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第1章
第115話《総一郎の待ち伏せ》
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「すずめ!!!!!!」
総一郎が近づいてくる様子はまさしく鬼のようで、思わず心の中で悲鳴をあげてしまう。
彼の表情には怒りが満ちていて、普段俺に接していた時の穏やかな雰囲気とはまるで別人のようだ。
(これは…相当怒ってるみたいだ…。朝っぱらから、面倒な事になったな。)
昨日煽った分、再会した時にぐちぐち言われるのもある程度は覚悟していたのだが、まさか文化祭に来て早々こいつに出くわしてしまうとは予想外だった。
巧斗さんもすぐに状況を察したのか、俺の前に立ちはだかるようにして身構えてくれる。
「君は…鷹崎さん?でしたよね。おはようございます。…この時間から会うなんて奇遇ですね?」
巧斗さんのやたら落ち着き払った声にイライラを増幅させたらしい総一郎は、かなりの勢いでこちらに食い掛かる。
「黙れ!!貴様に用はない!……すずめ、どうして昨日からメッセージを無視するんだ?一回だけ返事をくれたようだけど、あれが最愛の彼氏に対する態度なのか?あと、その恰好はなに?まさかその服が自分に似合っているとでも思っている訳じゃ無いよね…?」
「なっ!!?」
一気にまくし立てるようにして怒りをぶつけてくる総一郎に、俺も流石にキレる。
(なんっだ、この失礼な男は!メッセージの件は俺も悪意があったからいいけど、服に関しては今は関係無いだろ!こんなに綺麗でおしゃれな服、自分に似合ってないのなんか分かってるよ!!)
総一郎…こいつただでさえ浮気性でβを見下す癖に、デリカシーまで無いだなんて…見た目は完璧なのにここまで嫌な男だったとは。
一方的に怒られて黙っている俺に反省して落ち込んでいるとでも思ったのか、総一郎が一旦怒りを鎮める。
「まぁ、すずめも反省してるみたいだし、色々とお仕置きしたい事は沢山あるけど、今から僕と一緒にマンションに帰るなら全部許してあげるよ。だから、早くその男から離れてこっちにおいで?」
「え!?帰るって今から…?でも今日はミスターコンがあるでしょ?俺、ちゃんと総一郎君が優勝する姿を見るまでは帰らないもん!」
突然一緒に帰ろうと提案してくる総一郎に、俺は冗談じゃないと思い、ほんの少し総一郎の機嫌を取るようにして反論する。
「そんな可愛い事言っても駄目。僕の言う事を聞けないのならすずめとの関係を考え直すよ?コンテストに関しては心配しなくてもちゃんと開催時間までには戻ってくるから大丈夫。僕はただ君のそのあまりにも似合わなすぎる服を、一刻も早く着替えてほしいだけなんだからさ。」
(またこいつ…!こんな事言われて誰が帰るか!お前なんてこっちから願い下げだ!)
一々俺の見た目に対して嫌味を言ってくる総一郎に対して怒りに震えていると、巧斗さんが俺が傷ついて震えていると勘違いしたのか、俺の肩に手を置いて優しく声を掛けてくる。
「すずめ、気にしなくていいですよ。今の君は俺が見てきた数々の美人よりも美しいですから。その《チョーカー》も服も、絶対に君に似合うと思って買ったんですよ?」
「巧斗さん……。」
巧斗さんの励ましに(例えお世辞でも)嬉しく思いながらも、あまりにも総一郎との人間性の違いにげんなりする。
どうしてあんなのが好きだったんだ、昔の俺は。
今までの自分の面食い加減を悔いながら、ジト目で総一郎の方を見ると、彼は何故か顔を真っ青に引き攣らせながらこちらを凝視していた。
「…チョーカーだと……?…………っ!!すずめ…!その禍々しいチョーカーは何…??今までの皮のチョーカーは??それに僕が贈ったチョーカーは何で一回もつけてくれないの??なぁ!?」
「鷹崎さん、少し落ち着いてください。」
何故か顔面蒼白の総一郎が巧斗さんを押しのけてでも俺に掴みかかろうとする勢いで迫ってくると、巧斗さんは冷静に総一郎の腕を掴んでその動きを止める。
(???意味が分からない。なんでたかがチョーカー一つでここまで動揺するんだこいつ。ひなに高いチョーカーを贈って、俺に廉価版を贈るくらいだから別にそこに対してこだわりなんて無かっただろうに。)
「煩い!そこをどけ!!俺はすずめと話があるんだ!」
総一郎の怒声が響く中、巧斗さんは全く動じることなく、その場を支配するかのように落ち着いた表情を崩さずに佇んでいた。
そして、彼は静かに、しかし鋭く総一郎を見つめ返しながら総一郎に小声で耳打ちをする。
『昨日の約束をお忘れですか?』
「!!!」
たった一言で総一郎の動きがピタッと止まる。
約束?って…、確か昨日巧斗さんが言っていた、ひなと総一郎の婚約発表の事だろうか?
