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冒険の始まり
ハバー大陸一周の旅 60
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「どういうルートで回りますか?」
リョウ達と別れ、バレンと上空に、女王の吹雪の結界も今は解除されていて、城の回りは見渡す限りの銀世界。かなり遠くの方に、木々が見えるから、そちらに飛べば魔族の集落があるのかな?
「そうだなぁ。バレンは、今の正確な位置って分かるか?」
「エンプ大陸の北東ですね。南東に進むとスーン大陸の北側を少し見てハバー大陸に戻れますよ」
成る程、頭に世界地図を思い浮かべた。
「じゃぁ、南南東に進みスーン大陸を観て、東に進み、マクー大陸の北の街、ガーランド辺りを観て、北上しゲトー大陸からハバー大陸に戻ろうか」
「そのルートで、夕方までにハバーに戻るには、海上ではかなりのスピードになりますが宜しいですか?」
「シスからペンダントも貰ってるし、大丈夫だと思う。遠慮なく飛ばしてくれ」
「分かりました。では、南南東に向かいます。途中、エンプの南東の街、ヨーハイムも観れますよ」
「バレンは、世界を回ったことがあるのか?」
「すべての島を回った訳ではありませんが、主だった街には使いで何度か訪れたことがあります」
「それは、助かるな。何か気がついたら教えて欲しい」
「分かりました」
流石は、風の精霊、しかも、シスの元で地上での使いをしていたのか、それなら、道案内として最高じゃないか。
改めて、シスに感謝だな。
「見えてきました。ヨーハイムです。生活に関係している魔道具の製造、販売が盛んな街で、人族も多く暮らしています」
「ああ、スーンに近いから、共同の研究所がある街がここか」
「そうです。上からだと特に変わったところはないようですね」
「プレートの境は西の方だから、揺れも少なかったのかな?ちょっと、安心した…」
天上と空の住人が総出で、対処してくれたんだもんなぁ…
「直ぐに、スーンが見えますよ。沿岸部は津波の影響があったようです。壊れた船もあるようですね」
「海沿いの道が崩れている所もあるな…」
「ええ、しかし、集落があるような所では、被害は無いように見えます。ユピロー様は、大津波と仰ってましたが、この程度で済んで良かったのではないでしょうか?」
「まぁ…内陸部まで達していたらと思うとゾッとするな」
エンプ大陸からスーン大陸の北に出て、沿岸部を観た。何艘か浜に打ち上げられたり、ぶつかり合って、壊れてしまったような船も見え、人々が集まって居る…
そこから、少し南下してから東に進んでみた。
「うっ、こっちの方が境に近いから、ちょっと酷いな…」
「こちらは東の玄関口で、マクー大陸との貿易が盛んですからね」
「ドワーフの職人が居るからか、船もデカイなぁ…」
「ですが、防波堤や防風林が有ったおかげか、こちらも民家には被害がないようですよ」
「でも、その防波堤が、ほとんど流され船に穴を開けたりしてるよな…本来は、内陸部まで波が来たんじゃないか?」
「あ、そういえば、そうですね。ああ、天上や空の住人が総出で最小限に抑えてくれたのですね。ここには、火竜の『岩漿』もいますから、障壁や結界で防いでくれたのでしょう」
「やっぱりそういうことだよなぁ…」
次のマクー大陸は大地震…ガランと眷属の精霊や魔獣が頑張ってくれたようで、こちらも街などには被害がないようだったが、二ヶ所程、坑道の入口が崩れているのを発見した。全ヶ所見えるわけではないから、もっと多いかもしれない。しかも、大陸の南、東に飛び出た箇所が有ったのだが、そこが、プレートの境だったらしい…大陸に南北の亀裂が走り海水が入り込んでる。
「これは…」
バレンも、言葉が続かない。
「大陸が二つに割れた…階層は?この場合、階層はどうなるんだ?」
焦りが出てきた。この衝撃で、魔物が溢れてきたら…
「階層と言っていますが、異空間の繋がりですので、大地が割れたからといって、地下世界まで影響があるとは思えませんが…ユピロー様に確認した方が良いですね」
「そう…なのか?地震で、階層を隔てる結界が壊れるわけではないのか?」
「確か、違っていたと思います。以前、シス様が説明してくださった時は、地震等の外的要因ではなく、生き物の魔力の質の影響により、綻びが生じると仰っていましたよ」
「魔力の質?」
「はい。その事についても、ユピロー様に尋ねた方が良いですね」
「だな…」
そこから北上しゲトー大陸に、南に広がる森や中央都市には大きな変化はないようだったが、北西にある幅百メートル(バレン談)の河が反乱し、五百メートル程になっていたらしい…今は、落ち着いて二百メートル程の幅になっているが、河辺はぬかるんだ土に木々や岩が所々埋まっていた。
「おや、ディルさん、早かったですね」
突然かけられた声に驚き振り向くと、アガトー様が、飛んでいた。
「アガトー様?あ、じいちゃんが言っていた川ってこの河だったんですね」
「そうなんですけどね…大雨の影響だけかと思っていたら、津波の影響で海水まで混じってしまって、聞き分け悪くなっていて困ってます」
「あ…申し訳ないです。何か、手伝えることありますか?」
「いや、ディルさんの所為ではないですよ」
「そんなことはないですよね。今回の事は、俺の責任ですよね」
「いえいえ、これは、便乗効果なので、ディルさんの所為ではなく、精霊の処置だと思いますよ」
「は?便乗ーってなんです?」
リョウ達と別れ、バレンと上空に、女王の吹雪の結界も今は解除されていて、城の回りは見渡す限りの銀世界。かなり遠くの方に、木々が見えるから、そちらに飛べば魔族の集落があるのかな?
「そうだなぁ。バレンは、今の正確な位置って分かるか?」
「エンプ大陸の北東ですね。南東に進むとスーン大陸の北側を少し見てハバー大陸に戻れますよ」
成る程、頭に世界地図を思い浮かべた。
「じゃぁ、南南東に進みスーン大陸を観て、東に進み、マクー大陸の北の街、ガーランド辺りを観て、北上しゲトー大陸からハバー大陸に戻ろうか」
「そのルートで、夕方までにハバーに戻るには、海上ではかなりのスピードになりますが宜しいですか?」
「シスからペンダントも貰ってるし、大丈夫だと思う。遠慮なく飛ばしてくれ」
「分かりました。では、南南東に向かいます。途中、エンプの南東の街、ヨーハイムも観れますよ」
「バレンは、世界を回ったことがあるのか?」
「すべての島を回った訳ではありませんが、主だった街には使いで何度か訪れたことがあります」
「それは、助かるな。何か気がついたら教えて欲しい」
「分かりました」
流石は、風の精霊、しかも、シスの元で地上での使いをしていたのか、それなら、道案内として最高じゃないか。
改めて、シスに感謝だな。
「見えてきました。ヨーハイムです。生活に関係している魔道具の製造、販売が盛んな街で、人族も多く暮らしています」
「ああ、スーンに近いから、共同の研究所がある街がここか」
「そうです。上からだと特に変わったところはないようですね」
「プレートの境は西の方だから、揺れも少なかったのかな?ちょっと、安心した…」
天上と空の住人が総出で、対処してくれたんだもんなぁ…
「直ぐに、スーンが見えますよ。沿岸部は津波の影響があったようです。壊れた船もあるようですね」
「海沿いの道が崩れている所もあるな…」
「ええ、しかし、集落があるような所では、被害は無いように見えます。ユピロー様は、大津波と仰ってましたが、この程度で済んで良かったのではないでしょうか?」
「まぁ…内陸部まで達していたらと思うとゾッとするな」
エンプ大陸からスーン大陸の北に出て、沿岸部を観た。何艘か浜に打ち上げられたり、ぶつかり合って、壊れてしまったような船も見え、人々が集まって居る…
そこから、少し南下してから東に進んでみた。
「うっ、こっちの方が境に近いから、ちょっと酷いな…」
「こちらは東の玄関口で、マクー大陸との貿易が盛んですからね」
「ドワーフの職人が居るからか、船もデカイなぁ…」
「ですが、防波堤や防風林が有ったおかげか、こちらも民家には被害がないようですよ」
「でも、その防波堤が、ほとんど流され船に穴を開けたりしてるよな…本来は、内陸部まで波が来たんじゃないか?」
「あ、そういえば、そうですね。ああ、天上や空の住人が総出で最小限に抑えてくれたのですね。ここには、火竜の『岩漿』もいますから、障壁や結界で防いでくれたのでしょう」
「やっぱりそういうことだよなぁ…」
次のマクー大陸は大地震…ガランと眷属の精霊や魔獣が頑張ってくれたようで、こちらも街などには被害がないようだったが、二ヶ所程、坑道の入口が崩れているのを発見した。全ヶ所見えるわけではないから、もっと多いかもしれない。しかも、大陸の南、東に飛び出た箇所が有ったのだが、そこが、プレートの境だったらしい…大陸に南北の亀裂が走り海水が入り込んでる。
「これは…」
バレンも、言葉が続かない。
「大陸が二つに割れた…階層は?この場合、階層はどうなるんだ?」
焦りが出てきた。この衝撃で、魔物が溢れてきたら…
「階層と言っていますが、異空間の繋がりですので、大地が割れたからといって、地下世界まで影響があるとは思えませんが…ユピロー様に確認した方が良いですね」
「そう…なのか?地震で、階層を隔てる結界が壊れるわけではないのか?」
「確か、違っていたと思います。以前、シス様が説明してくださった時は、地震等の外的要因ではなく、生き物の魔力の質の影響により、綻びが生じると仰っていましたよ」
「魔力の質?」
「はい。その事についても、ユピロー様に尋ねた方が良いですね」
「だな…」
そこから北上しゲトー大陸に、南に広がる森や中央都市には大きな変化はないようだったが、北西にある幅百メートル(バレン談)の河が反乱し、五百メートル程になっていたらしい…今は、落ち着いて二百メートル程の幅になっているが、河辺はぬかるんだ土に木々や岩が所々埋まっていた。
「おや、ディルさん、早かったですね」
突然かけられた声に驚き振り向くと、アガトー様が、飛んでいた。
「アガトー様?あ、じいちゃんが言っていた川ってこの河だったんですね」
「そうなんですけどね…大雨の影響だけかと思っていたら、津波の影響で海水まで混じってしまって、聞き分け悪くなっていて困ってます」
「あ…申し訳ないです。何か、手伝えることありますか?」
「いや、ディルさんの所為ではないですよ」
「そんなことはないですよね。今回の事は、俺の責任ですよね」
「いえいえ、これは、便乗効果なので、ディルさんの所為ではなく、精霊の処置だと思いますよ」
「は?便乗ーってなんです?」
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