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第一章 碧玉
二十一話
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「なかなか、面白い魔術を使うな」
クク様が、後ろから白い手を伸ばしてきてワタシの前に浮かぶ小さな雲に触れた。
「ほう!しかも、応用力もあるのだな。良くできている。これは、お前が考えたのか?」
低くてちょっと迫力がある声だと思っていたけど、なんだか嬉しそうに話すと、ちょっとだけ父さんに似てる感じがする。でも、表情は無いままで、違和感がスゴい…でも、先生は、そんな事を気にせずに「いいえ」と首を横に振る。
「この魔術を考えたのは、初代のエメルダ様です。私の師でありました」
「ああー、あやつか…」
クク様は、途端興味を失った様な素っ気ない言い方をして、触れていた雲を握り潰して、また、一歩下がって何事もなかったようにしている。
あーあ、綺麗で可愛かったのに…なんなんだろう?
小さな雲が無くなって、残念に思いながら、何となくクク様を見ていると、ホンの少し目を動かしてビクッと身体を震るわした。
「あれは、なんなのだ?」
どうやら何かに驚いたらしく、脚を止めて聞いてきた。
「どうしました?」
と、先生と神父様が、クク様が見ている方に視線を向けると、屋台のおじさんが炒めた海鮮を大皿に盛っているのが見えた。
「先程、あれに何やら液体を掛けたら、ものすごい匂いを放ったぞ」
「ああ、魚醤ですね。魚を塩漬けにして作った調味料です。クク様は、あの香りは、苦手ですか?」
「うーん?分からぬ…。ただ、今まで嗅いだことのない匂いだ…」
「それでは少し買っていって試してみますか、これから旅を一緒にするのですから、苦手な物とか早めに知っていた方がいいですからね」
先生が、そう言って屋台に近づいた。
「先生、フーちゃん、旅に出るんだって?だったら、ここの料理をしっかり食べてから出掛けなよ。しばらく食べられなくなるんだからな!」
屋台のおじさんが、そう言ってニカッと笑った。ワタシもつられて、笑顔になる。
「確かにそうですね。では、その出来たばかりの海鮮炒めを二人前下さい」
「はいよ。あっ、お代はいいよ。俺からの餞別だ。無事に旅が終わることを願ってるから、早く帰ってきなよ」
「ありがとうございます。そうですね。早く終わらせて、また、朝市の食べ歩きを楽しみたいと思います」
「おうよ。待ってるよ。フーちゃんもな!」
「はい」
笑顔で手を振り屋台を離れた。すると、周りの屋台からも「これも持っていけ」と、次々と、包みを手渡してきた。
「知り合いなのか?」
更に、目を開いてクク様が聞いてきた。少しずつ表情が出てきたような気がする。
「小さな村ですからね。皆が知り合いですよ」
「さっき集まっていた者達もか?」
「そうですね。まぁ、新しく来た冒険者は、まだ、知らない者もいますけど、島民は皆知り合いですよ」
クク様が、小さくため息をついた。
何となくだけど、この神様は人が嫌いなのかな?そんな風に思った。
クク様が、後ろから白い手を伸ばしてきてワタシの前に浮かぶ小さな雲に触れた。
「ほう!しかも、応用力もあるのだな。良くできている。これは、お前が考えたのか?」
低くてちょっと迫力がある声だと思っていたけど、なんだか嬉しそうに話すと、ちょっとだけ父さんに似てる感じがする。でも、表情は無いままで、違和感がスゴい…でも、先生は、そんな事を気にせずに「いいえ」と首を横に振る。
「この魔術を考えたのは、初代のエメルダ様です。私の師でありました」
「ああー、あやつか…」
クク様は、途端興味を失った様な素っ気ない言い方をして、触れていた雲を握り潰して、また、一歩下がって何事もなかったようにしている。
あーあ、綺麗で可愛かったのに…なんなんだろう?
小さな雲が無くなって、残念に思いながら、何となくクク様を見ていると、ホンの少し目を動かしてビクッと身体を震るわした。
「あれは、なんなのだ?」
どうやら何かに驚いたらしく、脚を止めて聞いてきた。
「どうしました?」
と、先生と神父様が、クク様が見ている方に視線を向けると、屋台のおじさんが炒めた海鮮を大皿に盛っているのが見えた。
「先程、あれに何やら液体を掛けたら、ものすごい匂いを放ったぞ」
「ああ、魚醤ですね。魚を塩漬けにして作った調味料です。クク様は、あの香りは、苦手ですか?」
「うーん?分からぬ…。ただ、今まで嗅いだことのない匂いだ…」
「それでは少し買っていって試してみますか、これから旅を一緒にするのですから、苦手な物とか早めに知っていた方がいいですからね」
先生が、そう言って屋台に近づいた。
「先生、フーちゃん、旅に出るんだって?だったら、ここの料理をしっかり食べてから出掛けなよ。しばらく食べられなくなるんだからな!」
屋台のおじさんが、そう言ってニカッと笑った。ワタシもつられて、笑顔になる。
「確かにそうですね。では、その出来たばかりの海鮮炒めを二人前下さい」
「はいよ。あっ、お代はいいよ。俺からの餞別だ。無事に旅が終わることを願ってるから、早く帰ってきなよ」
「ありがとうございます。そうですね。早く終わらせて、また、朝市の食べ歩きを楽しみたいと思います」
「おうよ。待ってるよ。フーちゃんもな!」
「はい」
笑顔で手を振り屋台を離れた。すると、周りの屋台からも「これも持っていけ」と、次々と、包みを手渡してきた。
「知り合いなのか?」
更に、目を開いてクク様が聞いてきた。少しずつ表情が出てきたような気がする。
「小さな村ですからね。皆が知り合いですよ」
「さっき集まっていた者達もか?」
「そうですね。まぁ、新しく来た冒険者は、まだ、知らない者もいますけど、島民は皆知り合いですよ」
クク様が、小さくため息をついた。
何となくだけど、この神様は人が嫌いなのかな?そんな風に思った。
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