111 / 125
第四章 節約生活?
九十二話
しおりを挟む
『で、本屋でなに買うの?』
…母さんが、小さくなって右肩に座りながら聞いてきた。
瑞樹と一緒に家を出たけど、瑞樹は、ホームセンターと苗屋に行くと言って途中で別れた。そして、母さんは、迷った末、本屋を選んで俺の方についてきた。
因みに、妖精達は、しばらく外出はしないといって、お留守番(ルルが車にぶつかったのが、ひびいているらしい…)なので、手羽元と一緒に煮込む茹で玉子をお願いしてきた。
精霊達は、姿を消した状態で…左肩にファラムは良いとして…ちっこいサラマンダーのキルさんは頭の上、家の中だと慣れた感じがしてたけど、外に出るとちょっと落ち着かないんだよなぁ…
まぁ、瑞樹は、ダリルくんが左肩、アルフさんが右肩…ルフナさんを頭に乗せて、顔をひきつらせていたけど、何かヘマしないように祈ってよう…
『んっと、正兄が時間取れれば旅行しようって、言っていたから、ガイドブックを見に行こうかなぁっと思って』
『最近、正也が気になっている作家さんが、四国に居るから行きたいって言っていたけど、それの事?』
『そう、今朝食べたレモンタルトのレモンを作った農園が四国らしくて、ついでに、個人で契約出来ないか聞いてみたいからって、言ってたから』
『あら、そうだったの?あれ、美味しかったわね。そういう事なら、賛成だけど…今年は、無理じゃない?』
『ん?どうして?』
『だって、四国の徳島と言えば…』
『あっ、阿波おどり!っいつ?』
『八月中旬ぐらいよねぇ、確か、お盆辺りでしょ。その前?後?いずれにしても、かなり忙しいわよ。それに、よさこい祭りとかもあるんじゃなかった?私は、四国の方は行ったことないから、よく分からないけど、混んでそうじゃない?まぁ、夏休みなんて、どこもかしこも、混んでいるでしょうけど…皆と行くなら、ちゃんと計画しないと、楽しめないんじゃない?』
『そうか、俺達だけなら、行き当たりばったりの旅行でも良いけど…折角だから、みんなと楽しみたいしなぁ』
『そういうことなら、早めに計画して、旅館とか予約して、郷土料理とか食べれた方がいいんじゃない?その為に、費用とかも貯めないといけないかもだしね』
『うっ、確かに…そういう方がいい気がする…妖精達の食欲考えると…俺もバイトしようかな…』
『あれ、あの学校って、バイトOKだっけ?』
『一応ね。届け出は必要だけど、割りと寛大みたい、社会勉強として、やっておいた方が良いって考えの先生が多いみたい』
『ふーん、でも、人嫌いな光輝が出来るバイトって…』
『嫌いじゃないよ。ちょっと、苦手なだけ…』
『はいはい、でも、将来、お店出したいのなら、飲食店が良いわよね。まずは、皿洗いから始めて、接客もちゃんと出来る様にしておいた方が良いわよねぇ。いくら、料理人志願でも』
『えっ?厨房の中だけじゃダメかな?』
『私もどちらかというと、職人気質だから、分からなくないけど…自分の作ったものをどう扱われるのか見ておくのも勉強だと思うけどなぁ…って、これは、父さんの意見だけどね。作るのが楽しくて、それだけで良いと思っていたからねぇ、まぁ、私は、反発してその後は気にしないまま、人生終わったけどね』
『…じいちゃんの意見か…うーん、確かに、喜んで食べてくれる姿は好きだよ。また、美味しいもの作ろうって、やる気に繋がるしね』
『そうでしょ。でも、人が大勢集まれば、違う意見も出てくるからね。何事も勉強よ。人間だったときは、出来なかったけど、今は、そう思っていろんなもの見るようにしてるの、そうしたら、楽しいのよ。もっと、早く気がつけばよかったわ』
……いろんなものを見るねぇ。
…母さんが、小さくなって右肩に座りながら聞いてきた。
瑞樹と一緒に家を出たけど、瑞樹は、ホームセンターと苗屋に行くと言って途中で別れた。そして、母さんは、迷った末、本屋を選んで俺の方についてきた。
因みに、妖精達は、しばらく外出はしないといって、お留守番(ルルが車にぶつかったのが、ひびいているらしい…)なので、手羽元と一緒に煮込む茹で玉子をお願いしてきた。
精霊達は、姿を消した状態で…左肩にファラムは良いとして…ちっこいサラマンダーのキルさんは頭の上、家の中だと慣れた感じがしてたけど、外に出るとちょっと落ち着かないんだよなぁ…
まぁ、瑞樹は、ダリルくんが左肩、アルフさんが右肩…ルフナさんを頭に乗せて、顔をひきつらせていたけど、何かヘマしないように祈ってよう…
『んっと、正兄が時間取れれば旅行しようって、言っていたから、ガイドブックを見に行こうかなぁっと思って』
『最近、正也が気になっている作家さんが、四国に居るから行きたいって言っていたけど、それの事?』
『そう、今朝食べたレモンタルトのレモンを作った農園が四国らしくて、ついでに、個人で契約出来ないか聞いてみたいからって、言ってたから』
『あら、そうだったの?あれ、美味しかったわね。そういう事なら、賛成だけど…今年は、無理じゃない?』
『ん?どうして?』
『だって、四国の徳島と言えば…』
『あっ、阿波おどり!っいつ?』
『八月中旬ぐらいよねぇ、確か、お盆辺りでしょ。その前?後?いずれにしても、かなり忙しいわよ。それに、よさこい祭りとかもあるんじゃなかった?私は、四国の方は行ったことないから、よく分からないけど、混んでそうじゃない?まぁ、夏休みなんて、どこもかしこも、混んでいるでしょうけど…皆と行くなら、ちゃんと計画しないと、楽しめないんじゃない?』
『そうか、俺達だけなら、行き当たりばったりの旅行でも良いけど…折角だから、みんなと楽しみたいしなぁ』
『そういうことなら、早めに計画して、旅館とか予約して、郷土料理とか食べれた方がいいんじゃない?その為に、費用とかも貯めないといけないかもだしね』
『うっ、確かに…そういう方がいい気がする…妖精達の食欲考えると…俺もバイトしようかな…』
『あれ、あの学校って、バイトOKだっけ?』
『一応ね。届け出は必要だけど、割りと寛大みたい、社会勉強として、やっておいた方が良いって考えの先生が多いみたい』
『ふーん、でも、人嫌いな光輝が出来るバイトって…』
『嫌いじゃないよ。ちょっと、苦手なだけ…』
『はいはい、でも、将来、お店出したいのなら、飲食店が良いわよね。まずは、皿洗いから始めて、接客もちゃんと出来る様にしておいた方が良いわよねぇ。いくら、料理人志願でも』
『えっ?厨房の中だけじゃダメかな?』
『私もどちらかというと、職人気質だから、分からなくないけど…自分の作ったものをどう扱われるのか見ておくのも勉強だと思うけどなぁ…って、これは、父さんの意見だけどね。作るのが楽しくて、それだけで良いと思っていたからねぇ、まぁ、私は、反発してその後は気にしないまま、人生終わったけどね』
『…じいちゃんの意見か…うーん、確かに、喜んで食べてくれる姿は好きだよ。また、美味しいもの作ろうって、やる気に繋がるしね』
『そうでしょ。でも、人が大勢集まれば、違う意見も出てくるからね。何事も勉強よ。人間だったときは、出来なかったけど、今は、そう思っていろんなもの見るようにしてるの、そうしたら、楽しいのよ。もっと、早く気がつけばよかったわ』
……いろんなものを見るねぇ。
0
あなたにおすすめの小説
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
盾の間違った使い方
KeyBow
ファンタジー
その日は快晴で、DIY日和だった。
まさかあんな形で日常が終わるだなんて、誰に想像できただろうか。
マンションの屋上から落ちてきた女子高生と、運が悪く――いや、悪すぎることに激突して、俺は死んだはずだった。
しかし、当たった次の瞬間。
気がつけば、今にも動き出しそうなドラゴンの骨の前にいた。
周囲は白骨死体だらけ。
慌てて武器になりそうなものを探すが、剣はすべて折れ曲がり、鎧は胸に大穴が空いたりひしゃげたりしている。
仏様から脱がすのは、物理的にも気持ち的にも無理だった。
ここは――
多分、ボス部屋。
しかもこの部屋には入り口しかなく、本来ドラゴンを倒すために進んできた道を、逆進行するしかなかった。
与えられた能力は、現代日本の商品を異世界に取り寄せる
【異世界ショッピング】。
一見チートだが、完成された日用品も、人が口にできる食べ物も飲料水もない。買えるのは素材と道具、作業関連品、農作業関連の品や種、苗等だ。
魔物を倒して魔石をポイントに換えなければ、
水一滴すら買えない。
ダンジョン最奥スタートの、ハード・・・どころか鬼モードだった。
そんな中、盾だけが違った。
傷はあっても、バンドの残った盾はいくつも使えた。
両手に円盾、背中に大盾、そして両肩に装着したL字型とスパイク付きのそれは、俺をリアルザクに仕立てた。
盾で殴り
盾で守り
腹が減れば・・・盾で焼く。
フライパン代わりにし、竈の一部にし、用途は盛大に間違っているが、生きるためには、それが正解だった。
ボス部屋手前のセーフエリアを拠点に、俺はひとりダンジョンを生き延びていく。
――そんなある日。
聞こえるはずのない女性の悲鳴が、ボス部屋から響いた。
盾のまちがった使い方から始まる異世界サバイバル、ここに開幕。
【AIの使用について】
本作は執筆補助ツールとして生成AIを使用しています。
主な用途は「誤字脱字のチェック」「表現の推敲」「壁打ち(アイデア出しの補助)」です。
ストーリー構成および本文の執筆は作者自身が行っております。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる