。
今とは違う職場の栄養士として毎日忙しくしていた時の話だ。
「理恵ちゃん、そっちじゃないよ。こっち」
ふらっと道を逸れた理恵子に、舞が声をかける。
「私、飲み物を買ってから行くから、先に行ってていいよ。演劇部って、あそこの視聴覚室でしょ?」
校舎を見上げて窓を指させば、舞は「わかった。先に行ってるね」と手をひらひらさせた。
ここは、とある県立高校の外廊下。
授業もない土曜日の午後だが、周囲からは部活中の生徒たちの声が聞こえる。
(若者は元気だなぁ)
なんて、ババくさいことを考えてしまうのは、自分が24歳の社会人で、とっくに高校を卒業している身だからだ。
私服姿で来客用スリッパを履き、許可証の入った名札をぶら下げている姿は、まるで卒業生が休みの日に遊びに来たような感じに見えるが、この学校は母校ではない。
なのにどうしてここにいるかというと、現在はこの高校で演劇部の顧問をしていて、数年前は理恵子たちの高校の演劇部の顧問だった先生から、創作作品の演技指導を頼まれたからだ。
どうせ暇だったからと引き受けて、初めて入るK高校に足を踏み入れたわけだが。
(こんな機会でもなければ、他校を見ることなんて出来ないもんね。開始の時間までまだちょっとあるし。見学させてもらおうっと)
なんて考えて、久しぶりに見る高校の景色に内心興奮しながらも、自由に歩きまわった数分後のことだ。
「…ここは、どこ?」
自動販売機は食堂の近くにあるはずだ!という根拠のない自信で、進んだのが悪かったらしい。
案の定、迷ってしまった。
舞に電話して迎えに来てもらおうと思ったが、こういう時に限ってスマホは充電切れ。
途方に暮れていると、どこからともなく流れてきた甘い香りが鼻に届いた。
(あ、この香り。…金木犀だ)
慣れた香りに誘われるまま、ふらふらと匂いの強くなる場所に向かう。
辿り着いた先は校舎裏の中庭のような場所で、目の前にはたくさんのオレンジ色の花を咲かせた大きな金木犀の木が見えた。
(わぁ、綺麗。学校に金木犀なんて珍しいかも。素敵)
その美しさにしばらく見とれていたが、ふと視線を視線にずらした時、近くのベンチに横たわっている人影があってドキリとする。
(ビックリした。人がいたなんて気づかなかった。…男子高校生?)
男子の制服に身を包み、顔の上に台本をのせたまま横になっている人物。
理恵子が気になったのは、その顔の上にのっている台本が、演技指導をする予定の演劇部しか持っていないはずの台本だからだ。
(ということは、演劇部の子かな?)
深く考えずに、その台本に手を伸ばして顔の上から台本を奪い取る。
「え?」
てっきり寝ていると思ったのに、ばっちりと目があった。
驚いたのは、その人が起きていたからではなく、泣いていたからだ。
長めの前髪と眼鏡で隠れた瞳が、涙で光っている。
(男の人が泣いてるの、初めて見た)
「ご、ごめんなさい!寝てるのかと」
「…誰ですか?」
威圧するような低い声と共に、眉がひそめられる。
「あ、怪しいものじゃないの。私、演劇部に用事があって来たんだけど、迷っちゃって。そしたら君が、その台本を持ってたから、つい…」
不機嫌そうな雰囲気に少しひるみながらも言うと、彼は突然プハっと笑った。
(あれ?私、変なこと言った?)
「はは。『怪しいものじゃない』とか。本当に言う人、初めて会いました」
最初に見たのが泣き顔だったからか、笑った顔を見て、なんだか妙にドキドキする。
迷子になったことを説明すると、「だったら、俺が後で案内するので、今はちょっと話しませんか?」と言われ、なぜかベンチに腰掛けて話すことになった。
本当はすぐにでも案内してほしかったけれど、落ち込んだ様子の彼を見ていたら、一人にしてはいけない気持ちになったので、彼の提案を受けたのだ。
とはいえ、初対面の男子高校生とペラペラ話せるほどコミュ強でもない。
(困ったな。何を話せばいいんだろう)
考えていると、彼が先に口を開いた。
「演劇部に用事ってことは、今日来る予定の演技指導の方ですか?元O高校演劇部の」
「え?あ、うん!そう!君も演劇部?」
「はい、1年です」
(やっぱり。…あれ?でも…)
「君は部活には行かないの?」
舞の話によれば、部員はもう全員活動場所である視聴覚室に集まっているはずだ。
なのに、どうして彼は一人で制服姿のまま、こんなところにいたのだろう。
軽い気持ちで聞いたが、彼は表情を曇らせて俯いた。
「…本当は俺、今日まで学校も部活も休みだったんです。父が亡くなって葬儀とかでバタバタしていたので。でも、やることが終わって家にいるのもしんどかったので学校に。かと言って部活って気分でもなかったんで、ここでサボってた感じです」
「そうなんだ。…ごめんなさい。話しづらいことを聞いて…」
(だから泣いてたのか。ああ、余計なことを聞いちゃった…)
「いえ。あなたが謝ることでは。…それに、父の闘病生活は長かったので、覚悟はしていたんです」
そうは言うけれど、まだ高校生の彼にとって身内の不幸は辛いだろう。
理恵子も最近、大切な人を交通事故で亡くしたから、彼の気持ちは痛いほどわかる。
思わず泣きそうな顔をすると、彼は小さく笑った。
「そんな顔しないで下さい。本当に覚悟していたので、父の死に関してはもう諦めていた部分もあるんです。でも、葬儀では親戚たちが悲しむどころか、後継者だの相続だの汚い大人の話ばかりで。誰も純粋に悲しんでくれなかったなって思ったら、泣けてきて。そうやって人の死って忘れられていくんだと思ったら悔しくなって。…ガキですよね、俺」
「ううん。そんなことないよ」
静かに喋る彼の言葉に胸がギュッと締め付けられて、黙っていられなかった。
「…私ね、ずっと自分の声がコンプレックスだったの」
「え?」
突然変わった話題に、彼が不思議そうに顔をあげたが、構わず言葉を続ける。
「人より高くてアニメっぽい声で、普通に話しているつもりなのに、ふざけてるの?って言われて、それが原因で喋れなくなったり。本当に自分の声が嫌いだった。…でも、高校で出会った女の先輩に言われたの。自分にしかない声は恥ずかしいものじゃない。立派な武器だよって。だから私、演劇部に入ってその人が立ち上げた同人サークルで声優もやって。毎日楽しかったんだけど、最近、その先輩が交通事故で亡くなっちゃって…」
「…え?」
「先輩が亡くなって、思い出すのが辛いから何度も声優を辞めようと思った。でも、気付いたの。亡くなった人には思い出の中でしか会えないって。だから思い出ごと大事にしたくて、今でも演劇を続けてるんだ」
彼はじっと黙って話を聞いている。
「…つまり、何が言いたいかっていうと。他の人がどう思っても、君が思い出を大切にしてればその人は消えないわけで。…ごめん、何が言いたいかわからないよね?」
「…いえ。わかります。俺も…」
彼が言いかけた時、彼の持っていたスマホがメッセージの着信を告げる。
それを確認した彼が、理恵子に向かって言った。
「そろそろ行きましょうか?…今日は話せて嬉しかったです。ありがとうございました」
(あ、そういえば名前聞いてない。…まぁ、いっか)
その後は約束通り、彼が視聴覚室まで案内してくれて、彼のあだ名が「トミやん」だと知った。
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