195 / 196
最終章:罪と罰の果て
その186 その後
しおりを挟む
「レオス! レオスどこ行ったの!」
「あ、ルビア様。レオス様なら、城下町へ出られてますよ?」
「また!? もしかしてエリィも?」
「うふふ、そうですね。メディナ様も一緒ですよ」
「あたしも呼んでくれればいいのに……!」
「ダメですよ、お腹の子供に触りますから。ベルゼラ様も悔しそうに執務に励んでおられますから、お手伝いをされては?」
「くう……! 帰ったら覚えてなさいよレオス!」
◆ ◇ ◆
「へっくし!?」
妙な悪寒を感じ、僕はくしゃみをする。
「風邪? 暖める?」
「すぐくっつこうとしない! メディナ、あなた魔法兵団はどうしたの?」
「任せてきた。もう彼らは私の手から離れた。それより、私も子供が欲しい」
「うーん、それは夜、レオスが元気だったらかなあ。ね?」
そう言って荷台に設置してあるベビーベッドに寝かせている子供の頬を撫でるエリィを見て、僕は串焼きの準備をしながらほほ笑む。
――あの騒動からもう三年が経っていた。
あの宣言の後、ベルはアスル公国の王女となり国の債権を始めた。元々素質はあったのだろう、一年目を終えるころには他国と連携して各領地が貧しいということは無くなった。国王に与さず、エスカラーチに殺されなかった貴族はナイア姫の娘だということにむせび泣き、協力をしてくれたのは大きかった。
「えー……。あ、いらっしゃいませ!」
本日一人目のお客さんだ。荷台はそのままで、馬達も放していたのに逃げずに僕達を待ってくれていたのでそのまま引いてもらっていたりする。
そうそう、アレン達は戦いの後、ノワール城……エイゲート王国へと戻っていった。
国王様からの手紙によると、アマルティアの騒動の一件と、ベルを王女にした功績でレオバールは逃亡した罪を相殺してもらい、自国への強制送還と剣聖の剥奪だけで済んだらしい。
一緒に帰ったフェイさんとペリッティという女性の証言で、なんとか難を逃れた形かな。
だけどレオバールは自国へ戻った後、どこかへ去って行ったらしい。罪により、国境は越えられないからどこかでひっそりと暮らしているのではないかと思っている。
別れ際、寂しそうにエリィに微笑みながら別れを告げていたので、もう僕達の前に現れないであろうと思う。
「きゃっきゃ!」
「可愛い」
「この子、メディナ大好きなのよね。なんでかしら?」
「私がお母さんよ」
「止めてよそういうのは……」
後ろからそんな声が聞こえてくる。エリィよりも抱っこしている時間が長いからじゃないかな。メディナも神に近いレベルの存在だけど、いつもどおりぼーっとしている団長というイメージしかないけど、
話がそれたけど、アレンは国王様に報告した後に故郷の村へと帰った。妹の治療費は国が負担してくれ、今はふたりで仲良く暮らしているのだそう。ルビアに声をかけようとしていたけど、結局なにも言わず去って行った。
ちなみに光の剣は気づいたらアレンの手から消えた。ソレイユの仕業か、それとも創ったティモリアが仕掛けた『世界に危機が訪れたら勇者を選ぶ』事象のせいで一時消えたのかそれはわからない。
アレンには迷惑をかけられたけど、全てが終わった今、幸せになって欲しい。
「はい、串焼き一本ね」
「ありがとー王様ー!」
「はは……」
そして僕はというと、結局当初の予定通りというかなんというか……ベルゼラと結婚しました……。で、見てもらっているから分かると思うけど、エリィとも結婚し昨年子供ができた。僕も今年で19歳だしね。
結局、前世での因果からベルを残してエリィとだけ結婚するわけにはいかないと選んだ道だ。そうなると必然的に僕が国王、というわけである。
「まさかベルよりもルビアに先に子供ができるとは思わなかったわね。まあ、ベルの次がメディナかしら?」
「子供はたくさんいた方がいい。国王はそういうもの」
「またメディナの王族理論だね。僕でいいなら構わないんだけどさ」
まあ、そういうことでルビアとメディナも僕の嫁だ。
ルビアはてっきり国へ帰るのかと思ったら、エクスィレオスとして顕現した姿に惚れていたらしい。身長はこの三年で伸びたけど、あそこまでにはなっていない。曰く、その内かっこよくなるからいいのだそうだ。現実的だったルビアがそんなことを言いだすなんて、世の中分からないものである。
エリィとメディナがじゃれ合っているののみてそんなことを考えていると、本日二人目のお客さんの陰が見え声をあげる。
「いらっしゃいませ!」
「一本もらっていいかい?」
「あ、クロウとアニス! こっちに来ていたんだ? どうだい修行は?」
「今度、ラーヴァ国で久しぶりに開催される武闘大会に出る予定だよ。ルビアさんから継承した『拳聖』の称号に恥じない戦いをしないといけないから!」
「へえ、気合が入っているなあ。頑張ってね! 父さんと母さんに会うのに、見に行ってもいいかも」
すると、隣で意地悪そうな顔をしたアニスが口を開く。
「レオスさん、そんなこと言っていいんですか? ルビアさんも赤ちゃんできたし、もう稽古つけてもらえないからってレオスさんに頼むつもりですよ」
「え!?」
「神をも倒したレオス相手には敵わないけど、練習にはなる……!」
本気の目だった。
「い、いや、僕はもう戦うつもりないからさ」
「そんなことを言って、宝物庫にあの時の武器を残しているのは知っているよ? ねえメディナさん」
「……」
「……」
僕が睨むと、即座に顔をそっぽに向けて目を露骨に逸らした。後で問い詰めねばならないかな。
「それじゃ、後で頼むよ! ルビアさんに挨拶してくるから!」
「またねー!」
串焼きを手渡すとふたりは城へ向かって歩き出す。
ふと改めて広場から町を見渡すと、賑やかな商店街や住宅地が目に入る。この広場で屋台を出すのは僕の日課で、この城下町が復興するまで屋台を出して食べ物屋をやっていた名残である。なので、僕を国王と知りつつも買いに来てくれる人は多い。
「やれやれ、戦闘狂になっちゃったなあクロウ」
「あれは優秀。拳聖にならなければウチに勧誘したかった」
「努力家だよね。二年くらいでルビアと同じレベルになるとは思わなかったもの。あ、そろそろミルクの時間だわ」
エリィがいそいそと子供にミルクを作っているのを見て僕は幸せを感じる。前世であんなことになったのに、まさか今世で子供まで授かることができるようになるなんてね。
「……あいつもちゃんと生まれ変われるといいな」
◆ ◇ ◆
『はい、というわけでティモリアさんは牢獄。アマルティアさんは罪を償うか、魂の消滅を裁定します』
『は? え!? あ、ちょっと! 私の出番これだけですかぁぁぁぁ!?』
屈強な男達に連れられ、部屋から出て行く。残されたのは、ソレイユとアマルティアの魂だけである。不意に、アマルティアが口を開く。
「俺はどうなる?」
『今言った通り、罪を償うか消滅か、ですね。ちなみにあなたはどちらをご所望ですか?』
「……」
ソレイユの問いに、アマルティアは少しだけ考えてから答えた。
「エクスィレオスは罪を償うため、七万回転生したんだって? 俺もそれをすることはできるかい?」
『もちろんです。でも、レオスさんほど酷い結果にはなりませんでしたからそこまでする必要もありませんけど……』
「いや、いいんだ。力から解放されて、頭がスッキリした。俺は人間を助けたかったのに、おもちゃにすることになるなんてな。迷惑をかけた。だから同じ罰を受けようと思う」
『ふふ、わかりました。おねえちゃーん!』
『ほいきた!』
「お、おお……なんだい?」
『初めまして、ソレイユの姉、ルアです。あなたの転生コースの責任者兼、最高神に近い存在ですよ! それでは早速行きましょうか。まずはミジンコに転生し、そこからだんだんと大きな動物になっていきます。今の記憶と知識は残ります』
それを聞いてアマルティアは青ざめる、意識を持ったままミジンコだと、と。
