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牧場見学
ワン串焼き店…
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リッジの話にリョウが興味を示して、タリクさんが、テンション高く説明しようとしたけれど、メリロットがそれを止め、市場に行こうと促した。
何だかんだで、リョウの事が解決したので、結局、役所や医療機関の人達も一緒にお祝いすることになったのだ。
そして、リョウが楽しみにしているとして、持ち込みOKの飲み屋の一室をかり、マトンの串焼きパーティーをすることになった。
シーズの名物であるマトン専門の串焼き店は市場内だけでも十三店舗、他の串焼きと一緒に売る店も合わせると三十店舗近くになる。
「私のおすすめは、モナさんのところのタレね。少し酸味があって食べやすいのよ」
「あれは、あっさりしてて確かに美味しいけど、僕は、ロードさんのところの濃厚なタレの方が好きだなぁ」
数が多すぎて、決められないリョウが俺達におすすめの店を聞いてきたので、それぞれ答える。
俺は、頻繁に街に来ていたわけではないし、今回も、まだ食べ歩きなんてしていないから、ひいきの店なんてない…
「俺は、まだ好みが決まる程食べ歩きはしてないからなぁ、ただ、リッジがお土産で買ってきてくれたワンさんのは美味しかったなぁ…」
「ああー、リッジさんは、あっさり派なんですね。あそこのは、独特で『ダシ』っいうのが決めてらしいです。素材の味を大事にするっていうのが店のうりで、マトンだけじゃなく、色んな串焼きがあるんですよ」
「えっ、それって、もしかして、転移者のお店?」
タリクさんの説明に、リョウが凄い勢いで反応した。
「え?いや、違うと思うけど…どうだったかなぁ?」
「転移者ではないわね。たしか、転移者が登録した料理レシピを参考にして作ったと言っていたわ」
「そんなのあるの?」
「ええ、商業ギルドの方で登録して収入を得る人がいるわよ。異世界人のレシピは、変わっているものが多くて、美味しいから人気が高いのよ。モナさんのところのタレも、そのレシピを元にしてるって言っていたわ」
「へぇー、じゃっ、じゃぁ、最初はそのワンさんのお店に行って良い?」
マトンは独特な臭いがあるから、濃い味付けのタレが合うとされている中で、最近増えてきたのが、異世界人が登録したあっさりタイプのタレ。あっさりと言っても、しっかり味がしてマトンを美味しく食べられるようになっている。
肉も、品種改良や加工技術が発達して食べやすいものになっている。
…らしい。
メリロットに案内されて、ワンさんの串焼き店(ここの市場は、店主の名がそのまま屋号になっている)に着くと、そういったような、説明書きがされた立て板があり、かわいい羊の絵が描かれて『お試しください』と吹き出しがついていた。
リョウも言っていたマンガ的な表現だな、マンガも転移者が広めつつあるものだ。
店の前には、三人の客がどの串焼きにするか話している。その後ろについて、どういうものがあるのかメニュー表を見上げてると、隣で、リョウが囁くように、何やら詠唱を始めた。
すると、リョウの目の前に青白い四角い硝子板の様なモノが現れ、黄色い文字が浮かび上がってきた。
『 マトンの串焼き…ワン串焼き店…
シーズの街の北に広がる牧草地帯。その東の一画にあるリノ牧場の主セルバン・ハバー・シーズ・リノが丹精込めて育てた羊。
この牧場で採れた羊毛は毎年コンテストで上位に入選し愛好者も大勢いる。
そして、近年牧場内に食肉加工施設も増設、企業秘密とされる加工技術により、食べやすく処理されたお肉は子供からお年寄りまで大人気商品になりつつある。
そんな中、このハバー大陸で異世界人レシピで料理の道に目覚めたワン・ハバー・シーズ・ジンギスの目に留まり、モース族の森の恵み(きのこ)やウニオン(玉葱)を中心としたダシの効いた優しい味のタレと出会い至高一品に!
是非、試していただきたい商品です!
…お願い…
分からない所があったら、保護者(ディル・ハバー・ウィル・リュート)に読んでもらってね。
…保護者(ディル・ハバー・ウィル・リュート)さんへ…
育ち盛りのリョウにとって良質な動物性たんぱく質は大事です。エネルギー変換をスムーズに行う作用もありますので、お薦めの品です』
「……」
…えーと、いろいろ突っ込みたいけど、どこから突っ込めばいいのか…
俺が軽い頭痛を感じていると、斜め前で焼き上がった串を見ていたタリクさんが、振り向きながら「リョウ君どう?食べられそうかい?」と聞いてきた。
ん?
視線的にも、リョウの顔の前にある硝子板の様なものは見えてないようだぞ?
「うん、食べられそうだけど、ディル、これってどういう意味?」
リョウが指差した箇所を見ようと前屈みなると、タリクさんが、目を見開いた。
「えっ?ちょっ、ちょっ、ちょっと、待ったぁ~」
店の前でタリクさんが大声を出し、エルフ族にしてはなかなか迫力のある店主に睨まれてしまったので、一旦離れることに…
何だかんだで、リョウの事が解決したので、結局、役所や医療機関の人達も一緒にお祝いすることになったのだ。
そして、リョウが楽しみにしているとして、持ち込みOKの飲み屋の一室をかり、マトンの串焼きパーティーをすることになった。
シーズの名物であるマトン専門の串焼き店は市場内だけでも十三店舗、他の串焼きと一緒に売る店も合わせると三十店舗近くになる。
「私のおすすめは、モナさんのところのタレね。少し酸味があって食べやすいのよ」
「あれは、あっさりしてて確かに美味しいけど、僕は、ロードさんのところの濃厚なタレの方が好きだなぁ」
数が多すぎて、決められないリョウが俺達におすすめの店を聞いてきたので、それぞれ答える。
俺は、頻繁に街に来ていたわけではないし、今回も、まだ食べ歩きなんてしていないから、ひいきの店なんてない…
「俺は、まだ好みが決まる程食べ歩きはしてないからなぁ、ただ、リッジがお土産で買ってきてくれたワンさんのは美味しかったなぁ…」
「ああー、リッジさんは、あっさり派なんですね。あそこのは、独特で『ダシ』っいうのが決めてらしいです。素材の味を大事にするっていうのが店のうりで、マトンだけじゃなく、色んな串焼きがあるんですよ」
「えっ、それって、もしかして、転移者のお店?」
タリクさんの説明に、リョウが凄い勢いで反応した。
「え?いや、違うと思うけど…どうだったかなぁ?」
「転移者ではないわね。たしか、転移者が登録した料理レシピを参考にして作ったと言っていたわ」
「そんなのあるの?」
「ええ、商業ギルドの方で登録して収入を得る人がいるわよ。異世界人のレシピは、変わっているものが多くて、美味しいから人気が高いのよ。モナさんのところのタレも、そのレシピを元にしてるって言っていたわ」
「へぇー、じゃっ、じゃぁ、最初はそのワンさんのお店に行って良い?」
マトンは独特な臭いがあるから、濃い味付けのタレが合うとされている中で、最近増えてきたのが、異世界人が登録したあっさりタイプのタレ。あっさりと言っても、しっかり味がしてマトンを美味しく食べられるようになっている。
肉も、品種改良や加工技術が発達して食べやすいものになっている。
…らしい。
メリロットに案内されて、ワンさんの串焼き店(ここの市場は、店主の名がそのまま屋号になっている)に着くと、そういったような、説明書きがされた立て板があり、かわいい羊の絵が描かれて『お試しください』と吹き出しがついていた。
リョウも言っていたマンガ的な表現だな、マンガも転移者が広めつつあるものだ。
店の前には、三人の客がどの串焼きにするか話している。その後ろについて、どういうものがあるのかメニュー表を見上げてると、隣で、リョウが囁くように、何やら詠唱を始めた。
すると、リョウの目の前に青白い四角い硝子板の様なモノが現れ、黄色い文字が浮かび上がってきた。
『 マトンの串焼き…ワン串焼き店…
シーズの街の北に広がる牧草地帯。その東の一画にあるリノ牧場の主セルバン・ハバー・シーズ・リノが丹精込めて育てた羊。
この牧場で採れた羊毛は毎年コンテストで上位に入選し愛好者も大勢いる。
そして、近年牧場内に食肉加工施設も増設、企業秘密とされる加工技術により、食べやすく処理されたお肉は子供からお年寄りまで大人気商品になりつつある。
そんな中、このハバー大陸で異世界人レシピで料理の道に目覚めたワン・ハバー・シーズ・ジンギスの目に留まり、モース族の森の恵み(きのこ)やウニオン(玉葱)を中心としたダシの効いた優しい味のタレと出会い至高一品に!
是非、試していただきたい商品です!
…お願い…
分からない所があったら、保護者(ディル・ハバー・ウィル・リュート)に読んでもらってね。
…保護者(ディル・ハバー・ウィル・リュート)さんへ…
育ち盛りのリョウにとって良質な動物性たんぱく質は大事です。エネルギー変換をスムーズに行う作用もありますので、お薦めの品です』
「……」
…えーと、いろいろ突っ込みたいけど、どこから突っ込めばいいのか…
俺が軽い頭痛を感じていると、斜め前で焼き上がった串を見ていたタリクさんが、振り向きながら「リョウ君どう?食べられそうかい?」と聞いてきた。
ん?
視線的にも、リョウの顔の前にある硝子板の様なものは見えてないようだぞ?
「うん、食べられそうだけど、ディル、これってどういう意味?」
リョウが指差した箇所を見ようと前屈みなると、タリクさんが、目を見開いた。
「えっ?ちょっ、ちょっ、ちょっと、待ったぁ~」
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