脳内ぶらりん。

トシを取るのも悪くない。

　私は、昔からだいぶ年上の人にばかり好きになっていた。いわゆる老け専というかオジ専とか言うのだろう。

　最低でも10は上。一回り以上は勿論、20代の頃は20以上は上の人でもときめいていた。


　だが、人と言うのは年を取る。


　２日や３日は平気だった徹夜も出来なくなり、ちょっとコンサートではしゃぐと翌日から筋肉痛に苦しめられ、走るのもMAXスピードがキンちゃん走り、何もないところで躓(つまず)けるという、要らんスキルなども勝手に習得していたりする。
　トキメキタイムなんて階段の上り下りで常時発動するようにもなるのだ。勿論、恋のトキメキではなく健康問題の方である。切ない。


　まあそんな訳で、今の私の年齢で老け専と言うと、相手の方が下手すると棺桶にダイブしてしまいそうな世代だ。

　それじゃ老け専じゃなく看取(みと)り専である。

　好きな人に先に逝かれても、ボケてしまって自分を忘れられても悲しいので、最近では老け専は卒業し、老若男女問わず、気に入った人は眺めて愛でるだけにしている。


　しかし、ドラマなどでよく見ていた草刈政雄さんや時任三郎さん、柴田恭兵さんなど、とっくに60越えていて、70近いジー様世代である。

　
　私の理想の男性として長いことランキング１位を保っていた俳優の宇津井健さんも、大分前に鬼籍に入ってしまわれた(‐人‐)

　あの佇まい、穏やかそうな笑顔、意外と無器用そうなところ全てがツボだった。

　ま、見た目やしゃべり方、たまに出ていたトークショーなどでの印象なので、実際はダメダメなオッサンだったのかも知れないが、勝手に自分の理想を重ねるのは自由である。




　俳優と言えば、私の好きな俳優さんが最近ドラッグで次々に捕まっている。

　いい役者さんなのに、本当に残念だ。
　ピエール瀧しかり、沢尻エリカしかり。
　大物がこれからまた捕まるかもなんて噂まであるぐらいだ。年末までにまたどかーんとあるかも知れない。

　そんなに退屈なのかな芸能界は。
　ストレスなんかどの仕事でも溜まるが、人に見られてナンボの人は、もっとだろう。
　でもそんなん予想できる事だしな。
　そこで同情すべきじゃないと思う。

　法を犯さずとも世の中は結構楽しいんだけどね。

　体力問題など色々と残念なこともあるけれど、私は若い時より今の方が面白い。

　経験値が上がった分、選択に間違う事が少なくなった。なかなかオイチャンちがった、オバチャン生活も悪くないのである。