「……!? そんなの地獄じゃないか……!?」
『まあ、そうですね。世界の半分近くの人間を滅ぼしたエクスィレオスの罪はそれほど重かったんですよ。むしろ、人の身で神に近づくこと自体奇跡なんですけどね? あなたの相手はそんな人だったんですよ』
「それじゃあもしかして――」
『もし私達が手助けをしなくても、あなたは恐らくいつか消されていたでしょう。特に彼女達に危害を加えた後なら、なおさら。悪神と言われていた理由、お判りいただけましたか?』
「ならどうして手助けを……」
『……また、おなじことを繰り返したくなかったからですかね。あの時は手遅れだった。でも今度は、ってね』
「……」
その言葉にアマルティアは黙り、しばらくの沈黙の後に言った。
「それじゃ、連れて行ってくれ。俺も同じ罰を受けよう」
『はーい! それじゃミジンコから転生します! レオスさんってどれくらい生きたっけ?』
『ミジンコは生後3秒でお魚さんに食べられたよ、お姉ちゃん。むごたらしく死んだのは子牛に転生した時にライオンさんい食べられた時だったなあ……』
「え……」
『それでは行ってらっしゃい!』
「いや、待っ――」
すべてを言い終わる前に、アマルティアの魂はミジンコへと変わった。
『……終わったわね』
『うん。あの世界の管理、わたしで良かったのかな?』
『いいんじゃない? 関りがあるし、ね』
ルアはそう言って立ち去る。ソレイユはティモリアの後釜として、世界の女神として見守ることになったのだ。
『ま、いいか♪ もう、変なことは起きないでしょうし、もし何かが起きたとしても――』
心優しい悪神がいるのだからと、胸中で呟くのだった。
「あ、ルビア様。レオス様なら、城下町へ出られてますよ?」
「また!? もしかしてエリィも?」
「うふふ、そうですね。メディナ様も一緒ですよ」
「あたしも呼んでくれればいいのに……!」
「ダメですよ、お腹の子供に触りますから。ベルゼラ様も悔しそうに執務に励んでおられますから、お手伝いをされては?」
「くう……! 帰ったら覚えてなさいよレオス!」
◆ ◇ ◆
「へっくし!?」
妙な悪寒を感じ、僕はくしゃみをする。
「風邪? 暖める?」
「すぐくっつこうとしない! メディナ、あなた魔法兵団はどうしたの?」
「任せてきた。もう彼らは私の手から離れた。それより、私も子供が欲しい」
「うーん、それは夜、レオスが元気だったらかなあ。ね?」
そう言って荷台に設置してあるベビーベッドに寝かせている子供の頬を撫でるエリィを見て、僕は串焼きの準備をしながらほほ笑む。
――あの騒動からもう三年が経っていた。
あの宣言の後、ベルはアスル公国の王女となり国の債権を始めた。元々素質はあったのだろう、一年目を終えるころには他国と連携して各領地が貧しいということは無くなった。国王に与さず、エスカラーチに殺されなかった貴族はナイア姫の娘だということにむせび泣き、協力をしてくれたのは大きかった。
「えー……。あ、いらっしゃいませ!」
本日一人目のお客さんだ。荷台はそのままで、馬達も放していたのに逃げずに僕達を待ってくれていたのでそのまま引いてもらっていたりする。
そうそう、アレン達は戦いの後、ノワール城……エイゲート王国へと戻っていった。
国王様からの手紙によると、アマルティアの騒動の一件と、ベルを王女にした功績でレオバールは逃亡した罪を相殺してもらい、自国への強制送還と剣聖の剥奪だけで済んだらしい。
一緒に帰ったフェイさんとペリッティという女性の証言で、なんとか難を逃れた形かな。
だけどレオバールは自国へ戻った後、どこかへ去って行ったらしい。罪により、国境は越えられないからどこかでひっそりと暮らしているのではないかと思っている。
別れ際、寂しそうにエリィに微笑みながら別れを告げていたので、もう僕達の前に現れないであろうと思う。
「きゃっきゃ!」
「可愛い」
「この子、メディナ大好きなのよね。なんでかしら?」
「私がお母さんよ」
「止めてよそういうのは……」
後ろからそんな声が聞こえてくる。エリィよりも抱っこしている時間が長いからじゃないかな。メディナも神に近いレベルの存在だけど、いつもどおりぼーっとしている団長というイメージしかないけど、
話がそれたけど、アレンは国王様に報告した後に故郷の村へと帰った。妹の治療費は国が負担してくれ、今はふたりで仲良く暮らしているのだそう。ルビアに声をかけようとしていたけど、結局なにも言わず去って行った。
ちなみに光の剣は気づいたらアレンの手から消えた。ソレイユの仕業か、それとも創ったティモリアが仕掛けた『世界に危機が訪れたら勇者を選ぶ』事象のせいで一時消えたのかそれはわからない。
アレンには迷惑をかけられたけど、全てが終わった今、幸せになって欲しい。
「はい、串焼き一本ね」
「ありがとー王様ー!」
「はは……」
そして僕はというと、結局当初の予定通りというかなんというか……ベルゼラと結婚しました……。で、見てもらっているから分かると思うけど、エリィとも結婚し昨年子供ができた。僕も今年で19歳だしね。
結局、前世での因果からベルを残してエリィとだけ結婚するわけにはいかないと選んだ道だ。そうなると必然的に僕が国王、というわけである。
「まさかベルよりもルビアに先に子供ができるとは思わなかったわね。まあ、ベルの次がメディナかしら?」
「子供はたくさんいた方がいい。国王はそういうもの」
「またメディナの王族理論だね。僕でいいなら構わないんだけどさ」
まあ、そういうことでルビアとメディナも僕の嫁だ。
ルビアはてっきり国へ帰るのかと思ったら、エクスィレオスとして顕現した姿に惚れていたらしい。身長はこの三年で伸びたけど、あそこまでにはなっていない。曰く、その内かっこよくなるからいいのだそうだ。現実的だったルビアがそんなことを言いだすなんて、世の中分からないものである。
エリィとメディナがじゃれ合っているののみてそんなことを考えていると、本日二人目のお客さんの陰が見え声をあげる。
「いらっしゃいませ!」
「一本もらっていいかい?」
「あ、クロウとアニス! こっちに来ていたんだ? どうだい修行は?」
「今度、ラーヴァ国で久しぶりに開催される武闘大会に出る予定だよ。ルビアさんから継承した『拳聖』の称号に恥じない戦いをしないといけないから!」
「へえ、気合が入っているなあ。頑張ってね! 父さんと母さんに会うのに、見に行ってもいいかも」
すると、隣で意地悪そうな顔をしたアニスが口を開く。
「レオスさん、そんなこと言っていいんですか? ルビアさんも赤ちゃんできたし、もう稽古つけてもらえないからってレオスさんに頼むつもりですよ」
「え!?」
「神をも倒したレオス相手には敵わないけど、練習にはなる……!」
本気の目だった。
「い、いや、僕はもう戦うつもりないからさ」
「そんなことを言って、宝物庫にあの時の武器を残しているのは知っているよ? ねえメディナさん」
「……」
「……」
僕が睨むと、即座に顔をそっぽに向けて目を露骨に逸らした。後で問い詰めねばならないかな。
「それじゃ、後で頼むよ! ルビアさんに挨拶してくるから!」
「またねー!」
串焼きを手渡すとふたりは城へ向かって歩き出す。
ふと改めて広場から町を見渡すと、賑やかな商店街や住宅地が目に入る。この広場で屋台を出すのは僕の日課で、この城下町が復興するまで屋台を出して食べ物屋をやっていた名残である。なので、僕を国王と知りつつも買いに来てくれる人は多い。
「やれやれ、戦闘狂になっちゃったなあクロウ」
「あれは優秀。拳聖にならなければウチに勧誘したかった」
「努力家だよね。二年くらいでルビアと同じレベルになるとは思わなかったもの。あ、そろそろミルクの時間だわ」
エリィがいそいそと子供にミルクを作っているのを見て僕は幸せを感じる。前世であんなことになったのに、まさか今世で子供まで授かることができるようになるなんてね。
