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第四章 節約生活?
七十八話
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「嫁さんって、どういう事だ?」
『あら、違うの?ああ、そういえば、まだ、十七才だっけ、結婚出来ないわねぇ』
「そういう事じゃなくて、精霊と結婚って…」
『ダメかしら?』
「いや、ダメとかじゃなく、出来ないだろ」
『なんで?』
「何でって、結婚は人間同士のモノだろ?」
『そんなことないわよ。昔から、いろいろな話が伝わっているじゃない』
「作り話だろ」
『本当に?』
「…え?」
『あら、それより、正也。あなた、時間大丈夫なの?』
「あっ、ヤバイ、遅刻だ。姉さん、その話は帰ってきてから、詳しく聞くから、俺が帰ってくるまで、大人しくしてろよ。光輝も瑞樹も、精霊達も、勝手に話進めるなよ。じゃぁ、行ってくる」
「いっ、行ってらっしゃい…」
『気を付けるのよ』
えっと、今度はなんだ?また頭が状況についていけてないぞ、もう、最近こんなことばかりだ…精霊や妖精に慣れてきたと思い始めたところだったのに…
『光輝、私にもご飯ちょうだい、お味噌汁もあるといいわねぇ』
「…ホントに母さん?」
『え?もしかして、私、忘れられてる?あなた達小さかったし…一緒に居なかったものね…』
「いや、えっと、覚えてるよ。覚えているけど…」
何て言うか、記憶の中の母さんは、こんなに喋らないし、こんなに表情豊かじゃないし…もちろん、小さくも、透けてもいない。
「えっと、その体で、食べられるの?」
『え?ああ、ちゃんと食べられるわよ。心配しなくてもいいわよ。ね、ファラムちゃん』
「はい。お母様」
「はぁ?ファラム、お母様って?」
いつの間にか、ファラムがいて俺の隣に座っている。更に、その隣に何やら疲れた様子の瑞樹が座り、その左腕にアルフさんが、メチャクチャ良い笑顔で腕を絡ませ寄り添ってる。
「おっ、瑞樹達も居たんだ…おはよう」
「…おはよう」
「おはようございます」
「アッ、アルフさん、なんかご機嫌だね…」
「はい、瑞樹様のお母様に、婚約者と認められたので、嬉しいのです」
『ふふ、もう、ホントあなた達やるじゃない。小、中と彼女つくらないし、高校になっても全然じゃない?心配してたのよ。なのに、こんな可愛い、綺麗な彼女が出来るなんて、私も、嬉しいわ』
「こっ、婚約者…て?」
「光輝様、よろしいのですか?正也様が、話を進めないよう、おっしゃられてましたが…」
「あっ、そうだったね…うん、正兄帰ってくるまで、保留にしようか…ご飯持ってくるね」
機嫌が良すぎる女性人に若干引きつつ、キッチンに向かい、みんなのご飯をよそる。キルさんと、ダリルくんが、運ぶのを手伝ってくれた。
『ありがとう。では、いただきましょうか』
母さんが、そう言うと、それぞれ手を合わせ食べ始める。
『ルフナ、ルフナ』
『なんじゃ』
『婚約者とは何ですか?』
『結婚を約束した者の事じゃ』
『結婚?結婚…式?どこかで、聞いたような…何でしたっけ?』
『夫婦…番になることじゃ。子を作り、育てる者の同士が行う儀式じゃ。まぁ、人間達は、他の動物と違い、子を作らなくても、番になる場合もあるようじゃ』
えっと、そういう説明でいいのか?
