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冒険の始まり
ハバー大陸一周の旅 55
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「あ…だから、ユキちゃん、シス様に、抱っこをおねだりしていたのですね」
「女王のお母さんみたいに、キレーって言ってたもんね」
「そんなことが?あの子は、感情が表に出ないので、どうしても、距離が出来てしまっているんです。雪ん子を創ったことで、雪ん子達が感情をストレートに表現するので、もしかしたら、女王自信の気持ちの代弁をしているのかもと、最近、思うようになっていたのですが…」
雪ん子は、生まれたばかり、しかも、自分の欲求を素直に口にする。女王は、その逆のようだ、五千年もの間に出来た娘との距離が縮められないでいるのかな?アガトー様は、困ったように、ユキの頭を撫でている。
「早く行くです。疲れた時に飲むお茶を、女王様に飲ませてあげてください」
「え?ああ、暴走で沢山の魔力を使い疲れているからね。ディル様、来て早々、申し訳ないがお願い出来ますか?」
「ええ。そのために来たんですから、遠慮されずにどんどん言ってください。と、言っても、今日のところは、お茶だけで、残りは仕込みをして、明日の朝になりますが」
「はい、よろしくお願いします。左手の柱のところにいる氷の乙女の所に茶器がありますので、そちらで入れられます。まずは、女王に紹介しますね」
そう言われ、玉座の前まで来て、女王と対面したのだが…モンディールが言っていた事は、本当だった。
玉座には、ユキより少しだけ大きな少女がちょこんと座ってこちらを見ている。
自己紹介をする俺達をじーと見ているだけで、表情が一切変わらない。俺達の挨拶が終わったあと、コクりと頷いただけ。その仕草を見たアガトー様が、女王の側に行き。
「雪の女王と呼ばれている我が娘です。少し訳があり、名前はまだつけられないのです。今日と明日、料理をしてもらうことを、楽しみにしているので、よろしくお願いします」
と、頭を下げた。
それと同時に、女王もまたコクりと頷いた。
雪ん子達とは、真逆過ぎて、俺達も少し戸惑ってしまったが、早速、お茶を入れる準備をすることにした。俺がお茶を入れている間にリョウ達には、干しコケモモを皆に配って貰う。
女王様には、ユキが付き、コケモモを食べてもらいながら、自信が体験した事の細かい事を話している。
いつも、給仕をしている氷の乙女に、雪ん子達の分の茶器もあるかと聞けば、氷で次々と作り出してくれた。しかも、その氷の器は、女王の魔力が満ちている城の中ならば、百度ぐらいまで耐えられるそうだ。
なんと便利な…
想像していたより、雪ん子が大勢いたが無事に、皆にお茶が配られた。
先に、飲んでいたアガトー様も、女王も、気に入って下さり、お代わりもしていた。
雪ん子達の方は、個性もあるようで、少し苦手そうに飲む者もいたし、熱いモノがダメで、冷ましてから飲むもの、中には、凍らせてから、舐めている者もいる。
器で凍らせて舐めるのは大変そうだったので、串を出してそれを入れてから凍らせ取り出してから、舐めて貰うようにしたら、わらわらと寄ってこられて、何故か、薬草茶のアイスを量産することに、少し味見をしてみたが、固くて食べづらい。
それを見ていたリョウが、風魔法を使い凍った薬草茶を細かく削りスプーンで掬って食べられる様にすると、皆、そちらに飛び付く。
リョウ自信がそれを食べながら「薬草茶のかき氷を作る事になるとは思わなかったけど、意外に美味しい…」と、呟いていた。
それから、俺達は、城の厨房に案内されて、明日の仕込をすることに。
厨房の中も殆ど氷で出来ていたが、流石に、かまど付近は、石造りになっていた。しかも、リノ牧場に合ったような石窯まである。
「すごく充実してますね」
「うん、さすが、お城の厨房だね。でも、料理人さんは?」
「それに、保存庫とかあるけど、食材や調味料類が見当たらないなぁ…」
広さといい、設備の充実さに驚いていたが、設置された戸棚や保存庫の中は空っぽで何もない。
「あっ、申し訳ない、実は、この城に厨房がなかったのだよ。女王が料理を食べたいと言うので、急遽、用意したのだ」
案内をしてくれたアガトー様が説明してくれるが、そんなことがあるのか?
「えーと、今まではどうしていたのでしょう?」
「一般的な地上人の様な食事は必要ないので、女王が興味を持ったものを運び入れ食べていただけだ」
「それって、一日三食、食べてなかったってこと?」
「あ、ああ、ここの者達は、天上住まいと変わらないので、決まった食習慣はないんだよ」
「そうなのですか?でも、ユキちゃんは、食べること好きですよね?」
「その事も、知ったばかりで…恥ずかしながら、地上人の生活様式をもっと取り入れて育てた方が良かったのかと、思い始めたところです」
五千年、天上暮しの様な事をしていたのか、それを聞いて、女王のあの様子が納得出来てしまった。今までは、物凄くゆっくりと時が流れていたのだろう。
そんなところに、俺達が入って良かったのだろうか?
「えーと、そんな生活してて、急に食事しても大丈夫なの?って、さっき、コケモモ食べていたけど大丈夫かな?」
ん?んん?なにやら、リョウが、俺とは違う心配をしている。
「リョウ、どういうことだ?」
「え、人でいうとね。あまり、食事をしていなかった後は、消化のいいものから少しずつ食べて、胃を慣らす必要があるんだって」
「胃を慣らす?」
「うん、お腹が空きすぎたところに、いきなり、肉とか食べちゃうと、胃がビックリして痛くなるって聞いたよ」
「女王のお母さんみたいに、キレーって言ってたもんね」
「そんなことが?あの子は、感情が表に出ないので、どうしても、距離が出来てしまっているんです。雪ん子を創ったことで、雪ん子達が感情をストレートに表現するので、もしかしたら、女王自信の気持ちの代弁をしているのかもと、最近、思うようになっていたのですが…」
雪ん子は、生まれたばかり、しかも、自分の欲求を素直に口にする。女王は、その逆のようだ、五千年もの間に出来た娘との距離が縮められないでいるのかな?アガトー様は、困ったように、ユキの頭を撫でている。
「早く行くです。疲れた時に飲むお茶を、女王様に飲ませてあげてください」
「え?ああ、暴走で沢山の魔力を使い疲れているからね。ディル様、来て早々、申し訳ないがお願い出来ますか?」
「ええ。そのために来たんですから、遠慮されずにどんどん言ってください。と、言っても、今日のところは、お茶だけで、残りは仕込みをして、明日の朝になりますが」
「はい、よろしくお願いします。左手の柱のところにいる氷の乙女の所に茶器がありますので、そちらで入れられます。まずは、女王に紹介しますね」
そう言われ、玉座の前まで来て、女王と対面したのだが…モンディールが言っていた事は、本当だった。
玉座には、ユキより少しだけ大きな少女がちょこんと座ってこちらを見ている。
自己紹介をする俺達をじーと見ているだけで、表情が一切変わらない。俺達の挨拶が終わったあと、コクりと頷いただけ。その仕草を見たアガトー様が、女王の側に行き。
「雪の女王と呼ばれている我が娘です。少し訳があり、名前はまだつけられないのです。今日と明日、料理をしてもらうことを、楽しみにしているので、よろしくお願いします」
と、頭を下げた。
それと同時に、女王もまたコクりと頷いた。
雪ん子達とは、真逆過ぎて、俺達も少し戸惑ってしまったが、早速、お茶を入れる準備をすることにした。俺がお茶を入れている間にリョウ達には、干しコケモモを皆に配って貰う。
女王様には、ユキが付き、コケモモを食べてもらいながら、自信が体験した事の細かい事を話している。
いつも、給仕をしている氷の乙女に、雪ん子達の分の茶器もあるかと聞けば、氷で次々と作り出してくれた。しかも、その氷の器は、女王の魔力が満ちている城の中ならば、百度ぐらいまで耐えられるそうだ。
なんと便利な…
想像していたより、雪ん子が大勢いたが無事に、皆にお茶が配られた。
先に、飲んでいたアガトー様も、女王も、気に入って下さり、お代わりもしていた。
雪ん子達の方は、個性もあるようで、少し苦手そうに飲む者もいたし、熱いモノがダメで、冷ましてから飲むもの、中には、凍らせてから、舐めている者もいる。
器で凍らせて舐めるのは大変そうだったので、串を出してそれを入れてから凍らせ取り出してから、舐めて貰うようにしたら、わらわらと寄ってこられて、何故か、薬草茶のアイスを量産することに、少し味見をしてみたが、固くて食べづらい。
それを見ていたリョウが、風魔法を使い凍った薬草茶を細かく削りスプーンで掬って食べられる様にすると、皆、そちらに飛び付く。
リョウ自信がそれを食べながら「薬草茶のかき氷を作る事になるとは思わなかったけど、意外に美味しい…」と、呟いていた。
それから、俺達は、城の厨房に案内されて、明日の仕込をすることに。
厨房の中も殆ど氷で出来ていたが、流石に、かまど付近は、石造りになっていた。しかも、リノ牧場に合ったような石窯まである。
「すごく充実してますね」
「うん、さすが、お城の厨房だね。でも、料理人さんは?」
「それに、保存庫とかあるけど、食材や調味料類が見当たらないなぁ…」
広さといい、設備の充実さに驚いていたが、設置された戸棚や保存庫の中は空っぽで何もない。
「あっ、申し訳ない、実は、この城に厨房がなかったのだよ。女王が料理を食べたいと言うので、急遽、用意したのだ」
案内をしてくれたアガトー様が説明してくれるが、そんなことがあるのか?
「えーと、今まではどうしていたのでしょう?」
「一般的な地上人の様な食事は必要ないので、女王が興味を持ったものを運び入れ食べていただけだ」
「それって、一日三食、食べてなかったってこと?」
「あ、ああ、ここの者達は、天上住まいと変わらないので、決まった食習慣はないんだよ」
「そうなのですか?でも、ユキちゃんは、食べること好きですよね?」
「その事も、知ったばかりで…恥ずかしながら、地上人の生活様式をもっと取り入れて育てた方が良かったのかと、思い始めたところです」
五千年、天上暮しの様な事をしていたのか、それを聞いて、女王のあの様子が納得出来てしまった。今までは、物凄くゆっくりと時が流れていたのだろう。
そんなところに、俺達が入って良かったのだろうか?
「えーと、そんな生活してて、急に食事しても大丈夫なの?って、さっき、コケモモ食べていたけど大丈夫かな?」
ん?んん?なにやら、リョウが、俺とは違う心配をしている。
「リョウ、どういうことだ?」
「え、人でいうとね。あまり、食事をしていなかった後は、消化のいいものから少しずつ食べて、胃を慣らす必要があるんだって」
「胃を慣らす?」
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