「……あいつもちゃんと生まれ変われるといいな」
◆ ◇ ◆
『はい、というわけでティモリアさんは牢獄。アマルティアさんは罪を償うか、魂の消滅を裁定します』
『は? え!? あ、ちょっと! 私の出番これだけですかぁぁぁぁ!?』
屈強な男達に連れられ、部屋から出て行く。残されたのは、ソレイユとアマルティアの魂だけである。不意に、アマルティアが口を開く。
「俺はどうなる?」
『今言った通り、罪を償うか消滅か、ですね。ちなみにあなたはどちらをご所望ですか?』
「……」
ソレイユの問いに、アマルティアは少しだけ考えてから答えた。
「エクスィレオスは罪を償うため、七万回転生したんだって? 俺もそれをすることはできるかい?」
『もちろんです。でも、レオスさんほど酷い結果にはなりませんでしたからそこまでする必要もありませんけど……』
「いや、いいんだ。力から解放されて、頭がスッキリした。俺は人間を助けたかったのに、おもちゃにすることになるなんてな。迷惑をかけた。だから同じ罰を受けようと思う」
『ふふ、わかりました。おねえちゃーん!』
『ほいきた!』
「お、おお……なんだい?」
『初めまして、ソレイユの姉、ルアです。あなたの転生コースの責任者兼、最高神に近い存在ですよ! それでは早速行きましょうか。まずはミジンコに転生し、そこからだんだんと大きな動物になっていきます。今の記憶と知識は残ります』
それを聞いてアマルティアは青ざめる、意識を持ったままミジンコだと、と。
「……!? そんなの地獄じゃないか……!?」
『まあ、そうですね。世界の半分近くの人間を滅ぼしたエクスィレオスの罪はそれほど重かったんですよ。むしろ、人の身で神に近づくこと自体奇跡なんですけどね? あなたの相手はそんな人だったんですよ』
「それじゃあもしかして――」
『もし私達が手助けをしなくても、あなたは恐らくいつか消されていたでしょう。特に彼女達に危害を加えた後なら、なおさら。悪神と言われていた理由、お判りいただけましたか?』
「ならどうして手助けを……」
『……また、おなじことを繰り返したくなかったからですかね。あの時は手遅れだった。でも今度は、ってね』
「……」
その言葉にアマルティアは黙り、しばらくの沈黙の後に言った。
「それじゃ、連れて行ってくれ。俺も同じ罰を受けよう」
『はーい! それじゃミジンコから転生します! レオスさんってどれくらい生きたっけ?』
『ミジンコは生後3秒でお魚さんに食べられたよ、お姉ちゃん。むごたらしく死んだのは子牛に転生した時にライオンさんい食べられた時だったなあ……』
「え……」
『それでは行ってらっしゃい!』
「いや、待っ――」
すべてを言い終わる前に、アマルティアの魂はミジンコへと変わった。
『……終わったわね』
『うん。あの世界の管理、わたしで良かったのかな?』
『いいんじゃない? 関りがあるし、ね』
ルアはそう言って立ち去る。ソレイユはティモリアの後釜として、世界の女神として見守ることになったのだ。
『ま、いいか♪ もう、変なことは起きないでしょうし、もし何かが起きたとしても――』
心優しい悪神がいるのだからと、胸中で呟くのだった。
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
裏庭が裏ダンジョンでした@完結
まっど↑きみはる
ファンタジー
結界で隔離されたど田舎に住んでいる『ムツヤ』。彼は裏庭の塔が裏ダンジョンだと知らずに子供の頃から遊び場にしていた。
裏ダンジョンで鍛えた力とチート級のアイテムと、アホのムツヤは夢を見て外の世界へと飛び立つが、早速オークに捕らえれてしまう。
そこで知る憧れの世界の厳しく、残酷な現実とは……?
挿絵結構あります
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる