私がガチなのは内緒である

ありきた

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2章 私と萌恵ちゃんは恋仲である

12話 萌恵ちゃんに気持ちよくなってもらいたい

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 萌恵ちゃんが絡むと、私の体は想像を絶するほど敏感になってしまう。
 そばにいるだけでムラムラするし、肌が触れ合っただけで気持ちよくなる。
 キスをすれば濡れてしまい、この間なんて愛撫されたわけでもないのに達してしまった。
 ただ、その逆はどうだろう。
 告白の件以降、萌恵ちゃんは私に恋愛感情を抱いてくれている。何度かキスをしたり、以前とのちょっとした変化から、それは疑っていない。
 だけど、いずれ性行為に及ぶ際、自分が萌恵ちゃんを気持ちよくできるかどうか不安だ。
 私だけが快楽を味わっても、それはまったくの無意味。二人で一緒に、同じように気持ちよくなりたい。
 というわけで、私は性懲りもなく対抗策を編み出した。
 これまでに何度か作戦を立てて失敗してるけど、今回は抜かりない。
 仮に失敗したとしても経験を糧に次へつなげられるので、どう転んでも結果的には成功と同義。
 さて、その内容とは。

「萌恵ちゃんがどこをどうすれば感じるのか知りたいから、裸になってほしい」

 日曜の昼間、私は至って真面目な態度でそう申し出た。
 今日は珍しく二度寝をしたので、二人とも寝間着姿で布団も敷いたままだ。

「へ? え? えっと、感じるって、どういう……」

 起きてすぐにこんなことを言われ、混乱しているのだろう。
 戸惑う萌恵ちゃんに、私はハッキリと断言する。

「えっちなことをして気持ちよくなるっていう意味だよ。いずれ迎える本番を最高のものにするためにも、萌恵ちゃんの性感帯を知っておきたいの」

「あぅ……わ、分かった! 二人のためだもん、喜んで協力させてもらうよ!」

 萌恵ちゃんは少しためらった後、意を決してグッと拳を握った。

「ありがとう。寒くないようにエアコンつけるね」

 私はリモコンを操作して電源を入れ、室温を調整する。
 その間に萌恵ちゃんは服を脱ぎ、一糸まとわぬ姿で布団に座った。

「協力するとは言ったものの、あたしはなにをすればいいの?」

「私が触ったり撫でたりするから、その都度感想を教えて。痛かったり気持ち悪かったりしたら、我慢せずに言ってね」

「うん、了解!」

 それにしても、とんでもない体だ。
 傷一つない珠のような肌。
 規格外のサイズながら重力に逆らいきれいな形を維持する胸、肉付きのいいお尻につながる細くくびれた腰のライン。スラッとした手足。
 筆舌に尽くし難い魅力が備わった完璧な存在を前に、思わず生唾を飲む。

「そ、それじゃあ、さっそく」

 私はスッと手を伸ばし、豊満な膨らみの先端に触れた。
 胸の大きさに比例して私の物よりも存在感があるそれは、服を脱いだ寒さのせいか少し硬くなっている。
 指先で円を描くように周辺をなぞってから、親指と人差し指で軽く挟む。
 柔らかな乳房とは違うコリッとした感触を楽しんでいると――

「ひぁんっ」

 萌恵ちゃんがビクッと体を震わせ、頬を紅潮させた。
 これは好感触かもしれないと歓喜する間もなく、私は自分の異変に気付く。

「あ、れ……?」

 率直に言うと、鼻血だ。
 違和感を覚えて鼻に手を当てると、手のひらが鮮血で染まる。
 予期せぬ事態に驚くも、急いでティッシュを鼻に詰めた。
 興奮して鼻血を出すなんて、マンガの中だけだと思っていた。

「ごめん、萌恵ちゃん。私が言い出したのに、これ以上は無理そう」

「そ、そんなの気にしなくていいよ!」

 私が出血したことで、萌恵ちゃんの顔色は赤から青に変化している。
 気持ちよくなってもらうつもりが、心配をかける羽目になってしまった。

「ふぅ……」

 壁にもたれかかり、溜息を吐く。

「ご飯の用意するから、安静にしててね。動いちゃダメだよ!」

「うん、ごめんね。ありがとう」

 なんて情けないんだろう。
 恋人を気持ちよくさせるつもりだったのに、こんな形でリタイア?
 自分の不甲斐なさが憎い。
 スキンシップで触れ合うのと、性的な目的で触ることが、これほどまでに違うとは。
 でも、収穫はあった。
 他は試すことができなかったけど、少なくとも乳首を弄れば感じてもらえる。
 そして、私の体は自分で思っているより遥かに、えっちなことへの耐性が弱い。
 本番までに体を慣らしていく必要がありそうだ。
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