25 / 121
1章 私がガチなのは内緒である
25話 いつの間に!?
しおりを挟む
入学前に感じていた高校生活への不安は、完全に杞憂だった。
先生は優しく、授業は分かりやすい。
同級生はみんな人当たりがよく、クラス全体が楽しい雰囲気に包まれている。
私としては、学校の敷地内において男性の出入りを徹底して禁じていることも嬉しい。
彼氏を欲しがっている子には悪いけど、萌恵ちゃんに悪い虫が付く可能性が消えるのは非常に助かる。
調理実習で私が担当した品がなぜか禍々しいオーラをまとってしまったことを除けば、これといったハプニングもなく平和な時間が流れた。
そして、気付けば四月も終わろうとしている。
「萌恵ちゃんはゴールデンウィークに帰省するの?」
「あたしは真菜に合わせるって連絡してあるよ~」
「私も同じことお母さんに言っちゃった」
「お~っ、奇遇だね! やっぱり一心同体だ!」
「一人だけ残して帰るわけにもいかないからね」
実家が恋しい気持ちはもちろんある。
ただ、萌恵ちゃんと一緒にいられるならそっちの方がいい。
実家が隣同士だから帰省したところで好きなときに会えるんだけど、やっぱり共同生活の環境と比べれば物足りなさがある。
「真菜がよければ、ゴールデンウィークもこっちで過ごしたいな」
「うん、いいよ」
逡巡することなく即答した。
そもそも最終日の前日から泊りがけで双方の母親が遊びに来るので、無理して帰る理由もない。
仕事で忙しいお父さんには、電話で労いの言葉をかけるとしよう。
「美咲と芽衣、そろそろ来るかな?」
「そうだね。昨日は用事あるからってすぐ帰ってたけど、今日は顔出すって言ってたし」
放課後に私たちの教室で話すのは毎日の日課みたいになっており、来られない日は律儀に連絡してくれる。
毎日飽きずに駄弁っているけど、翌日になったら記憶から薄れているような他愛ない内容ばかりだ。
「邪魔するわよ」
不意に開かれた扉から、芽衣ちゃんが現れた。後ろから美咲ちゃんも続く。
よく見ると、二人は手をつないでいる。
芽衣ちゃんから握ったのだとしたら、もうヘタレ扱いはできない。
「二人はゴールデンウィークの予定とかあるの?」
開口一番に、定番の話題を振ってみた。
なにも決まっていないなら、また家に招待してみんなで遊ぶのも楽しそうだ。
しかし、まずい質問だったのか、芽衣ちゃんと美咲ちゃんはなにやらアイコンタクトを交わし、芽衣ちゃんが口を開く。
「実は――芽衣たち、付き合い始めたのよ。連休中は両親が家を空けるから、美咲を招いて二人きりで過ごそうと思ってるわ」
「&%$#!? つっ、つつつつっつきあってるの!?」
いきなり衝撃の事実を告げられ、柄にもなく奇声を発してしまった。
「うん? 芽衣の帰省に美咲が付き合うってこと?」
「ごめん萌恵ちゃん、ちょっと素数を数えてて!」
恋愛に無頓着な人特有の発想をする萌恵ちゃんには、心苦しいけど少しおとなしくしていてもらう。
「それで、本当に付き合ってるの!? いつの間に!? エイプリルフールなら入学前に終わってるよ!? げほっ、ごほっ!」
出し慣れない大声を連続して発したことで、激しく咳き込んでしまう。
「ちょ、ちょっと落ち着きなさい。昨日言ってた用事っていうのは、芽衣が告白のために美咲を呼び出したのよ。自分でも夢じゃないかって疑ったけど、紛れもない現実だわ。そうよね、美咲?」
「はい、わたしは芽衣さんと恋人としてお付き合いさせていただいています。改めて口にすると、やっぱり照れてしまいますね」
付き合いたてだと感じさせる初々しいオーラが、これでもかというほど溢れている。
「そうだったんだ……疑ってごめんね。二人とも、本当におめでとう!」
私は心から祝福すると同時に、胸中で芽衣ちゃんへ最大級の称賛を送った。
ヘタレエピソードを聞かされたのは、ほんの数日前。
私が尻込みし続けている間に、芽衣ちゃんは勇気を振り絞って重要な一歩を踏み出したんだ。
「おめでと~っ! すごいねっ、リア充ってやつだね!」
状況を理解した萌恵ちゃんも、二人を祝福している。
よかった、女の子同士が付き合うことに抵抗はなさそう。
一つ不安要素がなくなったと安堵した反面、全身に悪寒が走った。
――萌恵ちゃんがスキンシップ過多だから、ちょっとぐらい大胆に触れ合っても怪しまれない。
