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自分の気持ちが分からない
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「……」
『おいトウコ、何ぼんやりしてるんだよ。まだ体痛いのか?』
「……」
『なあトウコ、聞いてんのか?』
「──あ、ごめん。ご飯まだだった? すぐ用意するね」
『今食ったばっかだろうが。もう食えねーよ』
私は既に空っぽになったナイトの食事皿を見た。
「あれ、何かボケたのかしらね私ってば。あははははっ」
わざとらしく笑ったが、ナイトには誤魔化しは通じないようだ。
膝の上にひょいっと乗って来たと思うと、私の顔をじっと見つめて来た。
『ほれ、何かモヤモヤしてることあんだろ。言え。俺たちは家族だろうが』
宝石のような綺麗な瞳には、俺は簡単には騙されねえぞ、と言う圧を感じた。
私はため息を吐いてからナイトに謝罪した。
「ごめんね。隠すつもりはなくてさ、良いことなんだけど何だか寂しいって言うか、私がそんなことを感じるのがそもそも違うんじゃないかって言うのがぐちゃぐちゃっとね……」
『……?』
私は、上手く説明出来るかなあ、と思いながらナイトに話を始めた。
『……ふうん。王子様が町に視察に出たり会議とかいう奴に出席して不在だからしばらく来なくて大丈夫、ってトウコが言うから王宮行ってなかったけど、そんな感じになってんだ』
ペロペロと体の毛づくろいをしながらナイトが呟いた。
「いや、ジュリアン様が王族として目覚めたのはいいのよ。元々私が王宮で仕事をする目的が、ジュリアン様の引きこもり状態に変化が欲しいって国王陛下の希望だったからね。……ただ、何カ月も変化がなかったのに、燻製作業に勤しむようになったと思ったら、急にアクティブに動き回るようになるし、政務にも熱心に取り組むようになったしで、ニーナ様も驚くような変貌を遂げてしまってね」
『良かったじゃねえか。だって最初の目的は王子様が立派な王様になれるように、ってことだったじゃん。要は自分の役割に目覚めたってことだろうよ? 今の王様だって大喜びじゃねえのか?』
「うん……何だか予想以上の展開で嬉しくて仕方がないみたいで、ボーナスって言って百万マリタンを追加支給してくれることになった」
『おお! すごいじゃないか。……いやそんで、何が不満なんだトウコは?』
「不満と言うか……」
私にも今の自分の気持ちが整理出来ない。
「ジュリアン様がね、『トウコがケガをした時、自分は引きこもって本から知識を得ることに熱中してるだけで世の中の事情に疎かった上、ようやく外に出たと思ったら、小さなことで大騒ぎしてか弱い女性に守ってもらうような情けない男だと痛感した。こんな跡継ぎでは国の民にも申し訳ない。これは自分が変わらなければならない』と思ったそうで、私や妹に頼らず出来る限り一人で頑張ると決めたそうなの」
だから、朝食だけは今まで通り世間話やナイトの話などを聞きたいが、後はトウコは自分のことは気にせず受け持ちの仕事をしてくれればいい、と言われたのだ。
『じゃあ楽になったじゃん。……あ、そんじゃ燻製とか作る時間もなくなったのかな? それはちっと困るな。俺も仲間も舌が肥えちまって、燻製大好きになっちまったからなあ』
「あ、それは大丈夫みたい。気分転換にもなるからニーナ様と一緒に続けるそうよ。釣りも」
『そしたら別に何の問題もないじゃん。何でトウコが落ち込むんだよ』
「何でだろうねえ……自分でも良く分からないんだけどさ。もう自分は必要ないんだって認めるのが嫌なのかなあ」
ナイトは驚いたように黒目を真ん丸にした。
『必要だったじゃん。トウコのお陰で王子様が目覚めたんだろう?』
「そこはきっかけになっただけの話でしょう? 覚醒したら実質ジュリアン様は頭も良いし、基本能力は高いんだもの、私はいてもいなくても関係ないじゃない」
『……ははあん』
ナイトは舌を出してぺろりと鼻を舐める。
『なるほど、トウコは王子様にもっと必要とされたかったんだな。それはあれか、好きって言うやつだな』
「ばっ、ちょっと何を言ってるのよ! そんなんじゃないってば」
私は慌てて手をバタバタする。しかしそう言いつつも、あれ、そうなのかな? と疑問を抱く。
確かにジュリアンはイケメンだ。物静かで声も落ち着いた低い声で私の好みだ。
だが最初はとっつきにくいし最初はまともに会話も成り立たなかった。
ナイトが彼を接待してくれるまでは、本当に打ち解けるというところまでは行かなかった。
打ち解けてからは会話もしてくれるし、それが楽しいのも認める。
ただ、だからと言ってそれは恋愛感情になるのだろうか?
誰かを好きになるのはそんな簡単なことでいいのかな?
「私、ジュリアン様といてもドキドキはしないよ? だから好きとは違うんじゃないかな?」
『じゃあトウコは俺といてドキドキするか?』
「いや、しないけど」
『でも嫌いじゃないだろう?』
「当たり前じゃない。大好きだよ!」
『俺は難しいことは分かんないけどさ、俺は王子様の撫で方とか好きだし、俺の話をちゃんと聞いてくれるところも好きだけど、別にドキドキはしねえぞ。あ、ケヴィンとか姫さんとかも好きだな』
私は笑った。
「恋愛的な好きと友情的な好きとは違うよ」
『何が違うんだよ。一緒にいて居心地が良いとか、楽しいとかワクワクするとか、そういうことだろ好きって。色んな好きな部分が多ければ大好きになるし、そうじゃなきゃ普通の好きだろ?』
「それは──」
反論しようとして、私は口ごもる。
確かにドキドキはないのではあるが、一緒で楽しいも嬉しいもワクワクもまた好きの一つだし、そこにいつかドキドキが入らないと何故言える?
好きな部分が多いか少ないかの話だけ、なのかな。
正直恋愛的な経験はないのではっきりとした答えが見当たらない。実際、私だってジュリアンが恋愛的な意味で好きなのかも分からないのだ。
単に頼られていたのがなくなって寂しいだけかも知れない。
間違いないのは、王族と日本から来ただけの一般人の私では住む世界が違うということだ。
「……ナイトみたいに簡単に考えられたら楽だよねえ」
私はナイトの頭を撫でながら、頭の中で答えの出ない問題をコロコロと転がすのだった。
『おいトウコ、何ぼんやりしてるんだよ。まだ体痛いのか?』
「……」
『なあトウコ、聞いてんのか?』
「──あ、ごめん。ご飯まだだった? すぐ用意するね」
『今食ったばっかだろうが。もう食えねーよ』
私は既に空っぽになったナイトの食事皿を見た。
「あれ、何かボケたのかしらね私ってば。あははははっ」
わざとらしく笑ったが、ナイトには誤魔化しは通じないようだ。
膝の上にひょいっと乗って来たと思うと、私の顔をじっと見つめて来た。
『ほれ、何かモヤモヤしてることあんだろ。言え。俺たちは家族だろうが』
宝石のような綺麗な瞳には、俺は簡単には騙されねえぞ、と言う圧を感じた。
私はため息を吐いてからナイトに謝罪した。
「ごめんね。隠すつもりはなくてさ、良いことなんだけど何だか寂しいって言うか、私がそんなことを感じるのがそもそも違うんじゃないかって言うのがぐちゃぐちゃっとね……」
『……?』
私は、上手く説明出来るかなあ、と思いながらナイトに話を始めた。
『……ふうん。王子様が町に視察に出たり会議とかいう奴に出席して不在だからしばらく来なくて大丈夫、ってトウコが言うから王宮行ってなかったけど、そんな感じになってんだ』
ペロペロと体の毛づくろいをしながらナイトが呟いた。
「いや、ジュリアン様が王族として目覚めたのはいいのよ。元々私が王宮で仕事をする目的が、ジュリアン様の引きこもり状態に変化が欲しいって国王陛下の希望だったからね。……ただ、何カ月も変化がなかったのに、燻製作業に勤しむようになったと思ったら、急にアクティブに動き回るようになるし、政務にも熱心に取り組むようになったしで、ニーナ様も驚くような変貌を遂げてしまってね」
『良かったじゃねえか。だって最初の目的は王子様が立派な王様になれるように、ってことだったじゃん。要は自分の役割に目覚めたってことだろうよ? 今の王様だって大喜びじゃねえのか?』
「うん……何だか予想以上の展開で嬉しくて仕方がないみたいで、ボーナスって言って百万マリタンを追加支給してくれることになった」
『おお! すごいじゃないか。……いやそんで、何が不満なんだトウコは?』
「不満と言うか……」
私にも今の自分の気持ちが整理出来ない。
「ジュリアン様がね、『トウコがケガをした時、自分は引きこもって本から知識を得ることに熱中してるだけで世の中の事情に疎かった上、ようやく外に出たと思ったら、小さなことで大騒ぎしてか弱い女性に守ってもらうような情けない男だと痛感した。こんな跡継ぎでは国の民にも申し訳ない。これは自分が変わらなければならない』と思ったそうで、私や妹に頼らず出来る限り一人で頑張ると決めたそうなの」
だから、朝食だけは今まで通り世間話やナイトの話などを聞きたいが、後はトウコは自分のことは気にせず受け持ちの仕事をしてくれればいい、と言われたのだ。
『じゃあ楽になったじゃん。……あ、そんじゃ燻製とか作る時間もなくなったのかな? それはちっと困るな。俺も仲間も舌が肥えちまって、燻製大好きになっちまったからなあ』
「あ、それは大丈夫みたい。気分転換にもなるからニーナ様と一緒に続けるそうよ。釣りも」
『そしたら別に何の問題もないじゃん。何でトウコが落ち込むんだよ』
「何でだろうねえ……自分でも良く分からないんだけどさ。もう自分は必要ないんだって認めるのが嫌なのかなあ」
ナイトは驚いたように黒目を真ん丸にした。
『必要だったじゃん。トウコのお陰で王子様が目覚めたんだろう?』
「そこはきっかけになっただけの話でしょう? 覚醒したら実質ジュリアン様は頭も良いし、基本能力は高いんだもの、私はいてもいなくても関係ないじゃない」
『……ははあん』
ナイトは舌を出してぺろりと鼻を舐める。
『なるほど、トウコは王子様にもっと必要とされたかったんだな。それはあれか、好きって言うやつだな』
「ばっ、ちょっと何を言ってるのよ! そんなんじゃないってば」
私は慌てて手をバタバタする。しかしそう言いつつも、あれ、そうなのかな? と疑問を抱く。
確かにジュリアンはイケメンだ。物静かで声も落ち着いた低い声で私の好みだ。
だが最初はとっつきにくいし最初はまともに会話も成り立たなかった。
ナイトが彼を接待してくれるまでは、本当に打ち解けるというところまでは行かなかった。
打ち解けてからは会話もしてくれるし、それが楽しいのも認める。
ただ、だからと言ってそれは恋愛感情になるのだろうか?
誰かを好きになるのはそんな簡単なことでいいのかな?
「私、ジュリアン様といてもドキドキはしないよ? だから好きとは違うんじゃないかな?」
『じゃあトウコは俺といてドキドキするか?』
「いや、しないけど」
『でも嫌いじゃないだろう?』
「当たり前じゃない。大好きだよ!」
『俺は難しいことは分かんないけどさ、俺は王子様の撫で方とか好きだし、俺の話をちゃんと聞いてくれるところも好きだけど、別にドキドキはしねえぞ。あ、ケヴィンとか姫さんとかも好きだな』
私は笑った。
「恋愛的な好きと友情的な好きとは違うよ」
『何が違うんだよ。一緒にいて居心地が良いとか、楽しいとかワクワクするとか、そういうことだろ好きって。色んな好きな部分が多ければ大好きになるし、そうじゃなきゃ普通の好きだろ?』
「それは──」
反論しようとして、私は口ごもる。
確かにドキドキはないのではあるが、一緒で楽しいも嬉しいもワクワクもまた好きの一つだし、そこにいつかドキドキが入らないと何故言える?
好きな部分が多いか少ないかの話だけ、なのかな。
正直恋愛的な経験はないのではっきりとした答えが見当たらない。実際、私だってジュリアンが恋愛的な意味で好きなのかも分からないのだ。
単に頼られていたのがなくなって寂しいだけかも知れない。
間違いないのは、王族と日本から来ただけの一般人の私では住む世界が違うということだ。
「……ナイトみたいに簡単に考えられたら楽だよねえ」
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