どうせ後夜祭パーティでひなによって全部バラされるんだから無駄なのにな。
「クソ……!!」
「全く…そんな愛しい恋人にも言えないような傷がある状態で、君は本当にすずめの事を幸せに出来るとでも思っているのですか?」
巧斗さんが一気に大人しくなった総一郎を、横目で蔑む様に見ているのが分かる。
総一郎が近づいてくる様子はまさしく鬼のようで、思わず心の中で悲鳴をあげてしまう。
彼の表情には怒りが満ちていて、普段俺に接していた時の穏やかな雰囲気とはまるで別人のようだ。
(これは…相当怒ってるみたいだ…。朝っぱらから、面倒な事になったな。)
昨日煽った分、再会した時にぐちぐち言われるのもある程度は覚悟していたのだが、まさか文化祭に来て早々こいつに出くわしてしまうとは予想外だった。
巧斗さんもすぐに状況を察したのか、俺の前に立ちはだかるようにして身構えてくれる。
「君は…鷹崎さん?でしたよね。おはようございます。…この時間から会うなんて奇遇ですね?」
巧斗さんのやたら落ち着き払った声にイライラを増幅させたらしい総一郎は、かなりの勢いでこちらに食い掛かる。
「黙れ!!貴様に用はない!……すずめ、どうして昨日からメッセージを無視するんだ?一回だけ返事をくれたようだけど、あれが最愛の彼氏に対する態度なのか?あと、その恰好はなに?まさかその服が自分に似合っているとでも思っている訳じゃ無いよね…?」
「なっ!!?」
一気にまくし立てるようにして怒りをぶつけてくる総一郎に、俺も流石にキレる。
(なんっだ、この失礼な男は!メッセージの件は俺も悪意があったからいいけど、服に関しては今は関係無いだろ!こんなに綺麗でおしゃれな服、自分に似合ってないのなんか分かってるよ!!)
総一郎…こいつただでさえ浮気性でβを見下す癖に、デリカシーまで無いだなんて…見た目は完璧なのにここまで嫌な男だったとは。
一方的に怒られて黙っている俺に反省して落ち込んでいるとでも思ったのか、総一郎が一旦怒りを鎮める。
「まぁ、すずめも反省してるみたいだし、色々とお仕置きしたい事は沢山あるけど、今から僕と一緒にマンションに帰るなら全部許してあげるよ。だから、早くその男から離れてこっちにおいで?」
「え!?帰るって今から…?でも今日はミスターコンがあるでしょ?俺、ちゃんと総一郎君が優勝する姿を見るまでは帰らないもん!」
突然一緒に帰ろうと提案してくる総一郎に、俺は冗談じゃないと思い、ほんの少し総一郎の機嫌を取るようにして反論する。
「そんな可愛い事言っても駄目。僕の言う事を聞けないのならすずめとの関係を考え直すよ?コンテストに関しては心配しなくてもちゃんと開催時間までには戻ってくるから大丈夫。僕はただ君のそのあまりにも似合わなすぎる服を、一刻も早く着替えてほしいだけなんだからさ。」
(またこいつ…!こんな事言われて誰が帰るか!お前なんてこっちから願い下げだ!)
一々俺の見た目に対して嫌味を言ってくる総一郎に対して怒りに震えていると、巧斗さんが俺が傷ついて震えていると勘違いしたのか、俺の肩に手を置いて優しく声を掛けてくる。
「すずめ、気にしなくていいですよ。今の君は俺が見てきた数々の美人よりも美しいですから。その《チョーカー》も服も、絶対に君に似合うと思って買ったんですよ?」
「巧斗さん……。」
巧斗さんの励ましに(例えお世辞でも)嬉しく思いながらも、あまりにも総一郎との人間性の違いにげんなりする。
どうしてあんなのが好きだったんだ、昔の俺は。
今までの自分の面食い加減を悔いながら、ジト目で総一郎の方を見ると、彼は何故か顔を真っ青に引き攣らせながらこちらを凝視していた。
「…チョーカーだと……?…………っ!!すずめ…!その禍々しいチョーカーは何…??今までの皮のチョーカーは??それに僕が贈ったチョーカーは何で一回もつけてくれないの??なぁ!?」
「鷹崎さん、少し落ち着いてください。」
何故か顔面蒼白の総一郎が巧斗さんを押しのけてでも俺に掴みかかろうとする勢いで迫ってくると、巧斗さんは冷静に総一郎の腕を掴んでその動きを止める。
(???意味が分からない。なんでたかがチョーカー一つでここまで動揺するんだこいつ。ひなに高いチョーカーを贈って、俺に廉価版を贈るくらいだから別にそこに対してこだわりなんて無かっただろうに。)
「煩い!そこをどけ!!俺はすずめと話があるんだ!」
総一郎の怒声が響く中、巧斗さんは全く動じることなく、その場を支配するかのように落ち着いた表情を崩さずに佇んでいた。
そして、彼は静かに、しかし鋭く総一郎を見つめ返しながら総一郎に小声で耳打ちをする。
『昨日の約束をお忘れですか?』
「!!!」
たった一言で総一郎の動きがピタッと止まる。
約束?って…、確か昨日巧斗さんが言っていた、ひなと総一郎の婚約発表の事だろうか?
どうせ後夜祭パーティでひなによって全部バラされるんだから無駄なのにな。
「クソ……!!」
「全く…そんな愛しい恋人にも言えないような傷がある状態で、君は本当にすずめの事を幸せに出来るとでも思っているのですか?」
巧斗さんが一気に大人しくなった総一郎を、横目で蔑む様に見ているのが分かる。
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いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。
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もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、
本当にありがたく思います。
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