『あっ、魔女達が、国王の結婚式に呼ばれて、出かけた時がありました』
『そうでした。それに、姫や王子が生まれたと騒いでいた時もありました』
『瑞樹とアルフ、光輝とファラムが、結婚するですか?』
「「はい」」
「「いやいやいや、勝手に進めないで、まだ、結婚しないから」」
アルフさんとファラム、俺と瑞樹が、キレイにハモった。
『そうなのよ。人間の法律で男子は十八才にならないと結婚出来ないのよね』
「問題はそこじゃないから」
「母さん、ちょっと黙ってて」
『あら、反抗期?』
「「違う」」
この状況で、話を進めないって、結構大変だぞ。正兄…
はぁー
『あら、違うの?ああ、そういえば、まだ、十七才だっけ、結婚出来ないわねぇ』
「そういう事じゃなくて、精霊と結婚って…」
『ダメかしら?』
「いや、ダメとかじゃなく、出来ないだろ」
『なんで?』
「何でって、結婚は人間同士のモノだろ?」
『そんなことないわよ。昔から、いろいろな話が伝わっているじゃない』
「作り話だろ」
『本当に?』
「…え?」
『あら、それより、正也。あなた、時間大丈夫なの?』
「あっ、ヤバイ、遅刻だ。姉さん、その話は帰ってきてから、詳しく聞くから、俺が帰ってくるまで、大人しくしてろよ。光輝も瑞樹も、精霊達も、勝手に話進めるなよ。じゃぁ、行ってくる」
「いっ、行ってらっしゃい…」
『気を付けるのよ』
えっと、今度はなんだ?また頭が状況についていけてないぞ、もう、最近こんなことばかりだ…精霊や妖精に慣れてきたと思い始めたところだったのに…
『光輝、私にもご飯ちょうだい、お味噌汁もあるといいわねぇ』
「…ホントに母さん?」
『え?もしかして、私、忘れられてる?あなた達小さかったし…一緒に居なかったものね…』
「いや、えっと、覚えてるよ。覚えているけど…」
何て言うか、記憶の中の母さんは、こんなに喋らないし、こんなに表情豊かじゃないし…もちろん、小さくも、透けてもいない。
「えっと、その体で、食べられるの?」
『え?ああ、ちゃんと食べられるわよ。心配しなくてもいいわよ。ね、ファラムちゃん』
「はい。お母様」
「はぁ?ファラム、お母様って?」
いつの間にか、ファラムがいて俺の隣に座っている。更に、その隣に何やら疲れた様子の瑞樹が座り、その左腕にアルフさんが、メチャクチャ良い笑顔で腕を絡ませ寄り添ってる。
「おっ、瑞樹達も居たんだ…おはよう」
「…おはよう」
「おはようございます」
「アッ、アルフさん、なんかご機嫌だね…」
「はい、瑞樹様のお母様に、婚約者と認められたので、嬉しいのです」
『ふふ、もう、ホントあなた達やるじゃない。小、中と彼女つくらないし、高校になっても全然じゃない?心配してたのよ。なのに、こんな可愛い、綺麗な彼女が出来るなんて、私も、嬉しいわ』
「こっ、婚約者…て?」
「光輝様、よろしいのですか?正也様が、話を進めないよう、おっしゃられてましたが…」
「あっ、そうだったね…うん、正兄帰ってくるまで、保留にしようか…ご飯持ってくるね」
機嫌が良すぎる女性人に若干引きつつ、キッチンに向かい、みんなのご飯をよそる。キルさんと、ダリルくんが、運ぶのを手伝ってくれた。
『ありがとう。では、いただきましょうか』
母さんが、そう言うと、それぞれ手を合わせ食べ始める。
『ルフナ、ルフナ』
『なんじゃ』
『婚約者とは何ですか?』
『結婚を約束した者の事じゃ』
『結婚?結婚…式?どこかで、聞いたような…何でしたっけ?』
『夫婦…番になることじゃ。子を作り、育てる者の同士が行う儀式じゃ。まぁ、人間達は、他の動物と違い、子を作らなくても、番になる場合もあるようじゃ』
えっと、そういう説明でいいのか?
『あっ、魔女達が、国王の結婚式に呼ばれて、出かけた時がありました』
『そうでした。それに、姫や王子が生まれたと騒いでいた時もありました』
『瑞樹とアルフ、光輝とファラムが、結婚するですか?』
「「はい」」
「「いやいやいや、勝手に進めないで、まだ、結婚しないから」」
アルフさんとファラム、俺と瑞樹が、キレイにハモった。
『そうなのよ。人間の法律で男子は十八才にならないと結婚出来ないのよね』
「問題はそこじゃないから」
「母さん、ちょっと黙ってて」
『あら、反抗期?』
「「違う」」
この状況で、話を進めないって、結構大変だぞ。正兄…
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