蛇と刺青 〜対価の交わりに堕ちていく〜

寺原しんまる

文字の大きさ
41 / 62

俺を体内に吸収して欲しい

しおりを挟む
「ジェイが欲しい……」


 鈴子は顔を真っ赤にして涙目でジェイに懇願していた。既に絶頂を味わった鈴子の身体は熟しており、熱く太い何かで中をかき回して欲しいと身体が脳に訴えるのだ。


 その様子を感情を読み取られないように、無表情で見ているジェイは鈴子に告げる。


「でもそれじゃあ対価じゃなくなるだろ? 治療でもない。それは当初の約束じゃなくなるよな?」

「そんな……、意地悪言わないで……。もう、耐えれない……よう」


 プルプル震えてジェイの腕を掴む鈴子は、ハアハアと熱い吐息を吐きながらモジモジと腰を無意識に揺らしていた。


「じゃあ鈴子は対価じゃなくても俺に抱かれて良いんだな?」


 ジェイの言葉がシーンとした室内に響き、鈴子に重くのし掛かってきた。ここで良いと言えばジェイにいつでも抱かれる。しかしそれは、恋人同士ではなくセフレと言うことなのではとの葛藤が頭をよぎるのだ。まだ、ジェイの口から「恋人」とは聞けていない。


「んぅ……ん。わかんない……。セフレになるのは嫌なの……」


 鈴子の口から出た「セフレ」という言葉に唖然としたジェイは、鈴子をグイッと持ち上げて自分と同じ目の高さに持ってくる。


「セフレって……、まだそんな事を言ってるのか? そんな風に鈴子の事を思った事は一度もない。お前はセフレとかそんなもんじゃないんだ。俺にとって……」


「じゃあ私は何なの?」との疑問が鈴子の中に湧き上がるが、それを口にすることは出来ない鈴子。ただ黙ってジェイを見つめる。ジェイの顔が鈴子の顔に近づいていき、ゆっくりと互いの唇が重なり合う。ハムハムと唇を甘噛みし合いながら、舌を絡めて唾液を交換する。


 ジェイの舌の動きは鈴子の秘部を犯す時と同じ様に艶めかしく、鈴子の口内を浸食していくのだ。鈴子は毎晩のように秘部に調教されていたあの快楽を思い出し、熱を持って愛蜜を製造している下半身をギュッと押さえた。


「なんだ? 鈴子は自分で触るのか? 俺は必要ないよな」


 ジェイの発言に「やぁ!」と声を上げる鈴子は、まだ宙に浮いている自分の身体をブンブンと揺らす。流石に持ちきれなくなったジェイが「はいはい」と鈴子を地上に戻したのだ。


「ジェイが触って……、いっぱい……」

「それだけでいいのか?」

「ううん、舐めて……。あと、いっぱい……つ、突いて欲しいよ」


 それを全て聞いたジェイは満足したのか、感情を表して満面の笑顔になった。鈴子をギュッと抱きしめ何度も何度も唇を合わしてチュチュと音を立てている。


「ああ、いっぱい可愛がってやるよ。俺の鈴子をな……。朝まで何度でもイケばいい」


 ニヤリと妖しく微笑むジェイは、鈴子を担ぎ上げて大股でベッドへと移動するのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あふぁぁぁ、あひぁぁぁ! は、激しいのーーーー」


 もう何時間交わり続けているのか二人は覚えていない。鈴子を自分の上に跨がらせて下から激しく腰を打ち付けるジェイ。特大サイズのジェイの肉棒は、鈴子の蜜肉にグッポリと入り込み、子宮口をグリグリと押し上げる。普通は届かない所までも余裕で届いてしまうジェイの下半身は、鈴子に絶え間ない絶頂を与えている。


 既に正気をなくしかけている鈴子は、快楽を貪ることに長けた娼婦の様に、妖艶にジェイの動きに合わして腰を動かす。


 二人の結合部分から泡だった愛液が周囲に飛び散り、ベッドを濡らしていたが、二人は気にする様子もなく快楽をただ貪る。


「鈴子、イキっぱなしなのか? 中が凄い、震えて締め付けてくる……うぅ」


 顔を歪めるジェイは「くぁあ!」と大きく声を上げる。吐精寸前で耐えたジェイは一端鈴子の中から肉棒を引き抜くのだ。


「やぁん……だめ。中に入れていたいの。抜いちゃ……やだぁ」


 離れて行くジェイの男根を掴もうとする鈴子を、「まてまて」とジェイが告げながら体位を変えるのだった。鈴子を四つん這いにして尻を高く上げさせ、そのままの位置で動かない様にと伝えたジェイ。鈴子の愛液でグッショリと濡れている肉棒を撫でながら、ジェイはニヤリと微笑んだ。


「朝までに何回イケるかな? 忘れずに数えるんだぞ。いいな……」


 臍まで届くほどの長さとあり得ない太さを持つジェイの肉棒が、鈴子の卑裂の入り口に宛がわれたかと思うと、一気に最奥までドチュンと突き刺されたのだった。


「あひぃぃぃ! ひぎぃーーーー! ぐぅあ、あん……あふぁぁぁ!」


 声にならない嬌声が鈴子の口から発せられる。余りの衝撃で鈴子の目の前は真っ白になり、目の前に星が散りばめられた。


 ドチュン ドチュンとジェイに最奥を突かれる度に、鈴子の目の前に星が散らばる。子宮口が開いて、ジェイの肉棒を咥え込んでいる様な錯覚さえ起こすほどに、グッと最奥まで入り込んだジェイの男根。更に奥へとグリグリと進んで行く。


「ハハハ……。こんな所まで誰も届かないからなあ。俺だけが知ることが出来る鈴子の中身だよ……」


 ガツガツと激しく腰を振るジェイに、為す術もない鈴子は只ひたすら嬌声を漏らしていた。大きなジェイに串刺しにされた小さな鈴子は為す術も無く、ただ快楽を貪るだけの穴になってしまう。


(ああ、この最奥で俺の精子をぶちまけたい。鈴子の中も外も俺の精子塗れにしてマーキングしたい……)


「鈴子……ハアハア……、中でイキたい。鈴子の中に出したい……ハアハア」

「だめ……。うぁぁぁ、くぅぅぅ! いひぃぃぃ! あ、赤ちゃん……できちゃうから……」


 鈴子の言葉を聞いて「チッ」と舌打ちしたジェイは、その鬱憤を晴らすかのように更に激しくガツガツと鈴子に腰を打ち付ける。


 その衝撃で声も出せなくなった鈴子は「あー、あー」と涎を垂らしながら快楽を貪った。


 鈴子の尻を左右に開き二人の結合部分が見える様にしたジェイは、泡立つソコを満足そうに見つめる。


「中で出したらダメなら、鈴子が飲んでくれ……。鈴子の中に俺を吸収して欲しいんだ」


 意識が飛んでいた鈴子だが、何故かジェイの言葉に反応してコクリと頭を動かす。それを見たジェイは満足そうに「ありがとう」と呟いた。


 ジェイの腰の動きが単調になり、絶頂が近いと鈴子に知らせる。鈴子はボーッとする頭の中で「飲まないと」と思い、口を大きく開けてその瞬間を待つ。


「ぐぅぅぅ、ああああ! イクぞ……受け取れぇ!」


 鈴子の秘部から抜き出した肉棒の避妊具を外して、鈴子の開いた口の中に吐精したジェイは、ハアハアと肩で息をしながら鈴子の口内に貯まっていく白濁を眺めている。


 鈴子は口内に注がれた白濁の存在を確認し、ゴクリと飲み込んだのだった。


 既に何度も絶頂を迎えて限界だった鈴子は、そのままグッタリと倒れ込みスウスウと寝息を立てて寝てしまうのだった。


「え? えええ? 鈴子、うがいした方がいいのに……」


 ジェイの白濁を味わっているように寝ながら舌を動かしている鈴子は、満足そうな笑顔をしている。その様子を興味深そうに見ていたジェイは、ミネラルウォーターを口に含み鈴子に口移しで飲ますのだった。


「まあ、流石に精子塗れの口内で寝かすわけにはいかないよな……」


 コンドームの空き箱に目が行くジェイ。今日は記録更新は無かったが、前回と同じ個数を使用していた。しかし、これが毎回となるとと頭を抱えるジェイ。


「やべえな。買い置きまだあったかな?」


 引き出しの中を確認するジェイは「うーん」と唸る。中にはあと一箱あるのみだったのだ。ジェイのサイズは超特大で日本には売っていないサイズ。輸入品に頼るしかないのだが、今注文しても届くのに数週間かかるのだった。


「と、取り敢えず。今すぐ注文しておこう……」


 ジェイはスマートフォン片手におなじみのネットショップにアクセスして、「マグナムコンドーム サイズXXL」を注文する。


「届くまでどうするかなあ……」


「ハア……」と重い溜め息を吐いたジェイだった。
 
しおりを挟む
感想 15

あなたにおすすめの小説

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...