17 / 51
第一章 碧玉
十六話
しおりを挟む
開けっ放しだった戸の所から先生を黙って見上げるワタシにマーヤさんが気がついた。
「ほら、フーちゃんも、誰だか分からなくて、固まってますよ」
「お、フー、洗濯は終わったのか?」
斜め下から見ていた先生が、こちらを向いた。
「!、ホントに先生?」
いつもと違い過ぎてたから、思わず後退り、そんな風に聞いてしまった。
先生がちょっとショックを受けたように項垂れてしまった。
「ハッハッハッ、初めてだものねぇ。その格好を見ると、初めてこの島に来たときの事を思い出しますねぇ。船から下りてきた先生も、クーリィ様もハウト様も背が高くて、巨人族かと思ったんだよねぇ。子供達も怯えてしまって、家に隠れてしまってねぇ」
「そうでしたね…あれは、ショックでした。折角、数十年振りに生まれた土地に帰ってきたのに、怯えられて…遠巻きに見られて、なんとか長老達に説明して、教会を建てる許可と定住する許可をもらって…なかなか、大変な経験をさせてもらいましたよ」
「ハハハ、まぁ、いい人達だから、直ぐに信頼されて、今では、皆から頼りにされてるじゃないですか、でも、不思議なのは、この島の者なのに、そんなに大きくなれるんですねぇ」
「まぁ、私の場合、生まれたのはこの島ですが、両親ともこの島の者ではなかったのでね。旅の途中で立ち寄ったのだと聞いてます。それでも、二年ぐらいは暮らしていたと聞いてますがね」
「ああ、それで長老様方も覚えていなかったんですね。冒険者の宿で産まれる子もいますからねぇ」
「そうですね。冒険者の結婚式も年に何回か行いますから、そんな感じだったのでしょう」
意外なところで先生の生い立ちを聞いてしまった。しかも、先生と父さん達が巨人族?確かに、この島の大人の人達より、大きい…先生は、頭一つ分飛び出てる感じだし、父さんは更に大きくて、麓の人達の家であれば、一階の屋根に手が届いてしまうぐらいで、下りてきたときに、家の修繕に駆り出される時もあった。母さんも先生よりちょっと低い程度だったから、この島の女性の中では、一番大きかった。
え?本当に巨人族だったの?
「おっと、昔話もいいですが、そろそろ港に行ってみますか、マーヤさんすいませんが、今朝は、四人分お願いできますか?」
「おや?皆さんこちらで食べるんですね」
「ええ、今朝は、こちらの都合を優先させてもらいます。代わりの神父には、明日以降楽しんでもらいますよ」
「一つぐらいなら買ってもいいんじゃないですか?」
「まぁ、それは、現地に行ってみてですね」
マーヤさんに向いていた先生が、またワタシの方を向いて背を屈めた。
「港に代わりの神父とククさんを迎えに行くけど、フーはどうする?」
なんか、両親達の話に衝撃を受けてると、先生が問いかけてきた。
「行きたいです」
特に考えもせず咄嗟に、返事をした。
「ほら、フーちゃんも、誰だか分からなくて、固まってますよ」
「お、フー、洗濯は終わったのか?」
斜め下から見ていた先生が、こちらを向いた。
「!、ホントに先生?」
いつもと違い過ぎてたから、思わず後退り、そんな風に聞いてしまった。
先生がちょっとショックを受けたように項垂れてしまった。
「ハッハッハッ、初めてだものねぇ。その格好を見ると、初めてこの島に来たときの事を思い出しますねぇ。船から下りてきた先生も、クーリィ様もハウト様も背が高くて、巨人族かと思ったんだよねぇ。子供達も怯えてしまって、家に隠れてしまってねぇ」
「そうでしたね…あれは、ショックでした。折角、数十年振りに生まれた土地に帰ってきたのに、怯えられて…遠巻きに見られて、なんとか長老達に説明して、教会を建てる許可と定住する許可をもらって…なかなか、大変な経験をさせてもらいましたよ」
「ハハハ、まぁ、いい人達だから、直ぐに信頼されて、今では、皆から頼りにされてるじゃないですか、でも、不思議なのは、この島の者なのに、そんなに大きくなれるんですねぇ」
「まぁ、私の場合、生まれたのはこの島ですが、両親ともこの島の者ではなかったのでね。旅の途中で立ち寄ったのだと聞いてます。それでも、二年ぐらいは暮らしていたと聞いてますがね」
「ああ、それで長老様方も覚えていなかったんですね。冒険者の宿で産まれる子もいますからねぇ」
「そうですね。冒険者の結婚式も年に何回か行いますから、そんな感じだったのでしょう」
意外なところで先生の生い立ちを聞いてしまった。しかも、先生と父さん達が巨人族?確かに、この島の大人の人達より、大きい…先生は、頭一つ分飛び出てる感じだし、父さんは更に大きくて、麓の人達の家であれば、一階の屋根に手が届いてしまうぐらいで、下りてきたときに、家の修繕に駆り出される時もあった。母さんも先生よりちょっと低い程度だったから、この島の女性の中では、一番大きかった。
え?本当に巨人族だったの?
「おっと、昔話もいいですが、そろそろ港に行ってみますか、マーヤさんすいませんが、今朝は、四人分お願いできますか?」
「おや?皆さんこちらで食べるんですね」
「ええ、今朝は、こちらの都合を優先させてもらいます。代わりの神父には、明日以降楽しんでもらいますよ」
「一つぐらいなら買ってもいいんじゃないですか?」
「まぁ、それは、現地に行ってみてですね」
マーヤさんに向いていた先生が、またワタシの方を向いて背を屈めた。
「港に代わりの神父とククさんを迎えに行くけど、フーはどうする?」
なんか、両親達の話に衝撃を受けてると、先生が問いかけてきた。
「行きたいです」
特に考えもせず咄嗟に、返事をした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ
鮭とば
ファンタジー
剣があって、魔法があって、けれども機械はない世界。妖魔族、俗に言う魔族と人間族の、原因は最早誰にもわからない、終わらない小競り合いに、いつからあらわれたのかは皆わからないが、一旦の終止符をねじ込んだ聖女様と、それを守る5人の英雄様。
それが約50年前。
聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる