ライバーな俺が大好きな声優アイドルと一緒に異世界へ召喚されてしまったので新しい世界で生きる方法を作りました。(改題しました

ryuu

文字の大きさ
21 / 45
第2章 最初の開拓

街の見物

しおりを挟む
 私は路上ライブで体力を消費し、街の勇者としての民への信仰活動や伝達事項に関する件はこの世界へと一緒に召喚された彼、霧山頭に任せて街中を歩き始めた。
 この街における民の表情を見て思うのは常々まだ残ってる。
 私の歌で民は確かに『笑顔』と『面白さ』を与えられてきたという実感は感じられつつあった。
 だけど、まだ足りないのは顕著に表れてる。
 崩壊や被害を受けた区域の民の中にはまだ歌が終わってすぐにその現実を前にがっくりと肩を落としているのが数人いる。
 疲弊した表情で復興作業を行う騎士たちの姿。
 力仕事に関しては彼らの仕事。
 私たちには私たちなりの仕事をこの異世界では契約したために私は救いの手を出さずそのまま歩き去っていく。
 街の端にまであるいてなんとなく街の地図が頭の中で思い浮かんでくる。
 この街は全体的に外壁に囲まれているわけでもないが、かわりに街の防衛策をするように端の周囲に魔防壁のような透明な結界のような壁があった。その壁枠の外に深い溝と先には広大な砂漠地帯。
 溝と結界に囲まれた国。
 国の中には一つの街しかないのだ。
 建物には平均的には食材や武具店が基本的でそのほかの店といえばギルド請負所や修理店だけのようなものだけ。
 とにかく、つまらないという表現が正しい。

「案外、広いように見えてそうでもないし、つまらない街ね」

 街の境界門付近まで歩いてきて感想がひっそりと口から出る。
 境界門にいた門兵がこちらをみてひそひそと話をしている。
 街の中は情報の出回りが早い。
 それは街の区域がそこまで広いからじゃないからだろう。
 門兵の視線から逃げるように離れて街並みを見物していく。
 見れば見るほどに異世界だという実感がわいてくる。
 地上と上空にそれぞれ出入り口扉があるけれども基本的には2階にどれも出入り口がある。
 この世界の人たちが魔法という能力を有して浮遊した生活をしているからなのだろう。

「わかっていたことだけど改めて思うとすごいって感じね。ただ、この感じをどう活かすかね」

 見物に来たのもただ町を把握しておきたいからだけではない。
 私は今後のことで見据えて街の雰囲気を生かした魔法とライブのハイブリットを考える。

「あの人だけにすべてを押し付けるのもかわいそうだもんね」

 ふと、彼の笑顔が頭をよぎる。
 不思議と嫌な感じはしない。

「本当に私、男の人駄目なはずだったのに何で彼だけ平気なんだろう」

 この街に一緒に飛ばされた境遇がそうさせているのかと当初は考えたがどこかそれとは別の気持ちもある。
 彼には信頼さを寄せてしまっていた。
 それは自分を救ってくれたからなのだろうか。

「馬鹿よ、私単純すぎるじゃない」

 純真な自分の心におもわず呆れてしまった。

「種村様?」

 背後から声をかけられて振り返ると数人の騎士を従えた王女様がいた。

「このようなところで一人で何をしているんですか? 護衛もつけずに危険ですよ」
「護衛なんか必要ないわ。ちょっと、街のこと見学しているだけなんだし」
「見学ですか?」
「そう。今後の活動に役立てるためにね」
「そうですか。それがどのようなものであるのかは存じ上げませんわ。ですが、しっかりと町のためになることをしてくださるなら私も文句は言いませんわ。ただ、無意味な行動だけはしないようお願いしますわ」
「ええ、わかってる。そういう約束したんだから」

 私は王女に背中を向け歩く。

「ど、どちらへ?」
「彼、霧山さんのところ。王女も来てくれないかしら?」
「はあ?」
「彼には申し訳ないことしたわ。まさか、王女が外出中だったとは思わなかった」
「何か?」
「いいえ」

 私は今頃彼が必死で王女のことを探している様子が想像できてちょっとだけ申し訳なく思いながら彼女を連れ添って彼の元へと向かい元来た道を戻り始めた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。 さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった! しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って? いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!

Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~

味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。 しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。 彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。 故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。 そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。 これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。

異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件

さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ! 食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。 侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。 「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」 気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。 いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。 料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

スーパーのビニール袋で竜を保護した

チー牛Y
ファンタジー
竜は、災害指定生物。 見つけ次第、討伐――のはずだった。 だが俺の前に現れたのは、 震える子竜と、役立たず扱いされたスキル―― 「スーパーのビニール袋」。 剣でも炎でもない。 シャカシャカ鳴る、ただの袋。 なのにその袋は、なぜか竜を落ち着かせる。 討伐か、保護か。 世界の常識と、ひとりの男の常識が衝突する。 これは―― ビニール袋から始まる、異世界保護ファンタジー。

処理中です...