ライバーな俺が大好きな声優アイドルと一緒に異世界へ召喚されてしまったので新しい世界で生きる方法を作りました。(改題しました

ryuu

文字の大きさ
19 / 45
第2章 最初の開拓

城からの出迎え

しおりを挟む
 城から外へ出た俺らは即座に王国民たちに取り囲まれる事態に陥った。

「おお、勇者様だ!」
「勇者様!」
「私たちの救世主よ!」

 彼らの表情は昨日とは変わって明るい顔をしていた。
 幾分かはマシな表情をしている彼ら民たちに安心をした。
 それでも、一瞬で表情は次第に沈んでいく。

「ああ、どうしたらいいのでしょうか」
「この国は終了ですよね」
「場所を移す必要あるのかな」

 などと愚痴をつぶやいた。
 あまりの浮き沈みの激しさに圧倒された。
 ここの民の精神的におかしなことは理解していたつもりだった。
 いざ目の前にその光景を押し付けられるかのように見せつけられると怖気づく。
 そんな時に隣で大きく息を吸うような行動を種村さんが起こしていた。
 彼女はにこやかな営業スマイルのような笑顔を浮かべる。

「皆さん、しっかりしてください。この国はあなたたちを育ててきた愛すべき国じゃなかったんですか! みんなで力を合わせて壊れた建物を修復しましょう!」

 その笑顔を向けて囁いた言葉にこの国民の気持ちをどれだけ揺れ動かすことができるのだろうかと不安さを感じながら反応を見守った。
 反応は絶望的だった。
 俺は涙目を浮かべてるのにやはりここの人たちにはアイドルの笑顔という良さを知らないで生きている存在だから反応が鈍いと思えた。
 それだけではないのだろう。
 あまりにも絶望な状況でずっとこの世界はあり続けていた。
 その絶望な光景が身近に降りかかって精神も瀕死状態なんだ。

「あ、あの種村さん例の歌でどうにかなるんじゃないですか? 昨日みたいに反応が良かったですから」
「え?」
「だって、昨日歌った時にここの人たちみんなまるで聞いたこともなかったかのような反応を示した上にあの時の笑顔ったら感動的でしたよ」
「はぁー、あまり気乗りしないんだけど」
「そ、そこを何とかお願いします」
「わかった。でも、あなたに一つだけ伝えておきたいことがあるの」
「なんでしょうか?」
「過剰な踊りはやめて。なるべく抑えめに盛り上げて頂戴」
「っ…………」
「なんで、そんな絶望的な表情をするのよ。別に踊るなってだけでしょう!」
「ライバーにとってあこがれのアイドルの歌を聞いて踊るなってのは命を捨てるのと同義なんですよ!」
「知らないわよそんなオタク理論!」
「アイドル声優がそんな悲しいことを言わないでくださいよ!」
「涙ながらに訴えられても困るわ」

 必死に口論するというよりもコントに近い俺たちの会話を人々は見ていた中でそんな人垣に一つの微かな笑い声が聞こえてきた。
 俺と種村さんはその笑い声の先に反応を示すように見たらひとりの少女が笑みを浮かべていた。

「勇者様たちを見てたらよくわからないけどなんかここがあったかい。それに頬がわかんないけど……うふふ」

 一人の少女は面白いという感情を理解せずとも自分なりにうまく人へ伝えたくて必死で言葉を並べ立ていた。
 そんな少女を見て俺らは心に温かい気持ちを少女からいただくようにもらっていた。

「やっぱり、変えないといけないわね」
「わかっていますけど、目的ってここの国の人たちと仲良くなるでしたよね? 一応目的は出だしから達成しています?」
「いいえ、まだじゃない? とりあえずココだと歌うにしても邪魔だし崩落跡地に行きましょう。すみません、皆さまちょっと通させてください」

 話をどんどん進ませて彼女はその行動も突き動かしていく。
 崩落跡地とは昨日にあの闇ギルドなるものがあった場所である。

「あそこってあまり昨日のことがあるから行きたくねぇんだけどなぁ」
「文句言わないであなたもついてきなさいよ、勇者様」
「わかってますけど、種村さんも一応勇者ってことになってますよね?」
「私は勇者じゃない。アイドル声優よ」

 頑固として勇者であることを彼女は認めようとせず崩落跡地へ向けた足を一切止めることはなく勇んで向かっていった。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。 さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった! しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って? いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!

Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~

味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。 しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。 彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。 故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。 そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。 これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。

異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件

さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ! 食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。 侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。 「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」 気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。 いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。 料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

スーパーのビニール袋で竜を保護した

チー牛Y
ファンタジー
竜は、災害指定生物。 見つけ次第、討伐――のはずだった。 だが俺の前に現れたのは、 震える子竜と、役立たず扱いされたスキル―― 「スーパーのビニール袋」。 剣でも炎でもない。 シャカシャカ鳴る、ただの袋。 なのにその袋は、なぜか竜を落ち着かせる。 討伐か、保護か。 世界の常識と、ひとりの男の常識が衝突する。 これは―― ビニール袋から始まる、異世界保護ファンタジー。

処理中です...