――美咲ちゃんが私の幼少期を話したことで、萌恵ちゃんが私のことで嫉妬するのだと知った。
――芽衣ちゃんが告白に成功し、萌恵ちゃんが百合カップルに嫌悪感を抱いていないと分かる。
どれ一つとして、自分の行動による成果ではない。
能動的に動こうと決意したにもかかわらず、依然として受け身のままだ。
嫌われたくないとか、関係を壊したくないとか、結局は逃げるための言い訳に過ぎないのではないだろうか。
「真菜、大丈夫? 体調悪いの?」
萌恵ちゃんに声をかけられ、ハッと我に返る。
どうやら傍目からも分かるほど気落ちしていたらしい。
「大丈夫、元気だよ。突然だったから、ビックリしちゃって」
「そうですよね。当事者のわたしも、まだふわふわした気分が拭えません」
「べつに遠くへ行ったりするわけじゃないんだから、変に意識しなくていいのよ」
そう言いつつも、芽衣ちゃんは口元が緩むのを堪えていそうな顔をしている。
無理もない。想いが成就した嬉しさは隠し切れるものではないはずだ。
「あっ、そうだ! 今日はお祝いにタピオカパーティーしようよ! あたしと真菜が奢ってあげる!」
「さすが萌恵ちゃん、名案だね。二人とも時間ある?」
「時間はいいけど、お金は自分で出すわよ」
私と萌恵ちゃんは日頃から節約を意識しているため、余計な出費を心配してくれているのだろう。
でも、当初の想定よりも自由に使える金額は残っている。
ルームシェアで一部屋分の家賃が浮き、入浴を一緒に行うことで水道代とガス代も比較的安い。
校則でアルバイトが禁止されており、お金のことは全面的に親任せだ。過度な贅沢が厳禁なのは分かっているけど、友達のためにささやかな祝宴を開くぐらいなら罰は当たるまい。
「まぁまぁ、今日ぐらいは奢らせてよ。私が衝動買いして金欠になったら、そのときは頼らせてもらうから」
「いや、それは自分でどうにかしなさい」
なんてやり取りを交わしつつ。
遠慮気味な二人を半ば無理やり引き連れ、学校を後にした。
せっかくの楽しい催しに暗い感情を持ち込むわけにはいかない。
悲観的な焦燥感は心の奥に押し込んで、いまはただ純粋に、大切な友達の幸せを祝う。
先生は優しく、授業は分かりやすい。
同級生はみんな人当たりがよく、クラス全体が楽しい雰囲気に包まれている。
私としては、学校の敷地内において男性の出入りを徹底して禁じていることも嬉しい。
彼氏を欲しがっている子には悪いけど、萌恵ちゃんに悪い虫が付く可能性が消えるのは非常に助かる。
調理実習で私が担当した品がなぜか禍々しいオーラをまとってしまったことを除けば、これといったハプニングもなく平和な時間が流れた。
そして、気付けば四月も終わろうとしている。
「萌恵ちゃんはゴールデンウィークに帰省するの?」
「あたしは真菜に合わせるって連絡してあるよ~」
「私も同じことお母さんに言っちゃった」
「お~っ、奇遇だね! やっぱり一心同体だ!」
「一人だけ残して帰るわけにもいかないからね」
実家が恋しい気持ちはもちろんある。
ただ、萌恵ちゃんと一緒にいられるならそっちの方がいい。
実家が隣同士だから帰省したところで好きなときに会えるんだけど、やっぱり共同生活の環境と比べれば物足りなさがある。
「真菜がよければ、ゴールデンウィークもこっちで過ごしたいな」
「うん、いいよ」
逡巡することなく即答した。
そもそも最終日の前日から泊りがけで双方の母親が遊びに来るので、無理して帰る理由もない。
仕事で忙しいお父さんには、電話で労いの言葉をかけるとしよう。
「美咲と芽衣、そろそろ来るかな?」
「そうだね。昨日は用事あるからってすぐ帰ってたけど、今日は顔出すって言ってたし」
放課後に私たちの教室で話すのは毎日の日課みたいになっており、来られない日は律儀に連絡してくれる。
毎日飽きずに駄弁っているけど、翌日になったら記憶から薄れているような他愛ない内容ばかりだ。
「邪魔するわよ」
不意に開かれた扉から、芽衣ちゃんが現れた。後ろから美咲ちゃんも続く。
よく見ると、二人は手をつないでいる。
芽衣ちゃんから握ったのだとしたら、もうヘタレ扱いはできない。
「二人はゴールデンウィークの予定とかあるの?」
開口一番に、定番の話題を振ってみた。
なにも決まっていないなら、また家に招待してみんなで遊ぶのも楽しそうだ。
しかし、まずい質問だったのか、芽衣ちゃんと美咲ちゃんはなにやらアイコンタクトを交わし、芽衣ちゃんが口を開く。
「実は――芽衣たち、付き合い始めたのよ。連休中は両親が家を空けるから、美咲を招いて二人きりで過ごそうと思ってるわ」
「&%$#!? つっ、つつつつっつきあってるの!?」
いきなり衝撃の事実を告げられ、柄にもなく奇声を発してしまった。
「うん? 芽衣の帰省に美咲が付き合うってこと?」
「ごめん萌恵ちゃん、ちょっと素数を数えてて!」
恋愛に無頓着な人特有の発想をする萌恵ちゃんには、心苦しいけど少しおとなしくしていてもらう。
「それで、本当に付き合ってるの!? いつの間に!? エイプリルフールなら入学前に終わってるよ!? げほっ、ごほっ!」
出し慣れない大声を連続して発したことで、激しく咳き込んでしまう。
「ちょ、ちょっと落ち着きなさい。昨日言ってた用事っていうのは、芽衣が告白のために美咲を呼び出したのよ。自分でも夢じゃないかって疑ったけど、紛れもない現実だわ。そうよね、美咲?」
「はい、わたしは芽衣さんと恋人としてお付き合いさせていただいています。改めて口にすると、やっぱり照れてしまいますね」
付き合いたてだと感じさせる初々しいオーラが、これでもかというほど溢れている。
「そうだったんだ……疑ってごめんね。二人とも、本当におめでとう!」
私は心から祝福すると同時に、胸中で芽衣ちゃんへ最大級の称賛を送った。
ヘタレエピソードを聞かされたのは、ほんの数日前。
私が尻込みし続けている間に、芽衣ちゃんは勇気を振り絞って重要な一歩を踏み出したんだ。
「おめでと~っ! すごいねっ、リア充ってやつだね!」
状況を理解した萌恵ちゃんも、二人を祝福している。
よかった、女の子同士が付き合うことに抵抗はなさそう。
一つ不安要素がなくなったと安堵した反面、全身に悪寒が走った。
――萌恵ちゃんがスキンシップ過多だから、ちょっとぐらい大胆に触れ合っても怪しまれない。
――美咲ちゃんが私の幼少期を話したことで、萌恵ちゃんが私のことで嫉妬するのだと知った。
――芽衣ちゃんが告白に成功し、萌恵ちゃんが百合カップルに嫌悪感を抱いていないと分かる。
どれ一つとして、自分の行動による成果ではない。
能動的に動こうと決意したにもかかわらず、依然として受け身のままだ。
嫌われたくないとか、関係を壊したくないとか、結局は逃げるための言い訳に過ぎないのではないだろうか。
「真菜、大丈夫? 体調悪いの?」
萌恵ちゃんに声をかけられ、ハッと我に返る。
どうやら傍目からも分かるほど気落ちしていたらしい。
「大丈夫、元気だよ。突然だったから、ビックリしちゃって」
「そうですよね。当事者のわたしも、まだふわふわした気分が拭えません」
「べつに遠くへ行ったりするわけじゃないんだから、変に意識しなくていいのよ」
そう言いつつも、芽衣ちゃんは口元が緩むのを堪えていそうな顔をしている。
無理もない。想いが成就した嬉しさは隠し切れるものではないはずだ。
「あっ、そうだ! 今日はお祝いにタピオカパーティーしようよ! あたしと真菜が奢ってあげる!」
「さすが萌恵ちゃん、名案だね。二人とも時間ある?」
「時間はいいけど、お金は自分で出すわよ」
私と萌恵ちゃんは日頃から節約を意識しているため、余計な出費を心配してくれているのだろう。
でも、当初の想定よりも自由に使える金額は残っている。
ルームシェアで一部屋分の家賃が浮き、入浴を一緒に行うことで水道代とガス代も比較的安い。
校則でアルバイトが禁止されており、お金のことは全面的に親任せだ。過度な贅沢が厳禁なのは分かっているけど、友達のためにささやかな祝宴を開くぐらいなら罰は当たるまい。
「まぁまぁ、今日ぐらいは奢らせてよ。私が衝動買いして金欠になったら、そのときは頼らせてもらうから」
「いや、それは自分でどうにかしなさい」
なんてやり取りを交わしつつ。
遠慮気味な二人を半ば無理やり引き連れ、学校を後にした。
せっかくの楽しい催しに暗い感情を持ち込むわけにはいかない。
悲観的な焦燥感は心の奥に押し込んで、いまはただ純粋に、大切な友達の幸せを祝う。
0
あなたにおすすめの小説
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?
宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。
栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。
その彼女に脅された。
「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」
今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。
でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる!
しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ??
訳が分からない……。それ、俺困るの?
高校生なのに娘ができちゃった!?
まったりさん
キャラ文芸
不思議な桜が咲く島に住む主人公のもとに、主人公の娘と名乗る妙な女が現われた。その女のせいで主人公の生活はめちゃくちゃ、最初は最悪だったが、段々と主人公の気持ちが変わっていって…!?
そうして、紅葉が桜に変わる頃、物語の幕は閉じる。
昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件
マサタカ
青春
俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。
あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。
そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。
「久しぶりですね、兄さん」
義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。
ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。
「矯正します」
「それがなにか関係あります? 今のあなたと」
冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。
今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人?
ノベルアッププラスでも公開。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
付き合う前から好感度が限界突破な幼馴染が、疎遠になっていた中学時代を取り戻す為に高校ではイチャイチャするだけの話
頼瑠 ユウ
青春
高校一年生の上条悠斗は、同級生にして幼馴染の一ノ瀬綾乃が別のクラスのイケメンに告白された事を知り、自身も彼女に想いを伝える為に告白をする。
綾乃とは家が隣同士で、彼女の家庭の事情もあり家族ぐるみで幼い頃から仲が良かった。
だが、悠斗は小学校卒業を前に友人達に綾乃との仲を揶揄われ、「もっと女の子らしい子が好きだ」と言ってしまい、それが切っ掛けで彼女とは疎遠になってしまっていた。
中学の三年間は拒絶されるのが怖くて、悠斗は綾乃から逃げ続けた。
とうとう高校生となり、綾乃は誰にでも分け隔てなく優しく、身体つきも女性らしくなり『学年一の美少女』と謳われる程となっている。
高嶺の花。
そんな彼女に悠斗は不釣り合いだと振られる事を覚悟していた。
だがその結果は思わぬ方向へ。実は彼女もずっと悠斗が好きで、両想いだった。
しかも、綾乃は悠斗の気を惹く為に、品行方正で才色兼備である事に努め、胸の大きさも複数のパッドで盛りに盛っていた事が発覚する。
それでも構わず、恋人となった二人は今まで出来なかった事を少しずつ取り戻していく。
他愛の無い会話や一緒にお弁当を食べたり、宿題をしたり、ゲームで遊び、デートをして互いが好きだという事を改めて自覚していく。
存分にイチャイチャし、時には異性と意識して葛藤する事もあった。
両家の家族にも交際を認められ、幸せな日々を過ごしていた。
拙いながらも愛を育んでいく中で、いつしか学校では綾乃の良からぬ噂が広まっていく。
そして綾乃に振られたイケメンは彼女の弱みを握り、自分と付き合う様に脅してきた。
それでも悠斗と綾乃は屈せずに、将来を誓う。
イケメンの企てに、友人達や家族の助けを得て立ち向かう。
付き合う前から好感度が限界突破な二人には、いかなる障害も些細な事だった。
春から一緒に暮らすことになったいとこたちは露出癖があるせいで僕に色々と見せてくる
釧路太郎
キャラ文芸
僕には露出狂のいとこが三人いる。
他の人にはわからないように僕だけに下着をチラ見せしてくるのだが、他の人はその秘密を誰も知らない。
そんな三人のいとこたちとの共同生活が始まるのだが、僕は何事もなく生活していくことが出来るのか。
三姉妹の長女前田沙緒莉は大学一年生。次女の前田陽香は高校一年生。三女の前田真弓は中学一年生。
新生活に向けたスタートは始まったばかりなのだ。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる