巻き込まれ女子と笑わない王子様
目立たず静かに生きていきたいのに何故かトラブルに巻き込まれやすい古川瞳子(ふるかわとうこ)(十八歳)。巻き込まれたくなければ逃げればいいのだが、本来のお人好しの性格ゆえかつい断りそびれて協力する羽目になる。だがそのトラブルキャッチャーな自分の命運は、大学に入った夏に遊びに来た海で、溺れていた野良猫を助けようとしてあえなく尽きてしまう。
気がつけば助けたその黒猫と一緒に知らない山の中。
しかも猫はこちらにやって来たことが原因なのか、私とだけ思念で会話まで出来るようになっていた。まさか小説なんかで死んだら転生したり転移するって噂の異世界ですか?
トウコは死に損じゃねえかと助けた猫に同情されつつも、どんな世界か不明だけどどちらにせよ暮らして行かねばならないと気を取り直す。どうせ一緒に転生したのだから一緒に生きていこう、と黒猫に【ナイト】という名前をつけ、山を下りることに。
この国の人に出会うことで、ここはあの世ではなく異世界だと知り、自分が異世界からの『迷い人』と呼ばれていることを知る。
王宮に呼ばれ出向くと、国王直々にこの国の同い年の王子が、幼い頃から感情表現をしない子になってしまったので、よその国の人間でも誰でも、彼を変化させられないかどんな僅かな可能性でも良いから試しているので協力して欲しいとのこと。
私にも協力しろと言われても王族との接し方なんて分からない。
王族に関わるとろくなことにならないと小説でも書いてあったのにいきなりですか。
異世界でもトラブルに巻き込まれるなんて涙が出そうだが、衣食住は提供され、ナイトも一緒に暮らしていいと言う好条件だ。給料もちゃんと出すし、三年働いてくれたら辞める時にはまとまったお金も出してくれると言うので渋々受けることにした。本来なら日本で死んだまま、どこかで転生するまで彷徨っていたかも知れないのだし、ここでの人生はおまけのようなものである。
もし王子に変化がなくても責任を押し付けないと念書を取って、トウコは日常生活の家庭教師兼話し相手として王宮で働くことになる。
大抵の人が想像するような金髪に青い瞳の気が遠くなるほどの美形、ジュリアン王子だったが、確かに何を言っても無表情、言われたことは出来るし頭も良いのだが、何かをしたいとかこれが食べたいなどの己の欲もないらしい。
(これはいけない。彼に世の中は楽しいや美味しいが沢山あると教えなければ!)
かくしてジュリアンの表情筋を復活させるトウコの戦いが幕を上げる。
フェードイン・フェードアウトがチートな転生女子と、全く笑みを見せない考えの読めない王子とのじれじれするラブコメ。
気がつけば助けたその黒猫と一緒に知らない山の中。
しかも猫はこちらにやって来たことが原因なのか、私とだけ思念で会話まで出来るようになっていた。まさか小説なんかで死んだら転生したり転移するって噂の異世界ですか?
トウコは死に損じゃねえかと助けた猫に同情されつつも、どんな世界か不明だけどどちらにせよ暮らして行かねばならないと気を取り直す。どうせ一緒に転生したのだから一緒に生きていこう、と黒猫に【ナイト】という名前をつけ、山を下りることに。
この国の人に出会うことで、ここはあの世ではなく異世界だと知り、自分が異世界からの『迷い人』と呼ばれていることを知る。
王宮に呼ばれ出向くと、国王直々にこの国の同い年の王子が、幼い頃から感情表現をしない子になってしまったので、よその国の人間でも誰でも、彼を変化させられないかどんな僅かな可能性でも良いから試しているので協力して欲しいとのこと。
私にも協力しろと言われても王族との接し方なんて分からない。
王族に関わるとろくなことにならないと小説でも書いてあったのにいきなりですか。
異世界でもトラブルに巻き込まれるなんて涙が出そうだが、衣食住は提供され、ナイトも一緒に暮らしていいと言う好条件だ。給料もちゃんと出すし、三年働いてくれたら辞める時にはまとまったお金も出してくれると言うので渋々受けることにした。本来なら日本で死んだまま、どこかで転生するまで彷徨っていたかも知れないのだし、ここでの人生はおまけのようなものである。
もし王子に変化がなくても責任を押し付けないと念書を取って、トウコは日常生活の家庭教師兼話し相手として王宮で働くことになる。
大抵の人が想像するような金髪に青い瞳の気が遠くなるほどの美形、ジュリアン王子だったが、確かに何を言っても無表情、言われたことは出来るし頭も良いのだが、何かをしたいとかこれが食べたいなどの己の欲もないらしい。
(これはいけない。彼に世の中は楽しいや美味しいが沢山あると教えなければ!)
かくしてジュリアンの表情筋を復活させるトウコの戦いが幕を上げる。
フェードイン・フェードアウトがチートな転生女子と、全く笑みを見せない考えの読めない王子とのじれじれするラブコメ。
あなたにおすすめの小説
【完結】毎夜、幼馴染の元へ通う夫へ。完璧な妻の仮面は返上いたします
【祝】HOTランキングランクイン!たくさんの応援ありがとうございます!
社交界で「理想の夫婦」と称えられるグランヴェル伯爵夫妻。だが実態は、毎夜幼馴染の愛人の元へ通う夫レオナルドと、一人冷たいベッドで眠るアメリアの「白い結婚」だった。
愛人に金品を貢ぎ、妻を「冷たい飾り」と見下す夫。しかし彼は知らなかった。己が誇る「優秀な領地経営」を担っていたのが、アメリアの頭脳だったことを――。
限界を迎えたアメリアの知的な罠が弾ける時、偽りの夫と愛人に完膚なきまでの絶望が襲いかかる!
※ハッピーエンド保障
※5話完結
竜人の副団長様が毎朝机に宝物を置いていくので遺失物として処理していたら、それが求愛だったそうです
「遺失物の持ち主は、あなたです」
毎朝机に置かれる宝物を、遺失物として真面目に処理し続けた事務官ティルダ。
倉庫が財宝であふれた頃、ようやく知らされる。
それは竜人の副団長ラグナルの求愛で、自分はすでに三十七回「はい」と答えていたことになっているらしい。
※この作品は、外部サイトでも掲載しております。
誕生日の晩餐で、夫が愛人を私の隣に座らせたので離縁します。白いバラを七年贈ってくれたのは、夫ではなく老執事でした
嫁いで七年。誕生日の朝には、いつも白薔薇が一輪届いた。不器用な夫の、年に一度の情だと信じていた。けれど誕生祝いの晩餐で、夫は愛人を「客人」と呼んで私の隣に座らせた。愛人がまとうのは、王妃さまのために織られた絹。そして夫は笑って言った。「花など贈ったことはない」では、七年分の花は誰が置いたのか。王宮への絹の取り次ぎも、その契約の名義も、私のもの。離縁して、全部引き上げます。元サヤはありません。迎えに来るのは、約束の時刻に一分も遅れない王妃さまの甥です。全六話。
結婚三周年の朝、夫から「今日から別々に暮らそう」と告げられました
結婚三周年を迎えた朝、イレーネは夫のユベールと、これからも穏やかな結婚生活を続けていくのだと思っていた。
ところが、二人で朝食を囲んでいたユベールは、突然「今日から別々に暮らそう」と告げる。
離縁したいわけではない。ただ、これからは同じ屋敷で暮らさず、少し距離を置きたいのだという。
思いがけない言葉に傷つきながらも、夫がそれを望んでいるのなら無理に引き留めることはできない。離縁すれば教会への手続きだけでなく、両家や社交界への説明も必要になるため、イレーネは婚姻関係を続けたまま自分が別邸へ移ることを決める。
そうして始まったユベールのいない生活は、当然寂しいものになるはずだった。
けれど、別邸で過ごす日々が重なるにつれて、イレーネの中には思いもしなかった変化が生まれていく。
そして妻を送り出したユベールもまた、自分が想像していたものとはまるで違う別居生活を送ることになった。
行き遅れと笑われた王宮薬師は、辞めた翌日に王弟殿下から求婚されました~功績を奪った親友も、私を売った継母も、今さら泣きついても、もう遅い~
三年かけた私の処方は「親友」の手柄になり、筆頭薬師の座も彼女のものになった。お局女官長からの次の辞令は、洗い場係。二十七歳、行き遅れの王宮薬師リディア、本日限りで辞めさせていただきます。
実家では継母が、六十四歳の侯爵への身売り同然の縁談を用意して待っていた。父は帳簿から顔も上げない。――わかりました。全部、捨てます。
ところが辞めた翌日、下町の宿の前に軍が来た。国境の英雄・王弟アルヴィス将軍が、泥道に膝をついて言う。「十年、捜した」と。
誰にも気づかれていないと思っていた。名もなき薬師の仕事を、数えていた人がいた。
これは、名前を持たなかった薬師が、名前を呼ばれて、名前を取り戻すまでの話。功績を奪った親友も、給金を搾取した継母も、今さら泣きついても――もう、遅い。
※ざまぁ要素・執着系溺愛あり。ヒロインは自分の足で立つタイプです。
路地裏のハーブ茶房で、雲の上の殿方たちに甘やかされております
理不尽な過労と孤独の果てに命を落とした元社畜OLのリリアナ。
異世界へ転生した彼女は、王都の静かな路地裏で念願だった小さなハーブカフェ『緑の天幕亭』を開き、誰にも縛られない穏やかな第二の人生を歩み始めた。
前世の薬草知識を活かした滋味深いお茶や素朴な料理、そして彼女の飾らない温もりは、激務と策謀に疲弊していた国家最高峰の男たちの心を深く癒やしていく。
冷徹無比な筆頭宰相レオナルド、戦場を統べる近衛騎士団長ジークハルト、そして気まぐれな天才魔導士の王弟カミル。
国の頂点に立つ三人は、リリアナの前でだけ相好を崩し、競い合うように彼女を過保護に甘やかし始める。
酷暑の夏に街を襲った流行り病の危機では、リリアナの薬膳スープが下町を救う一方、過労で倒れた彼女を三人が店に泊まり込みで献身的に看病し、その絆は決定的なものとなった。
夕涼み市の賑わいや秋の観月会など、季節の移ろいとともに深まる彼らの溺愛ぶりは、やがて宮廷貴族の知るところとなり、下町の娘を権力争いに巻き込もうとする謀略の影が忍び寄る。
しかし三人は、自らの権力・武力・魔力を惜しみなく振るって外敵を叩き潰し、リリアナに指一本触れさせない。
さらに店を訪れた国王自らが彼女の価値を認め、『緑の天幕亭』を不可侵の聖域とする勅許を下したことで、彼女の自由と店は完全に守護されることとなった。
大雪の日の甘い籠城や冬至祭に捧げられた誓いを経て、かつて前世で孤独に凍えていたリリアナの心は、三人が注ぐ無条件の愛によって完全に融解していく。
鳥籠に閉じ込められることなく、愛する店で彼らを笑顔で迎え続けるリリアナ。
巡り来る春風の中、三者三様の熱い体温に抱かれ、世界で最も気高い殿方たちから生涯甘やかされ尽くす至福の日常は、永遠に続いていく。
『お前が運命の番だなんて最悪だ』と言われたので、魔女に愛を消してもらいました
竜族の王子フェリクスの成人の儀で、侯爵令嬢クロエに現れたのは運命の番紋。けれど彼が放ったのは「お前が番だなんて最悪だ」という残酷な言葉だった。
異母妹ばかりを愛する王子、家族に疎まれる日々に耐えきれなくなったクロエは、半地下に住む魔女へ願う。「この愛を消してください」と。
恋も嫉妬も失い、辺境で静かに生き直そうとした彼女のもとに、三年後、王宮から使者が現れる。異母妹の魅了が暴かれ、王子は今さら真実の愛を誓うが、クロエの心にはもう何も響かない。愛されなかった令嬢と、愛を取り戻したい竜王子。番たちの行く末は――。
番の香りを妹に奪われた地味令嬢ですが、獣人王子様の鼻はごまかせなかったようです
「お姉様の匂いがするものが欲しいの」
妹に母の形見のショールを奪われ、継母に香水を浴びせられて物置へ閉じこめられた伯爵令嬢エルナ。
その夜の舞踏会では、獣人国の王子が番を探していた。
姉の香りで番になりすました妹は、あっさり見破られ――
「……こんな安物で、俺の番を隠せると思ったのか」
扉を壊して現れた白獅子の王子に、エルナは抱きしめられることになる。
※この作品は、外部サイトでも掲載しております。
ログインすると感想の投稿ができます。